はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

中国のビットコイン全面禁止は実情と異なる?北京仲裁委員会が語る裏事情とは

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

中国の事情がより複雑に

中国で、「バーチャルコモディティ」としての仮想通貨ビットコインは、政府に禁止されているというのが通説にあった。しかし、関連業務すべてが禁じられているわけではないようだ。今回、仮想通貨の取引を水面下で行えることが示唆された。

中国の公民、法人及びその他の組織間において発生した契約紛争とその他の財産権益紛争を解決するための独立機構である北京仲裁委員会(NPO)が30日に発表したレポートによると、中国政府はビットコインを完全禁止はしておらず、実情はより複雑だという。

ビットコインの法的分類

北京仲裁委員会は複数の規制当局によるビットコイン・トークンに関する政策通知をもとに、ビットコインの規制状況を以下のように解釈する。

  • ビットコインは、法的に認められた通貨ではない
  • ビットコインは、バーチャルコモディティと認められている
  • 中国政府は、仮想通貨による資金調達、法定通貨/仮想通貨を提供する取引所の運営を禁止している

バーチャルコモディティに関して、ビットコインが国によって発行される通貨ではないが、コモディティ(商品)として見なしている。また、通貨もコモディティの一種だが、特殊なコモディティであるため、ビットコインは通貨でないコモディティに該当するという。

中国では2017年にICOが禁止され、法定通貨ペアの取引を提供する取引所はほとんど閉鎖し、現在一部の中華系取引所は水面下でOTCなどを通して中国人トレーダーにサービスを提供している。また、昨年には仮想通貨に対して「北京暗号取引活動の防止に関する通知」が発布されるなど厳格な処置が設けられた。

レポートで、「全体像として、中国政府はビットコインが通貨のように利用される場合を除き、バーチャコモディティとしてのビットコイン利用を禁止していないことになる」と観点が述べられた。

財産とするビットコイン

法的保護の面において、ビットコインはバーチャルコモディティに該当するものの、バーチャルコモディティという分類が法的概念ではないため、実際法的ステータスを持つためには「バーチャル財産」となる必要がある、と北京仲裁委員会は説明した。

しかし、中国の『民法の一般原則』では、ビットコインを「バーチャル財産」とする現行法は欠如している状況にある。民法はバーチャル財産の定義や範囲を詳しく定めておらず、現時点ではビットコインがバーチャル財産に該当するかどうか明確ではないという。

過去の判例として、上海や深センの裁判所がビットコインおよびイーサリアムが「デジタル財産」と判断していた。一方、福建省の裁判所では「ビットコインはバーチャルコモディティに属するため、現行法の保護対象にならない」と判断された。現在では統一した判断はない。

ビットコインマイニングは合法

上述したように、中国政府は2017年より、国内の仮想通貨取引およびICO資金調達を全面禁止する方針を示している。しかし、仮想通貨マイニング事業は禁止していない。

昨年11月、政府は国内における仮想通貨マイニング産業を廃止しない方針を発表。また、今年の4月に、中国四川省に位置する雅安市の地元政府は過剰な電力を消費するために、マイニング企業を含むブロックチェーン企業に協力を要請していた。

依然として不明確な要素の多い中国であるが、今後仮想通貨産業に対する、より明確な法律や規制が定められるか注目される。

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
06:05
ビットコイン保有量でサトシに迫る世界2位 ブラックロックのETF
ブラックロックがビットコイン保有量でサトシ・ナカモトに次ぐ世界第2位に浮上。米国ビットコインETFの急速な資産集積でバイナンスを上回り、テキサス州でもビットコイン準備金法案が進展中。
05:40
CMEのXRP先物、27億円の初日取引高でソラナ超え 
米CMEグループが仮想通貨XRPの先物取引を開始し、初日に1900万ドルの取引高を記録。ビットコイン、イーサリアム、ソラナに続く4番目の仮想通貨先物として注目される。
05/20 火曜日
18:39
イーサリアム将来価格2025展望 | ETF・機関投資家・開発動向の注目点
【2025年5月最新】イーサリアム(ETH)の将来価格と成長可能性を徹底分析。ペクトラ後の価格回復、ブラックロックのステーキングETF申請、機関投資家の700億円購入など最新動向を解説。
14:45
「サトシ」か「ビット」か? ビットコイン価格高騰で基本単位論争が再燃
ビットコインの価格高騰に伴い、コミュニティではその基本単位「サトシ」変更の議論が白熱している。サトシを廃止すべきというビットコイン改善提案177にジャック・ドーシー氏が支持を表明する一方で、反対意見も多く論じられている。
14:00
ブラックロック「BUIDL」で利回り増やす取引戦略 BounceBitが実証試験
BounceBitがブラックロックのトークン化米国債「BUIDL」を担保に利用して、年利20%を実現した取引戦略を公開した。ステーブルコインを担保とするよりも利点があるとしている。
13:10
個人ノード運用を容易に、ヴィタリックの新たなイーサリアム拡張案とは
仮想通貨イーサリアム共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏が新L1スケーリング計画を発表。個人のノード運用を容易にする「部分的ステートレスノード」でガスリミットを10~100倍に拡張する革新的アプローチを提案。
12:35
米上院、ステーブルコイン規制『GENIUS法案』の審議進行可決
米上院が仮想通貨ステーブルコイン規制法案「GENIUS法案」の審議を66対32で可決。消費者保護や倫理規定を強化した修正案で超党派合意が進展。
11:59
ビットコイン下髭で押し目買い意欲旺盛か イーサリアムにも機関投資家の強い関心
過去最高値の更新まで目前のビットコインは米国債格下げなど不透明感のある中、下髭形成し押し目買い意欲の強さを示した。50日・200日移動平均線のゴールデンクロスが目前に迫る中、イーサリアムには機関投資家の資金が集まり、CMEグループのXRP先物は初日に1,560万ドルの取引高を記録した。
11:20
SEC新委員長、仮想通貨規制を全面見直し
SEC新委員長ポール・アトキンス氏が仮想通貨規制の抜本的見直しを表明。前政権の執行措置を批判し、発行・保管・取引の3分野で明確なガイドライン策定へ。
10:35
リップル社、UAEの金融企業2社と提携
リップル社は、UAEのZand BankとMamoの2社が顧客になったことを発表。両社はリップルペイメントを使用すると説明しており、中東市場の事業を強化していく。
10:05
ソラナの新コンセンサスプロトコル「Alpenglow」提案 性能引き上げへ
ソラナ開発スタジオAnzaが新コンセンサスプロトコル「Alpenglow」を発表した。処理時間を理論的に約150ミリ秒まで短縮し、Web2と競合できる高速処理を実現するとしている。
08:45
ビットコイン急騰、米国債格下げと州法により"安全資産"化|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは史上最高値となる10万9,000ドル付近まで上昇している。米国債の格下げを契機として米国の信用力に対する懸念が台頭し、ドル安が進行した。
08:02
ステーブルコイン大手サークル、コインベースとリップルから買収アプローチ=報道
USDC発行元のサークル社が50億ドル以上の企業価値での買収提案を複数社から受けている。リップルとコインベースからアプローチされ、IPO計画と並行して検討中か。
07:45
過去最高515億円含み益達成、エルサルバドルのビットコイン投資
エルサルバドルが保有するビットコインが515億円の含み益を達成。国際通貨基金との合意に反してビットコイン蓄積を継続中。
07:25
コインベース顧客情報流出事件、米司法省が捜査開始=報道
米司法省が仮想通貨取引所コインベースの顧客データ流出事件について刑事捜査を開始。インド拠点従業員への贈賄による情報漏洩で、ハッカーが2000万ドルの身代金を要求していた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧