はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX

ビットコイン大幅下落の背景は、膨張していた仮想通貨市場に冷や水

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコイン相場

暗号資産(仮想通貨)市場では、高騰の続いていたビットコインが前日比9%安と急落した。

直近安値の43000ドルから62000ドルまで半月で高騰するも、わずか2日間で53200ドルまで暴落するなど、半値戻しの憂き目に遭った。

Bybitのデータによれば、仮想通貨のロスカット総額は24時間で22億5000万ドルを超えた。先月末にビットコインが18%暴落した際は、56億ドル相当が清算されている。

今回の相場急落のトリガーとして指摘されるのが、10億ドル相当のビットコインが取引所Geminiに大量送金されたというホエールアラートだ。

出典:CryptoQuant(3/15 8:05時点)

デリバティブ市場の上方乖離など足元の過熱感が指摘されるなか、売り場を探っていた投資家が一斉に利益確定売りへと傾き、高値掴みの狼狽売りや溜まっていた未決済建玉(OI)のロスカット連鎖を巻き込む形で下げが加速したものとみられる。

EL CRYPTO TAVO(@elcryptotavo)氏の指摘するように、先月の急落局面でもGeminiへの巨額のインフローが一因に挙げられたことも、投資家の警戒感を喚起した。

出典:EL CRYPTO TAVO氏

一方、データ分析企業のGlassnodeは「同トランザクションは内部的なもので、取引所ウォレットに送金された資金」だと主張。

オンチェーンアナリストのWilly Woo氏が、「Geminiのインフローは、正しくないデータ」だとしてこれに同調した。

これに対しCryptoQuant(@cryptoquant_com)は、トランザクション履歴を追跡した結果、「内部転送ではなかった」と否定。その根拠を示した上、資金移動の目的として「OTC取引」など3つの可能性があると言及している。

いずれにせよ、目先の強気トレンドが再び崩れたのは事実であり、エキサイトしていた市場に冷や水を浴びせた状況に変わりはない。ボラティリティの急拡大で地盤が脆くなっており、当面の間は不安定な相場がつづく可能性を考慮する必要がありそうだ。

景気刺激策の好影響

地合いに関しては、ポジティブ要因もある。

米国の1.9兆ドル規模の追加景気刺激策で、1,400ドル相当の小切手が配られることだ。大半は貯蓄か当面の生活資金に充てられるものと考えられるが、余剰金の一部は金融マーケットに流れ込むことも予想される。

みずほ証券の調査によると、米国居住者向けに準備された約4,000億ドルの内、10%がビットコイン、及び株式といったリスクアセットの購入に向けられる可能性がある。

景気刺激策の給付先に高所得者は除外されるが、CNNによると「全米世帯の約9割」が対象となる。2人の子どもを持つ夫婦であれば、最大5,600ドル(約61万円)の臨時収入を得ることになる。

20年3月に第1回目の景気刺激策を実施した際には、米コインベースやバイナンスなどの大手仮想通貨取引所で、給付額と同じ「1200ドル」の入金急増が観測された。米長期金利急騰に伴う株価の暴落で大きく毀損したセンチメント(市場心理)は、米株市場や日経平均株価の大幅反発に伴い、落ち着きを取り戻しつつある。

関連:米バイデン政権の給付金、2兆円超がビットコイン市場流入の可能性も=みずほ証券調査

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/14 火曜日
18:47
Hyperliquidの大口投資家、トランプ一族との関与を否定 再びビットコインを大規模ショート
トランプ関税発表直前にビットコイン7億ドルをショートし約2億ドルの利益を得た大口投資家が、再び3億4千万ドル規模のBTCショートポジションを構築。インサイダー取引疑惑が浮上するも本人は否定。市場では1.3兆円規模の強制清算が発生し史上最大級の暴落に。
18:24
JPモルガンがビットコイン取引サービス参入へ カストディは外部委託で対応
JPモルガンのデジタル資産部門責任者が、顧客向けビットコイン取引サービスの提供を正式に確認した。カストディ業務は外部委託を検討し、コインベースとの提携も強化。大手金融機関の暗号資産市場参入が本格化する中、JPモルガンの戦略的アプローチとは。
18:04
シティバンク、2026年に仮想通貨カストディ事業参入へ
米大手金融機関シティバンクが2026年に暗号資産のカストディサービスを開始する計画を発表。ビットコインやイーサリアムなどを機関投資家向けに保管する。トランプ政権下での規制整備を背景に、JPモルガンやバンク・オブ・アメリカとともにステーブルコイン事業への参入も本格検討中。ウォール街の暗号資産市場への本格進出が加速している。
18:00
「Bitcoin Core v30.0」リリース、データ制限の引き上げでコミュニティの意見が対立
ビットコインソフトのアップデートであるBitcoin Core v30.0が2025年10月12日にリリースされた。OP_RETURNの上限が80バイトから10万バイトへ大幅に引き上げられ、コミュニティで賛否が分かれている。ビットコイン本来の目的との整合性やノード運営リスクが議論されている。
17:26
欧州最大手アムンディ、ビットコインETN市場参入を準備
欧州最大の資産運用会社アムンディ(運用資産2.3兆ユーロ)が2026年初頭にビットコインETNを発行予定。MiCA施行で規制環境が整備される中、機関投資家の暗号資産投資が本格化。米国ブラックロックのIBIT(971億ドル)に続く動きとして注目される。
17:22
ハイパーリキッド、HIP-3実装で永久先物市場の自由構築が可能に
ハイパーリキッドがHIP-3を実装し、開発者が許可なしで独自の永久先物市場を構築することを可能にする。仮想通貨HYPEを一定以上ステーキングすることなどが条件だ。
16:56
コインチェックでIEO「Fanpla(FPL)」10月21日開始 音楽事務所10社以上が協力
音楽ファンクラブ大手Fanplus協業のIEO「Fanpla(FPL)」詳細。10月21日申込開始、11月11日上場予定。700超のファンクラブと400万人基盤という既存インフラを持つ点で過去IEO案件と一線を画す。コインチェック過去実績は抽選倍率24倍・最高23倍に急騰。投資判断に必要な情報を網羅。
16:55
三菱UFJモルガン・スタンレー証券、デジタルアセット事業を開始
三菱UFJモルガン・スタンレー証券が14日、デジタルアセット事業を開始。債券型セキュリティトークンの取り扱いとデジタル証券取引サービス「ASTOMO」をリリース。不動産STを10万円から投資可能に。
16:30
イオレ、仮想通貨とAI融合のスーパーアプリ「Neo Crypto Bank」の詳細を発表
イオレが暗号資産金融事業戦略を発表。2027年にWeb3.0スーパーアプリを公開し、キャッシュレス決済市場1%・年間1.2兆円を目指す。AI統合で次世代金融インフラを構築。
12:00
ソラナのリキッドステーキングの稼ぎ方|JitoSOLの仕組みと手順
ソラナのリキッドステーキングについて、仕組みから始め方まで徹底解説。JitoやMarinadeなど主要プラットフォームの始め方、年利5-7%の運用方法まで完全ガイド。
11:58
史上最大フラッシュクラッシュ後の仮想通貨市場、トランプ大統領の発言受け乱高下続く
トランプ米大統領による突然の関税発表で、仮想通貨市場は190億ドル超の強制清算という史上最大のフラッシュクラッシュを経験した。しかし週明けには114,000ドル台に回復。機関投資家の押し目買いと過剰レバレッジ解消の両面から市場を分析。イーサリアムL2 Baseのトークン発行検討など、実用化への動きも紹介。
11:18
チャイナルネッサンス、BNB財務企業の米上場を計画=報道
チャイナルネッサンスは、仮想通貨BNBの財務企業を創設するために910億円超の資金調達に向けた協議を行っていることがわかった。この財務企業は米国で上場する計画である。
10:38
「仮想通貨ETFへの流入、トランプ関税ショックの影響は軽微」=CoinShares
トランプ大統領の対中関税発言による市場急落にもかかわらず、ビットコインETFなど仮想通貨投資商品への影響は軽微で流入は週間4,830億円に達した。CoinSharesが分析する。
08:41
68億円相当のBNB、ミームコイントレーダーにエアドロップへ
BNBチェーンは、仮想通貨市場が大荒れしたことを受け68億円相当のBNBをエアドロップする計画を発表。今回はミームコイントレーダーを支援すると説明した。
10/13 月曜日
12:25
430億円規模に、バイナンスが「異例の補償」実施 トランプ・ショックに関する価格異変で
仮想通貨取引所バイナンスがトランプ関税による市場下落時の不具合で損失補償を発表した。USDe、BNSOLなどのディペッグで強制清算が発生した背景がある。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧