- Bittrex、流動性の低いトークンを取引プラットフォームから撤去
- 2018年3月30日をもって、82のトークンが取引プラットフォームから撤去されることが明らかになりました。撤去されたトークンに関しては、今後プラットフォームに戻ってくる見込みはないそうです。
- 流動性の欠乏は価格操作を容易化する
- 小規模仮想通貨や低出来高仮想通貨の取引では、価格操作やウォッシュ・トレード(実際に売買する意志もないまま、第三者を騙す目的で行う見せかけの売買)が起きやすいです。
トークンの撤去
最大手の仮想通貨取引所であるBittrexは、82のトークンを取引プラットフォームから撤去することを公表しました。
Bittrexのチームは以下のように発表しました。
「時折、Bittrexがコインのウォレットやマーケットを取引欄から削除することがありました」
「2018年3月30日付のリストの中で人気のないウォレットを撤去する予定です。
ウォレットの撤去が終わったコインは、 今後取引のためにプラットフォームに戻ってくることはありません。
ユーザーは、2018年3月30日までに撤去が決定している通貨のウォレットから出金する必要があります」
Bittrexチームによると、いくつかの仮想通貨はブロックチェーンが断続的になっているそうです。
断続的なブロックチェーンになっている通貨の存在は、ユーザーが残高を引き下ろすのを妨げるきっかけとなりました。
「星印のついたコインは、断続的なブロックチェーン、もしくは出金が許可されていない通貨です」
とBittrexは発表しました。
流動性の欠乏は価格操作を容易化する
主要の取引プラットフォームでは、仮想通貨が流動性にかけていたり、プラットフォームにおけるユーザーの需要が低かったりした場合、取引する上で安定した板を維持させることがとても難しくなります。
また、流動性の欠乏は、価格操作を招き得ます。
価格操作は、仮想通貨トレーダーSyrivain Ribes氏(以下、リベス氏)の研究でわかったように、50,000ドルほどの資金のやりとりなどからでも始まります。
スリッページ(様々な理由で注文価格と実際に約定された価格に生まれてしまう価格差)が起きる取引方法を使い、取引プラットフォームで、50,000ドル価値の特定の仮想通貨を売り、それによるコイン価値の影響をはかります。
リベス氏は、OKExやGDAXのような主要な取引所での流動性を調査しました。
GDAXでは1%のスリッページが発生した一方で、OKExなどの取引所低時価総額な小規模通貨は、50,000ドル売られるたびに、2%から10%の下落を果たしました。
「ウォッシュ・トレード(実際に売買する意志もないまま、第三者を騙す目的で行う見せかけの売買)と人工的な価格上昇は、まったく規制されていない市場では当たり前のものだったに違いないでしょう」
とリベス氏は述べ、以下のように付け加えました。
「多くのペアは、500万ドルほどの出来高がありますが、わずか50,000ドルの資産を清算するだけで、10%以上スリッページによる費用がかかる場合があります」
ウォッシュ・トレードと価格操作は、主要の取引プラットフォームではよくあることで、小規模仮想通貨や低出来高仮想通貨との取引では起こりやすいことです。
最近、米国証券取引委員会(SEC)は、投資家に仮想通貨市場でよくみられる価格操作により利益を出す計画に対し警告しました。
米国証券取引委員会(SEC)は以下のように発表しました。
「詐欺師は、大抵新たな誘惑方法と新技術を使って、被害者になり得る人々が詐欺師に投資するように説得します。
こういった詐欺には、価格操作により利益を出す計画や、新技術の提供をすることを約束した上で、公式取引会社を伴っての市場操作計画などが含まれます」
米国証券取引委員会の関与
今月初め、米国証券取引委員会(SEC)は、ICOトークンの廃止、もしくはトークンの支持を続けるためには登録を行うことを依頼しました。
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Bittrexのようなアメリカを拠点としている仮想通貨取引は、トークン取引を行う前に米国証券取引委員会に登録することが義務事項となっています。
今後数カ月で、いくつもの主要取引ペアはリストから除外され、そして市場操作されてしまう小規模仮想通貨の取引は廃止されるでしょう。
Bittrex Will Remove 82 Tokens Due to Lack of Liquidity in Small Cryptocurrencies
Mar 16, 2018 by Joseph Yong
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