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バハマ、中銀デジタル通貨(CBDC)の実利用開始

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

バハマのCBDCが正式ローンチ

バハマ中央銀行が、独自のブロックチェーンベースの中央銀行デジタル通貨(CBDC)立ち上げを発表した。

「サンド・ドル」と呼ばれるトークンは、法定通貨バハマ・ドルのデジタル版として機能する。バハマの決済ネットワークと統合され、中央銀行によって作成・管理される仕組みだ。

QRコードやウォレットアドレスなどを用いた決済システムで、中央銀行が承認したデジタルウォレットをモバイル機器に搭載しているすべての加盟店で決済を受付る。取引手数料は大幅に削減されるという。

サンドダラーは段階的にリリースが行われる予定で、21日現在、38万5000人の市民がスマートフォンなど携帯機器にダウンロードできるウォレットでアカウントを設定して取引処理できるようになっている。

中国などで試運転が行われるデジタル人民元などに先駆けて、CBDCを正式ローンチする。自国の法定通貨と同価値を持つCBDCの実利用ケースは世界初となると見られる。

自然災害対策のデジタル通貨

カリブ海の700余りの小島からなる国バハマは、特に自然災害などで現金に依存できなくなる状況を想定して、デジタル通貨の計画を進め、昨年から小規模な運用実験も行っていた。

バハマ中央銀行総裁は、デジタル通貨の導入は、中央銀行に緊急時のワイヤレス通信テストを可能にすると説明。災害時にワイヤレス通信が可能となれば、迅速な金融サービスの回復と、関連する小売サービスへの接続回復も期待できるとしている。

昨年9月には、ハリケーン「ドリアン」によって銀行セクターも物理的構造物へ重大な損傷を受け、一部の島で銀行の操業が停止する状況に陥った。

このような状況において、銀行と決済システムを早い段階で回復させるためにもCBDC発行の意義が期待される。

中央銀行は、バハマドルのプロジェクトに対して、Omni Financial、Kanoo、SunCash、Cash N Go、Mobile Assist、MoneyMaxxの6つの金融機関を正式認可。中央銀行は引き続き金融機関のオンボードとホワイトリストへの登録を行う。

国際的な使用も視野に

サンドダラーは今のところバハマ国内でのみを対象に利用可能だが、将来は国際的な使用も展望に入れているようだ。

バハマ中銀の電子ソリューション部門マネージャー、ボビー・チェン氏は「現在、国内のみの使用を設定しているが、最終的に他のグローバル通貨との相互運用性を高めるソリューションに取り組んでいる」と、商工会議所関連のイベントで明かしている。

また中銀の銀行部門責任者クレオパトラ・デイビス氏は、「サンドダラー」の大きな特徴の一つは、APIを用いてカードレスでアクセスできることだと説明した。

世界各国でデジタル通貨の検討本格化

CBDCの正式ローンチは、ベネズエラのペトロなどの例があるが、世界の国々の中でもまだ少ない。

しかし各国で検討の本格化は進んでおり、日本でも今月12日に日銀黒田総裁が、2021年の春に「デジタル円」の実証実験を開始すると表明した。

ただ現時点で発行する予定はなく、実証実験は「デジタル円」の発行に必要な条件や基本原則を見極めることを目的としたものだという。

また欧州中央銀行(ECB)も、10月2日にCBDCについての報告書を発表、2021年中までにデジタル・ユーロについて本格的な調査を開始し、方針を示す可能性があるとした。

「デジタルユーロ」に関するパブリックコメントを募集しており、9月にはEU知的財産庁に「デジタル・ユーロ」というサービスの商標登録の申請を行っている。

発行が決定した訳ではないものの、発行する可能性も踏まえて着々と準備を行っているようだ。

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