はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

イーサリアム・XRP、年間騰落率でビットコイン超え──高騰要因は?

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

イーサリアム・XRP高騰

21日からの3連休、仮想通貨市場はアルトコイン市場が騰勢を強め、時価総額が2兆円を突破した。

対円相場でイーサリアム(ETH)が6万円、XRP(リップル)が60円台に乗り、年間騰落率でビットコインのパフォーマンスを上回るなど、投資家のリスク選好地合いも強まりつつある(参照:messari)。

過去最高値付近まで急伸したビットコイン市場が一服する中で、利益確定(手仕舞い)の資金先はミドルキャップ以上のアルトコインに向き、仮想通貨市場内の循環物色も確認された。

株式市場でも、強ファンダで特定の銘柄が高騰した後、セクター全体が思惑買いで連れ上げする現象は往々にして見られるが、これは個人投資家の余力増加に加え、思惑が加速するとともに、出遅れ銘柄の相対的な割安感が強まることが一因となる。コロナ禍で価値の保存手段としての資産性が見直され、上昇したビットコインの高騰を契機に、アルトコインを含めた仮想通貨市場への資金流入も強まっている。

CNBCといった米大手報道紙でも、ETHやXRPの高騰や、年初から700%高と高パフォーマンスのChainLink(LINK)と関連するDeFi市場を取り上げるなど、一般投資家の関心度を高める接点が広がりつつある。市場の関心度を示すGoogleトレンドでもBitcoinやXRP(全ての国を対象)といった単語の検索が1年間で最も高い100を示している(イーサリアムは7月DeFiバブル時が依然TOP)。

イーサリアムやXRPの最新ニュース

騰勢を強めるイーサリアムとXRPは、単に循環物色が強まった訳ではなく、市場が好感した材料もあるため、まとめて紹介する。

イーサリアム

イーサリアムは、ETH2.0のブロックチェーン「ビーコンチェーン」のローンチが目前に迫る状況だ。

フェーズ0のローンチに必要なステーキングのデポジット状況は、必要数の52万4288ETHに対し、43万ETHを超えた。

ネットワークを安全に稼働させる上で、ビーコンチェーンのローンチに設けられた規定数まで残り10万ETHを切った(約17%)状況で、条件を満たしたタイミングから、約7日後のタイミングからETH2.0のプロジェクトが稼働を順次開始する。

イーサリアム財団が示す今後のロードマップは以下の通りで、フェーズ0はその最初の段階に当たる。

  • フェーズ0:2020年(バリデータを管理する「ビーコンチェーン/Beacon Chain」実装)
  • フェーズ1:2021年(ユーザーが利用する「シャードチェーン」実装)
  • フェーズ1.5:2021年(シャードチェーン・メインネット稼働、PoS移行)
  • フェーズ2:2021年〜(シャードチェーンの全稼働)

市場が好感するポイントは、①ETH2.0の立ち上げに伴う関心度高のほか、②ステーキングを支援するイーサリアム財団の助成金(グラント)や投資会社、③ステーキングに伴うロックアップ期間と市場供給量減、④DeFiエコシステムの拡大に関わるスケーラビリティ解消目処と多岐に渡る。

ETHのステーキングの入金先となるETH2.0のデポジットコントラクトは、ETH2.0のビーコンチェーンにおけるステーキング契約機能となるが、入金されたETHはフェーズ2まで約2年間出金できない見込みが立っており、ステーキングされるETHが増加するほど、市場に供給されるETH量の減少を図る一つの指標になる。

また、DeFi市場の台頭で再び問題化した現チェーンのスケーラビリティ問題については、イーサリアムのロードマップでは力を入れているポイントに挙がり、セカンドレイヤースケーラビリティソリューション「Rollups(ロールアップ)」も2020年の時点で実用化の目処が立ちつつある。

イーサリアム2.0は、フェーズ2に至るまで、スマートコントラクトが使用できるバーチャルマシンの実装を行わないが、Vitalik Buterin共同創設者は、「A rollup-centric ethereum roadmap」シャーディングのみができるフェーズでも、Rollupsを利用することで、レイヤー2上でバーチャルマシンの使用ができる可能性があるとしている。

例に、フェーズ1のシャーディングとロールアップを組み合わせることで処理能力の向上が大幅に図れるなど、早期に問題の解消に取り掛かれる可能性を示唆しており、分散型金融(DeFi)や分散型アプリケーション(DAPPs)市場の活性化のポイントとしても注目されている。

XRP(リップル)

XRPは、①強い買いシグナルを示唆するパーフェクトオーダー(短期>中期>長期の順に移動平均線が並ぶ状態)が成立したほか、②中央銀行発行のデジタル通貨(CBDC)にXRPレジャーの活用を模索する動き、③「Flare Networks」によるXRPホルダーへの「Sparkトークン」付与などが、好感されている。

②の中央銀行発行のデジタル通貨(CBDC)へのXRPレジャー活用については、今月中頃にリップル社CEOのガーリングハウス氏が「中央銀行がステーブルコイン(デジタル通貨)発行のためのオープンソース技術として、XRPレジャーに注目している」と発言したことで話題になったものだ。

最新の動向として、世界の中銀を対象にした戦略やパートナーシップ、プロジェクトを指揮できるリーダーを募集する目的で、リップル社が公式にシニアディレクターの募集開始。XRPレジャーでCBDCを発行するイニシアティブに注力する意向を示した。

XRPレジャーの活用へ──リップル社、中銀デジタル通貨(CBDC)のシニアディレクターを募集
米リップル社が、中央銀行発行のデジタル通貨(CBDC)に関する業務についてシニアディレクターを募集。XRPレジャーを活用したイニシアティブなど、役割や募集要件を公開している。

また、「Sparkトークン」付与は、2020年12月12日グリニッジ標準時00:00(日本時間午前9時)時点における保有量のスナップショット(権利確定日)に基づいて、XRP保有者にトークン付与が実施される予定。XRPを保有するインセンティブが生まれる要因となっている。

Flare Networkとは|XRPにスマートコントラクトを
仮想通貨XRP(リップル)保有者に対しネイティブトークンSparkのエアドロップを発表したフレアネットワーク(Flare Network)とは。Sparkの特徴とメリット、将来性について概説。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/17 月曜日
12:15
金融庁、資金調達目的の暗号資産発行者への情報開示義務化へ=報道
金融庁は資金調達型暗号資産発行者に年1回の情報開示を義務化する方針。金融審議会では継続開示の必要性や頻度をめぐり議論が展開。ICO・IEOの構造的課題も指摘され、2026年の金商法改正案に盛り込まれる見通し。
11:40
デッドクロス形成のビットコイン、市場心理は「極度の恐怖(総悲観)」水準で推移
ビットコイン急落に伴いテクニカル指標は弱気のデッドクロスを形成している。FRB利下げ期待の後退を受け、投資家がリスク資産から安全資産へシフト。市場心理は「極度の恐怖(総悲観)」を示す水準まで悪化した。デリバティブ清算が連鎖しETF大規模償還につながったが、専門家は感謝祭後の回復を予測している。
11:30
「ビットコインは底値圏に達した」金融大手JPモルガンのアナリストらが見解
JPモルガンが、仮想通貨ビットコインの価格を生産コストの観点から分析。底値に到達したとの見解を示している。同社はビットコインの目標価格を17万ドルとしている。
10:45
カードン・キャピタル、888BTC取得完了 不動産とビットコインの融合プロジェクト
不動産投資大手カードン・キャピタルが「101 Mizner Boca Bitcoinプロジェクト」向けに888BTCの取得を完了。年内で3,000BTC超を購入し、不動産収益でビットコインを継続購入する独自の融合モデルを展開。マイクロストラテジー戦略を不動産に応用した新たな投資手法として注目を集める。
09:49
アーサー・ヘイズ、保有していたアルトコイン大量売却か 実際の価値提供が必要との意見も
著名仮想通貨アナリストのアーサー・ヘイズ氏がイーサリアムやエセナなどのアルトコインを大量売却している。専門家は4年サイクル論の終焉と実需の重要性を指摘している。
11/16 日曜日
16:22
金融庁、暗号資産105銘柄の「金融商品」扱いを検討 金商法適用へ=報道
金融庁は暗号資産に金融商品取引法を適用し、交換業者が取り扱う105銘柄に情報開示とインサイダー取引規制を導入する方針。税率は最大55%から株式と同じ20%への引き下げを検討。2026年の通常国会で改正案提出を目指す。
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、XRP現物ETFの米上場や世界初のZcash保有企業の91億円調達など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナ、ジーキャッシュといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン、下値余地残すも反発は時間の問題か|bitbankアナリスト寄稿
今週のBTC相場は1530万円周辺で推移。米政府機関閉鎖解除後もハイテク株軟調で上値重い展開。12月FOMC前の経済指標不足が懸念材料に。一方、STH損失レシオが95%超となり売られ過ぎの水準。オプションOI分析では9.5万ドルがターゲットに。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|米史上最長の政府閉鎖終了に高い関心
今週は『金持ち父さん貧乏父さん』著者ロバート・キヨサキ氏によるビットコイン・金・銀の価格予想、堀田丸正のBitcoin Japanへの社名変更、米政府の閉鎖終了に関する記事が関心を集めた。
11/15 土曜日
13:55
続落するイーサリアム、長期保有者が1日4.5万ETH超を売却=グラスノード
グラスノードによると、イーサリアムの3年から10年保有者が1日あたり平均4万5000ETH超を売却している。イーサリアム現物ETFも13日に2億6000万ドルの純流出を記録し売圧を高めている。
13:20
リミックスポイント決算発表、仮想通貨評価益で売上高が大幅増加
リミックスポイントが2025年4~9月期決算を発表した。仮想通貨評価益で売上高が大幅増加している。同社はビットコイン、イーサリアムなどの仮想通貨を財務資産として蓄積している。
13:00
Visaアジア太平洋地域デジタル通貨責任者、ステーブルコインの展望を語る|CoinPostインタビュー
Visaアジア太平洋地域デジタル通貨責任者ニシント・サンガヴィ氏がCoinPostの独占インタビューに応じ、ステーブルコイン決済戦略の拡大、CBDCとの共存、米国ジーニアス法の影響について詳しく語った。4つのステーブルコインと4つのブロックチェーンをサポートし、2億2,500万ドル超の決済を実現。今後5年間のアジア太平洋地域におけるデジタル通貨の展望と、Visaが果たす役割について解説。
11:15
テクノロジー大手アリババが預金トークン決済を開発 中国当局のステーブルコイン懸念に対処か
中国アリババが預金トークン決済システムを開発している。当局によるステーブルコイン規制を回避することも背景とみられる。AI活用サービスも発表した。
10:30
ビットコイン急落、45日ルール通過とFOMC利下げ見送り観測で売り圧力が最大化|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは足元で強い売り圧力に晒されているが、ヘッジファンドの45日ルール通過により解約売りの終了が期待される。ビットコイン長期保有者が直近1カ月で12兆円相当のBTCを売却したことは心理を悪化させていた。
09:50
トランプ一族関連のアメリカン・ビットコイン、売上高99億円に増加 決算発表 
トランプ一族の仮想通貨マイニング企業「アメリカン・ビットコイン」が2025年7~9月期決算を発表した。前年同期比で黒字転換し、ビットコイン保有量は4,090BTCに到達している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧