CoinPostで今最も読まれています

日銀 雨宮副総裁:日銀がデジタル通貨を発行する計画は現段階で無い

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

日銀雨宮副総裁「日銀がデジタル通貨を発行する計画は現段階で無い」
16日都内で開かれたカンファレンスで日銀雨宮副総裁が「日銀がデジタル通貨を発行する計画は現段階で無い」との考えを示しました。またデジタル通貨を発行した場合について、「一般家庭に中央銀行の口座を開設する事と類似しており、その場合は現行の金融システムを大きく乱す事になる」とも述べました。

日銀の中央銀行仮想通貨に関する言及

日本銀行の雨宮副総裁は16日、都内で開かれた「IMF-金融庁-日本銀行共催 FinTechコンファレンス」にて、中央銀行がデジタル通貨を発行する事は「民間銀行を通じた資金仲介などに大きな影響を及ぼす可能性」があるとの考えを示した他、日銀がデジタル通貨を発行する計画は現段階で無いとしつつも、新しく台頭する支払い決済などを始めとするフィンテックに対して、金融の安定にどう影響を与えるのかなどを含めて「深く理解していく必要がある」と語りました。

またその他講演の中で、日銀の「銀行の銀行としての役割(中央銀行の口座を民間銀行などに限定している点)」について、「金融システムの安定と効率に貢献している」と評価した上で、「デジタル通貨を発行する事は一般家庭に中央銀行の口座を開設することと類似しており、現状の民間銀行が仲介する金融システムを大きく乱す事になる」と述べました。

簡単に図解すると以下の通りになります。

以前のデジタル通貨に関する言及内容

以前にも日銀関係者からデジタル通貨に関する言及は度々ありました。

2月19日に行われた「TREASURE DATA “PLAZMA” 2018 in Digital Belt」にて、日本銀行決済機構局審議役FinTechセンター長(当時)であった河合祐子氏が「日本銀行はデジタル通貨を発行しないのか」という点について、「私は、現状において日本銀行によるデジタル通貨の発行に対しては否定的だ。なぜならば、コスト対比で考えた時、デジタル通貨の下での決済システムの運営では、セキュリティ確保の為に莫大なコストが必要になるかもしれない。しかも、そのコストの原資は国民の税金になる可能性が高い。そこまでして、日本銀行発行のデジタル通貨は必要なのか。それを慎重に考えるべきであるが、今はまだその段階にない」と、現状では否定的な見方を示しました。

また、デジタル通貨は政策手段としての有用性がある可能性も一部では議論されております。

日銀出身で、現在麗澤大学教授である中島真志氏は著書『アフター・ビットコイン: 仮想通貨とブロックチェーンの次なる覇者』の中で、デジタル通貨にマイナス金利を適用する事を論じております。

日本銀行は現在、量的・質的金融緩和政策を行なっており、マイナス金利政策や長短金利操作付イールドカーブコントロールなどの手段を取っておりますが、物価目標2%の実現は程遠いのが現状で、打つ手がほとんど無いような状況で、次に景気後退期に入った際に果たして金融政策の手段はあるのかという懸念がされております。

その金融政策の行き詰まりを解消するツールの一つとしてデジタル通貨が挙げられる未来は全く無いとは言い切れませんし、大いに可能性はあるでしょう( *あくまで筆者の意見)

注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
08:40
米債務上限停止法案が大統領署名へ 米国株続伸
本日のNYダウは+701ドルと大幅に続伸。ナスダックも+139.7高で取引を終えた。米債務上限問題は法案が上院で可決されたことや強い雇用統計が好感された模様だ。
06/02 金曜日
15:59
札幌開催のWeb3カンファレンス「B Dash Crypto」、ピッチコンテストの結果は
Web3特化型カンファレンス「B Dash Crypto」が札幌で開催された。ピッチイベント「Crypto Arena」で優勝に輝いたのは、高速ブロックチェーンAptosとSuiで分散型取引所(DEX)アグリケーターとして機能する「Umi Protocol」だ。
13:13
オリーブオイル生産業者、DeFiプラットフォームでステーブルコイン建債券を発行
オリーブオイル生産業者ラマ・オリーブオイルは、分散型金融プラットフォーム「Obligate」を利用して、オンチェーン債券を発行した。この社債は、ユーロ連動のステーブルコイン「 EUROe」建で発行された。
13:02
米Circle社、USDCのアービトラムサポートを発表
ステーブルコイン「USD Coin(USDC)」を発行する米Circle社は、アービトラムのサポートを開始することを発表した。アービトラム上でUSDCが直接発行されることにより、裏付け資産の確保が約束され、いつでも1対1で米ドルと交換可能になる。
12:25
メイカーダオ、米国債への追加投資を検討
分散型金融プロジェクトの「MakerDAO」は、米国債への投資として新たに1,780億円の配分を目指す提案書の投票を開始したと発表した。0~6ヶ月間の各種満期を持つ米国短期国債の購入に充てられる目論みである。
11:45
Sui、F1チーム「オラクル・レッドブル・レーシング」と提携
Sui Networkは、F1チーム「オラクル・レッドブル・レーシング」の公式ブロックチェーンパートナーとして複数年契約を締結した。ファンとチームを結び付ける体験を支援していく。
10:25
米FRB、シルバーゲート銀行の清算に同意
米FRBは、米シルバーゲート・キャピタルとシルバーゲート銀行に対して、自主清算に同意する命令書を発表した。シルバーゲート銀行と仮想通貨業界のつながりについても指摘した。
09:35
ナイキ、米ゲーム大手EAと協業へ
Nikeとデジタルエンターテインメント企業EAは、新しいパートナーシップを締結。Web3プラットフォーム.SWOOSHのユーザーらの体験をカスタマイズできるようにしたり、向上させたりしていくという。
08:45
香港企業、米ドルステーブルコインをローンチへ
香港拠点のカストディ企業First Digitalは、仮想通貨の米ドルステーブルコインFDUSDをローンチすることを発表。FDUSDは、BNBスマートチェーンを基盤にするという。
08:15
デフォルト懸念後退 米国株反発、c3.aiは決算受けて大幅安
本日のNYダウは+153.3ドルと反発。ナスダックも+165.7ドルで取引を終えた。米下院が前日に債務上限法案を可決したことによって米国のデフォルトリスクは大きく後退している。
06/01 木曜日
21:40
Zaif、暗号資産FXサービス終了と「第一種金融商品取引業」の廃止を決定
暗号資産(仮想通貨)交換業者Zaifは1日、ビットコインやイーサリアムの暗号資産FXサービスの終了と「第一種金融商品取引業」の廃止を発表した。
15:29
AI のもたらし得る「深刻なリスク」に一部専門家が警鐘
「AIによる絶滅リスク」の軽減を訴える公開声明に、世界に名だたるAI技術の研究者や企業幹部ら350名が署名し、話題となっている。声明の主張には賛否両論あるが、AIについての議論の場を広げるものとして歓迎される。
15:10
Web3企業向けマーケティングツール「ソシャマ」リリース
ソーシャルマーケティング株式会社がWeb3企業向けのマーケティングSaaSツール「ソシャマ」の提供を開始した。仮想通貨やNFTを取り扱うWeb3事業者が抱える、ツイッターなどソーシャルメディア上でのマーケティングニーズに対応する。
12:32
英TP ICAP、機関投資家向け仮想通貨マーケットをローンチ
世界有数のインターディーラーブローカーTP ICAPは、ビットコインなど仮想通貨のスポット取引市場「Fusion Digital Assets」をローンチした。機関投資家向けで、分離運営モデルを採用している。
11:30
東京都政策企画局がデジタル証券発行支援を開始
東京都政策企画局は、デジタル証券(セキュリティトークン)発行支援事業の開始を発表した。これは、ブロックチェーン技術の広範な活用を促進し、スタートアップ企業の資金調達を多様化するための取り組みだ。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
重要指標
一覧
新着指標
一覧