はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨オントロジー、分散型IDを自動車産業へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

オントロジーのDIDフレームワーク

「信用の再定義」をミッションに掲げ、分散型サービスを通じて信頼性の高いネットワーク構築を目指しているオントロジーは、独自の分散型IDソリューション「DeID」を開発している。これまで分散型IDはDeFi分野のものと思われがちだったが、その適用範囲を他領域へ広げつつある。

DIDによる信頼ネットワーク

分散型IDとは、ブロックチェーンのような分散型ネットワークシステムを基盤にした、新しいデジタル個人情報(身分証明)のことを指す。従来の身分証明と異なり、個人情報を管理する中央集権組織は存在しない。

現在の中央集権的な個人情報管理方法には、様々な課題がある。たとえば、ユーザーは自身の個人情報がどのように利用されたり管理されるかについて知らされず、自身が想定している用途以外で個人情報を利用されたり、利用しているシステムから個人情報が漏洩する、といった課題だ。

オントロジーは独自にDIDフレームワークを開発、プライバシーリスクの保護に取り組んでいる。オントロジーが構築するエコシステムでは、個人が自分自身のID情報に完全な管理権を持つ。ユーザーが許可した範囲でのみID情報は開示・共有されるため、ユーザーは自身のID情報を自身のコントロール下に置くことができる。

自動車産業でも利用されるDID

分散型IDを活用できるのは、昨今話題のDeFi(分散型金融)分野だけにとどまらない。

オントロジーは、独自のDIDソリューションDeID(Decentralize Identifier)を通じ、自動車産業でも信頼度の高いネットワーク構築を試みている。ブロックチェーン基盤の分散型技術を用いることで、運転者のデータを安全に記録、保持および検証することを可能にし、自動車産業全体に多くのメリットをもたらすことができるという。

その一例として、スマートロック機能搭載の車において、ONT IDを起動させることで、開錠することを可能にした。ONT IDとは、認証済みのユーザーのみにアクセスを許可する秘密鍵を利用し、携帯または信頼できるクラウドにデータを保管することで、デジタルIDの管理が安全に行えるオントロジーのモバイルデジタルIDアプリおよび分散型フレームワークのことである。

また、オントロジーの分散型評判スコアシステムであるONT Scoreに基づき、信頼できるユーザーに車を貸し出し、オントロジーのトークンONTを稼ぐこともできる。さらに、事故の際には独自の保険プラットフォームを活用することで、オントロジーブロックチェーンに記録されていた情報を元に、即座に保険金決済を行うことも可能になる。

このように、DIDの分散型技術を用いることで、より安全かつ信頼度の高いネットワークを、様々な産業で構築する可能性を秘めている。

相互運用性を高めるPoly Network構築

協力的かつ透明な分散型システムを目指すオントロジーは、相互運用性を高めることを目的として、「中国版イーサリアム」とも呼ばれるネオ、およびネオブロックチェーン上の分散型取引所(DEX)を運営するSwitcheoとPoly Networkを構築することを発表した。

Poly Networkとは、複数のチェーン間での相互運用性を高め、次世代のインターネットインフラを構築するためのプロトコルアライアンスである。Poly Networkによって、プラットフォームを超えた相互運用が可能になり、透明性が向上されアクセスが容易になる。

Poly Networkについて、オントロジーの共同創業者Andy Ji氏は、「最高水準の専門知識とプラットフォーム機能を組み合わせることで、Poly Networkは未だかつてないほどの恩恵をブロックチェーン開発者に提供し、プラットフォームが提供している、ユーザーエクスペリエンスを容易にする様々なものを通じて、分散型エコシステムの構築を推進している。」と述べた。

  • DeFi開発者にクロスチェーン対応dApp(分散型アプリケーション)構築用の新しいインフラを提供
  • イーサリアム、ネオ、オントロジーおよびコスモスを含む同種または異種チェーン両方、ならびにそれぞれのチェーンのフォークのサポート(将来的にはビットコインネットワークのサポートも計画)
  • 必要なスマートコントラクトの数を減らすことによる、容易かつ環境に優しいクロスチェーン・トランザクションへのアクセス
  • 資産および情報の両方の移動を可能にすることによる、クロスチェーン・トランザクションの安定性向上

Poly Network立ち上げに対し、Ji氏は次のようにコメントしている。

クロスチェーンの相互運用性はより重要になっていく。オントロジーは、オープンかつ透明なブロックチェーンエコシステムの発展に尽力している。ネオおよびSwitcheoと提携し、クロスチェーンの真の相互運用性を実現できることを誇りに思う。

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
05/15 木曜日
17:44
リミックスポイントが決算発表、経常赤字5.4億円に 来期の暗号資産は強気シナリオ想定
リミックスポイントが25年3月期の決算を発表。暗号資産(仮想通貨)評価損が影響し、5.4億円の経常赤字となった。一方、来期はビットコインETF資金流入やトランプ政権政策を背景に、業績の大幅回復を見込んだ。
17:16
NXPCとは|MapleStory N対応の仮想通貨を解説|買い方・将来性
Nexon発のMapleStory Nで使用される仮想通貨「NXPC」の仕組みや買い方を初心者向けに解説。メイプルストーリーのWeb3版ゲームの経済システムからウォレット設定まで徹底ガイド。
14:00
「イーサリアムにおける重要な転機」BTCS社、ETH保有増やすために最大84億円調達へ
ナスダック上場のBTCS Inc.が84億円規模の転換社債発行で仮想通貨イーサリアム購入戦略を強化。第一弾の調達ではバリデーターノード運用拡大とステーキング収益増加を目指す。
13:15
米民主党、トランプ一族の仮想通貨事業に関する「疑わしい活動報告」提出を財務省に要請
米下院の民主党幹部が財務省に対し、トランプ一族のDeFi事業「WLF」とミームコイン「TRUMP」に関する疑わしい活動報告(SAR)の提出を要請した。民主党は、要請の根拠として「贈収賄、汚職、利益相反」への懸念を挙げた。
13:00
パンテラCEO、ビットコインが米株式市場を凌駕する理由を解説
仮想通貨VC大手パンテラキャピタルの創設者がToken2049で講演。米政権の好意的な政策や市場の割安感から、ビットコインが株式市場を上回る成長をいずれは遂げると分析。
12:00
JPモルガン・Ondoなど、RWAトークン化のクロスチェーン決済実験に成功
チェーンリンク、JPモルガン、Ondo Financeが共同でトークン化米国債ファンドのクロスチェーン決済テストを実施した。DvP取引の効率化とリスク低減を実現するとしている。
11:53
アジア富裕層が仮想通貨投資を拡大、アルトコイン市場は節目を超える
暗号資産(仮想通貨)ビットコインは10万ドル台を堅持し、過去最高値まであとあと6%の位置に迫る。アルトコイン市場も840億ドルの抵抗線を突破し、底打ち反転のシグナルも。UBSの調査ではアジアの富裕層が従来の資産から仮想通貨へ資金を移している現状が指摘された。
11:20
ウクライナ、国家のビットコイン準備金創設へ=報道
ウクライナが国家戦略としてビットコイン準備金創設を進める模様。トルコでのロシア・ウクライナ首脳会談の動きと併せて解説。
11:15
カルダノ創設者ホスキンソン、3700万ウォレットに仮想通貨エアドロップ計画を発表
チャールズ・ホスキンソン氏がConsensus 2025で8つのブロックチェーンをまたぐ「Glacier Drop」を発表。ベンチャーキャピタル排除の新エアドロップ戦略で仮想通貨コミュニティの統合を目指す。
10:30
セイラーのストラテジー社、「ビットコイン戦略でナンバーワンの上場企業へ」=アナリスト
アナリストのジェフ・ウォルトン氏はFTの特集で、ストラテジー社が仮想通貨ビットコインを基盤に市場で最強の企業になると予測。
09:50
リミックスポイント、ビットコインを追加購入 暗号資産保有総額は111億円超に
リミックスポイントがビットコインを5億円分追加購入。イーサリアムやリップルなども含めた暗号資産(仮想通貨)の総保有額は111億円を突破。Web3領域の投資事業を加速。
09:45
イーサリアム価格急騰の3つの要因とは、資産運用会社が分析
仮想通貨イーサリアムの価格急騰の背景には、ステーブルコインとトークン化、Layer 2の進展、投資家のショートポジション解消などが影響。市場動向と成長要因を詳しく解説。
09:31
BTC以外の仮想通貨に分散投資するメリット、Bitwise幹部が考察
ビットコイン以外の仮想通貨にも分散投資を行うメリットをBitwise幹部が考察。インターネット業界の株価の歴史を例に挙げ、大多数の投資家がアルトコインも保有すべきだと主張している。
09:25
メタプラネット1Q決算、ビットコイン投資で135億円の含み益
メタプラネットが2025年第1四半期決算を報告。5月時点で保有ビットコイン量が6,796BTCに到達し含み益へ転換している。株主数も増加中だ。ビットコイン財務戦略の最新状況を解説する。
08:41
テザー社、AI開発プラットフォーム「QVAC」を発表 ビットコインとUSDT決済も対応
テザー社が分散型AI開発プラットフォーム「QVAC」を発表。ユーザーのデバイス上でAIが動作し、クラウド接続不要。AIエージェントがビットコインやUSDTで自律取引が可能。2025年第3四半期リリース予定。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧