CoinPostで今最も読まれています

NY裁判所、テザー社へ財務記録提出を命令

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

協議会の結果

ニューヨーク裁判所が17日に行われたニューヨーク司法当局(NYAG)とテザー社間の協議会で、テザー社およびBitfinexに財務記録を提出するよう裁判命令を下した。

これは、NYAGは先週、テザー社およびBitfinexと関連する巨額の不正融資疑惑に関して、テザー社らに財務記録を提出するよう裁判所に申請したものへの返答だ。15日には、各々の立場を説明する文書の提出が行われていたが、NYAGの要求が通った格好だ。

Joel M.Cohen判事は今回の判断では提出期限を決めておらず、別の判事に期限の設定を委ねる。また、テザー社がBitfinexに融資できない差し止め命令を90日間と延長させるとも判断した。

関連NY司法当局、テザー社の財務記録提出の遅れに焦燥感か

Cohen判事が開催した協議会では、テザー社の代表弁護士は裁判命令による財務記録の提出範囲が広すぎると主張。一方、NYAG側はこれまでテザー社側が必要な書類を提出していなかったため、今回の裁判命令が適切だと論じている。

財務記録の作成巡り

テザー社のCharles Michael弁護士は今回の判断を受け、書類の作成および提出に関する範囲の改変を要求する権利が与えられるべきだと反論している。

Michael氏によると、NYAGが要求する「すべての財務記録」を作成することが「ほぼ不可能」だという。

一方、NYAGのJohn Castiglione弁護士はMichael氏に対し、NYAGが求めているのはステーブルコインUSDTに関連するすべての書類ではなく、より具体的に「顧客のUSDT注文および取引の詳細、米ドルの出金のリクエスト詳細、税金関連書類および会計情報」に該当すると説明、「仮に一部の記録がすでに復元できなかった場合、(財務記録を提出しないのではなく)NYAGに知らせるべきだった」と反論した。

融資の差し止めに関して

テザーがBitfinexに融資することのできない「差し止め」の延長に関して、Cohen判事はCastiglioneに正当性の説明を求めた。

Castiglioneによると、テザー社はこれまでBitfinexへの6億ドル融資に関する説明を行なっておらず、具体的に資金の行き先および融資の必要性について説明してもらうために今後の融資を一時的に止める必要があるという。

一方、Michaelは2019年に下された差し止めの状況がすでに変わってきており、これまで17ヶ月の間を経て、融資のリスクなどの懸念がすでにクリアになったと説明。Bitfinexの資金紛失に関わる決済企業Crypto Capitalがマネロンを行なっていたことが暴露されたことは、テザー社にかかる疑惑を晴らしたと反論した。

なお、顧客が継続的にテザーを利用しているのが市場からの信頼を証明していることであり、テザーから米ドルへの換金ができないなどというクレームが今までなかったことも、差し止めが必要でないことを裏付けしていると主張している。

17日には、テザーはUSDTの時価総額が初めて150億ドルを超えたと発表しており、直近1ヶ月で、流通するUSDTは30億ドル増加した点を報告している。

融資の差し止めに関して、Cohen判事は延長すると決定したが、これから90日後の状況に応じてNYAGが再び裁判所に報告するよう判断を委ねた。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
03/19 火曜日
16:29
世界最大の機関投資家GPIF、ビットコインや金対象の運用資産多様化について情報提供求める=報道
株式市場のクジラとして知られる年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、仮想通貨ビットコインや金を含む「低流動性資産」等に関する情報やアイデア募集を開始した。将来的に分散投資・資産運用の一環でポートフォリオにBTCを組み入れる可能性を示唆した。
13:02
ビットコイン1000万円台割り込む、高騰していたアルト急反落にも警戒感
暗号資産(仮想通貨)相場ではビットコインが続落。日本円建て価格で1000万円台を割り込んだ。イーサリアム(ETH)やソラナ(SOL)などアルトコイン相場の方が下げが顕著で警戒感が強まりつつある。
11:35
CZ氏、世界の子どもに向けた「Giggleアカデミー」を立ち上げ
仮想通貨取引所バイナンスのCZ前CEOは、世界の子どもに基礎教育を無料で提供するプログラム「Giggle Academy」を立ち上げると発表した。
11:00
アバランチ財団、ミームコイン5種の保有を発表 
アバランチ財団が暗号資産(仮想通貨)AVAXのエコシステム支援のため、Coq InuやTechなど5種類のミームコイン保有を公表。コミュニティ活性化の一環として選ばれた。
10:20
今後ビットコイン現物ETFにさらなる資金流入可能性 CoinShares分析
仮想通貨投資企業CoinSharesのアナリストは、ビットコインには今後数か月の間に需要急増が起こる可能性があるとの見解を述べた。
08:20
ミームコイン熱狂でソラナのGoogle検索数急増、2018年ICOブームに類似との懸念も
次にヒットするミームコインを探すトレーダーや投資家は「BOME」プレセール型ローンチをはじめ、さまざまなプレセール型ミームコインに資金を流入させ、その多くが「出口詐欺」であることが確認されている。
07:15
SCB銀、イーサリアム現物ETF承認の今後の影響を分析
仮想通貨イーサリアムの現物ETF承認なら最初の1年で6兆円超の資金が流入する可能性があると、英大手銀行のスタンダードチャータード銀行が分析。今後のイーサリアムやビットコインの価格予想もしている。
06:20
OKX、欧州でUSDT通貨ペアを廃止 MiCA法準拠で
USDTはOKXやバイナンス、Bybitなど集権型取引所の出来高の根幹となっているためUSDTペアの廃止は取引所の収益に打撃を与えることになる。
05:50
AI・DePIN関連銘柄「Akash」、コインベースに新規上場
半導体大手エヌビディアが今週「NVIDIA GTC AI 2024」を開催することから、思惑買いで先週末にAKTやRender、ワールドコインなどのAI仮想通貨銘柄は一時的に値上がりしたが、その後反落。
03/18 月曜日
19:46
プライバシー保護と相互運用性に特化した「Partisia Blockchain」の魅力とは 専門家が動画解説|WebX STUDIO
企業や自治体からも注目される、秘匿マルチパーティ計算(MPC)を用いてプライバシー保護と相互運用性に特化したPartisia Blockchainとは。コミュニティサポーター「ぐぬぐぬたい」氏がCoinPost YouTube番組「WebX STUDIO」に出演し動画解説を行なった。
15:25
「Web3の未来をリードするのはアジアの国々」Parity Asia製品工学トップが見解示す
ブロックチェーンインフラ企業Parity Technologies Asiaは、日本で昨年開催されたWebX2023実績などを踏まえ、アジア太平洋地域の国々がWeb3の未来を形作る上で主導権を握るとの考えを明らかにした。
12:47
米検察、FTXのサム前CEOに懲役40年以上を求刑
米検察当局は、22年11月に破綻した仮想通貨取引所FTXの前サム・バンクマン=フリードCEOに懲役40年から50年の判決をくだすよう裁判所に要請した。弁護側は緩和を求めている。
12:35
イーサリアム現物ETFが5月までに承認される確率は? 海外アナリスト6名が見解述べる
米各社のアナリストら6名は、暗号資産(仮想通貨)イーサリアム現物ETFが今年5月までに承認される見通しについて議論し見解を述べた。承認の上でのハードルなどについても意見している。
12:31
ビットコイン一時65000ドル割れも反発、ソラナは時価総額4位に浮上
暗号資産(仮想通貨)市場では週末にかけて急落していたビットコインが反発。前週比30%高のソラナ(SOL)はBNBを超え、時価総額4位に浮上した。
03/17 日曜日
11:00
週刊仮想通貨ニュース|ETHのDencunやBTCの7万ドル割れに高い関心
今週は仮想通貨イーサリアムの大型アップグレードDencunの完了、ビットコイン価格の急反落、米金融大手JPモルガンのビットコイン現物ETF分析に関する記事が最も関心を集めた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/03/22 18:30 ~ 21:00
東京 東京都江東区
2024/03/28 15:00 ~ 18:00
東京 東京日本橋タワーB2階
2024/04/06 ~ 2024/04/09
香港 香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター3FG
重要指標
一覧
新着指標
一覧