はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

日本企業7社がブロックチェーンで貿易金融の本格デジタル化へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ブロックチェーンで貿易事務をデジタル化

NTTデータが開発したブロックチェーン・プラットフォームに、日本企業が共同出資を行い、貿易事務の本格的なデジタル化に取り組むことが分かった。日経が報じた

参加企業は現在、NTTデータ、豊田通商、兼松、損害保険ジャパン、東京海上日動火災保険、三菱商事、三菱UFJ銀行である。

貿易事務においては紙ベースの書類が膨大で、社内システムへの入力や確認、倉庫への保管等、様々なコストや手間が発生することなどが課題となっていた。

NTTデータのブロックチェーン「TradeWaltz(トレードワルツ)」は、貿易書類を構造化したデータとして企業間で共有し、分散台帳に蓄積することでこれを解決。資金洗浄対策や、特恵関税適用申告などの手続きも効率化する。

また、データの改ざんを防止して紙の書類と同等の原本性を確保する。

輸出入企業の領収書や、銀行が発行する信用状の管理、保険会社や物流会社が取り扱うその他関連文書の処理にも役立つように設計されている。

「貿易取引の完全ペーパーレス化」目指す

参加企業は、貿易情報管理のブロックチェーンを運営する新会社に共同出資、今年度末までにサービスの提供を開始して、国内外の顧客約400社を誘致することを目指している。また、東南アジアでも貿易取引のデジタル化に取り組む見込みだ。

トレードワルツのロードマップでは、2021年度より「貿易取引の完全ペーパーレス化実現」、2022年度からは、各種情報連携による「さらなる高度化」を目指すとしている。

これまでの経緯としては、2017年に「貿易情報連携基盤」の構築を目指すコンソーシアムが発足し、2018年には日本・タイで実証実験を行っている。

また、2020年にはダボスで行われた世界経済フォーラムの貿易デジタル化フォーラムで署名した。

貿易金融へブロックチェーン導入進む

貿易金融では、一つの取引にも関係者が非常に多く、決済完了まで非常に時間がかかること、また諸外国とのやり取りをする上で、言語の違いや商慣習、文化の違いに起因する認識齟齬が起こりうること、これらに加え紙ベースの手続きが多いことなどの課題が存在している。

こうした課題は、情報伝達を促進し、契約条件が改ざん不能でいつでも参照できるブロックチェーンが解決するのに最適なもので、今回の取り組みの他にも様々なものが行われている。

関連:貿易金融×ブロックチェーン -Corda活用事例紹介-

今年一月、三井住友フィナンシャルグループとSBIホールディングスが、個人向けキャッシュレス分野と共に、貿易金融の分野でも、ブロックチェーン基盤を共同構築することを発表した。

貿易金融領域では、輸出入企業間決済を代行する「オープンアカウント取引」にブロックチェーン技術を導入し、信用状(LC)も分散型台帳で管理するという仕組みを構築する。

関連:三井住友とSBI、ブロックチェーンで協業 キャッシュレス・貿易金融で

昨年末には、ブロックチェーン開発企業R3が、同社のブロックチェーンプラットフォームCorda上で大規模な金融試験を完了。SBIホールディングスなどの金融大手を含む、25か国70社を超える組織が参加する大規模な貿易金融トライアルとなった。

結果的に、これまで紙やマニュアル作業に依存していた業務が、共通のユーザーインターフェースを通じて、認識相違なく迅速に完了出来たという。

今回の「トレードワルツ」のように、近い将来、こうした業務に実際にブロックチェーンを導入する事例も増えそうだ。

関連:ブロックチェーン×貿易金融 米R3、Corda上で大規模なトライアルに成功

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/01 火曜日
13:05
トランプ家支援のAmerican Bitcoin、約320億円調達でビットコイン購入とマイニング機器導入へ
エリックとトランプ・ジュニア氏が支援するビットコインマイニング企業American Bitcoinが2億2000万ドルを調達。ビットコイン購入とマイニング機器導入に充当予定。
12:00
金融庁、ステーブルコイン健全発展のための報告書を公表 不正リスクや今後の課題を分析
金融庁が仮想通貨ステーブルコインの健全な発展に向けた報告書を公表した。不正利用の実態と今後の規制課題を分析調査する内容だ。
11:05
取引所BybitとKraken、ソラナ基盤トークン化株式「xStocks」を190カ国で提供開始
世界第2位の仮想通貨取引所BybitがBacked社のトークン化株式サービス「xStocks」を取り扱う。Apple、Amazon、Microsoft等60銘柄超をソラナブロックチェーン上で24時間365日取引可能に。
10:40
トランプ氏関連のミームコイン「TRUMP」、口座開設キャンペーンで配布へ
ドナルド・トランプ氏が公認とされるミームコイン「TRUMP」がもらえるキャンペーンがBITPOINTで7月末まで開催中。特典内容や条件を詳しく解説します。
10:20
国内Web3関連企業BACKSEAT、組み込み型Web3体験でブロックチェーン社会実装目指す
BACKSEAT株式会社が第三者割当増資により累計14億円の資金調達を完了。Spiral CapitalとHeadline Asiaが共同リード投資家として参画し、組み込み型Web3体験の実現に向けサービスローンチを本格化。
10:02
ロビンフッド、トークン化した米国株やETFの取引サービスを欧州で提供
仮想通貨などの投資アプリを提供するロビンフッドは、トークン化した米国の株やETFの取引サービスをEUユーザー向けにローンチしたと発表。独自ブロックチェーンを開発していることも明かした。
09:55
テキサス州、戦略的ビットコイン準備金設立に続き「金・銀」を法定通貨として認可
テキサス州のアボット知事が金・銀を日常取引の法定通貨として認可する法案に署名。戦略的ビットコイン準備金設立法案も成立し、米国初の大規模な貴金属・仮想通貨政策を実現。
09:40
ビットコインマイニング難易度が7.5%低下 米テキサス州猛暑が影響か
仮想通貨ビットコインのマイニング難易度が約7.5%低下した。米テキサス州の猛暑による電力制限が主要因と指摘されている。6月中旬にハッシュレートも下落していたところだ。
09:15
ナスダック上場企業SRM、140億円のトロン財務戦略完了でTRXをステーキング
フロリダのテーマパーク向け記念品製造企業SRM Entertainmentが、1億ドルのTRON財務戦略の一環として3.65億TRXをJustLendにステーキングした。年率最大10%のリターンを目指す。
08:55
ドイツ最大手銀行グループ『シュパーカッセ』、2026年夏に個人向け仮想通貨取引開始へ=報道
ドイツ最大の銀行グループSparkassenが方針転換し、個人顧客向けビットコインなど仮想通貨取引サービスを2026年夏に開始予定。EU規制整備を背景に3年ぶりの決定となる。
08:10
SEC、ビットワイズ・イーサリアムETFのステーキング承認判断を延期
米証券取引委員会がビットワイズ社申請のイーサリアムETFのステーキング機能追加提案の承認判断を延期。投資家保護と公正な市場慣行への適合性について追加審査を実施中。
07:45
サークル、米国でナショナル・デジタル通貨銀行設立を申請
米ステーブルコイン発行企業サークルが米通貨監督庁にナショナル・トラスト銀行設立を申請。承認されればUSDC準備金の自己管理と機関投資家向け仮想通貨カストディサービス提供が可能に。
07:25
仮想通貨税制改正案、ルミス議員が「大きく美しい法案」へ修正提案
シンシア・ルミス上院議員がトランプ大統領一推しの予算調整法案に仮想通貨税制改正修正案を提出。300ドル未満取引免税とマイニング・ステーキング報酬の二重課税解消を目指す。
06:55
リップル社、XRPLのEVM互換サイドチェーンの正式稼働を発表
リップル社は、XRPLのイーサリアム仮想マシン互換のサイドチェーンのメインネットがローンチしたことを発表。開発者はイーサリアム上のdAppsをXRPLのエコシステムで容易に展開できるようになった。
06:35
イーサリアム戦略転換などで株価7倍暴騰、ビットマイン社にトム・リーが会長就任
ファンドストラット共同創設者トム・リー氏がビットマイン・イマージョン・テクノロジーズ会長に就任。同社は2.5億ドル調達でビットコインからイーサリアム中心の戦略に転換。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧