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「重要指標が予想以下なら、ビットコイン市場リスクオフ波及の可能性も」bitbank寄稿の仮想通貨週次市況と各金融市場の騰落率

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

今週の相場の動きは

今月28日に米国を筆頭に金融市場でリスクオフムードが強まる中、ビットコイン(BTC)価格は、一時3万ドルを割り込んだ。

しかし29日には、テスラCEOのイーロン・マスク氏が自身ツイッターのプロフィールを「#bitcoin」に変更。それを受け、価格は一時387万円まで高騰した。今週の仮想通貨市場のボラティリティは高まりを見せた。


目次
  1. 各市場の騰落率
  2. bitbank寄稿

各指標の騰落率一覧

1/29(金)終値時点の週間騰落率は、以下のようになった。

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月初来騰落率

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年初来騰落率

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(今週の騰落率は、先週の終値、今週の終値を用いて計算。月初来、年初来についても前の月、年の終値で計算)

(仮想通貨の価格は取引所コインベースを参照、各銘柄の価格はTradingviewを参照)

1/23〜1/29のBTCチャート

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bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

今週(29日正午時点)のビットコイン(BTC)対円相場は上値が重くも底堅く、先週21日の三角持ち合い下放れ以降、289万円で下げ止まり、同持ち合い下辺回復に二度トライするも失敗し、362万円を上限にレンジで方向感に欠ける展開となっている。

27日には、アジアから欧米の株式市場でリスクオフムードが波及し、リスク回避のドル買いが相場の重石となったが、日本時間28日明朝の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が「テーパリングの議論は時期尚早」と市場の早期テーパリング開始懸念を一蹴すると、相場は機敏に反応し反転上昇。

加えて、28日には、話題のReddit個人投資家たちがドージコイン(DOGE)に殺到し、DOGE相場を暴騰させたこともBTC相場の支援となり、レンジ上限を目指す展開となった。

第1図:BTC対円チャート(1時間足) 出所:bitbank.ccより作成

三角持ち合い下放れにより、チャート上では下降トレンド入りが示唆されていたが、予想以上に相場は底堅かった。今回のFOMCは、政策金利の据え置き、資産購入ペースの維持でテーパリング否定と予想通りの内容であったが、予想以上に市場は早期のテーパリング議論開始を警戒していた模様だ。

ただ、相場は依然としてレンジ内での推移となっており、一喜一憂は禁物だ。FOMCの声明では、コロナ禍を受けた経済と雇用の回復ペース鈍化を危惧する文言が追加され、これが今週の株価押し下げ、ひいてはドル高の要因となった。

これは、感染拡大抑制やワクチン接種が進むにつれて解消されていく懸念であると考えられるが、直近ではISM製造業景況指数(2月1日)、EUの10月-12月GDP速報値(3日)、米雇用統計(5日)など、冬場のコロナ感染拡大の影響を受けた時期の重要指標の発表があり、これらが市場の予想を下回ると暗号資産(仮想通貨)市場にもリスクオフが波及する可能性がある。

来週はこれらの指標に注視しつつ、レンジから抜け出せるかが焦点となろう。

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

関連:bitbank_markets公式サイト

前回レポート:ビットコイン利益確定売り局面も、底堅さ続くか|bitbankアナリスト考察

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