DBS銀行、仮想通貨信託提供へ
東南アジア最大手DBS銀行は14日、機関投資家向けの暗号資産(仮想通貨)信託サービスのローンチを発表した。銀行が仮想通貨関連の投資信託を発行する事例はアジア初となる。
発表された信託サービスの対象銘柄はビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ビットコインキャッシュ(BCH)、XRP(リップル)の4種。
対応する法定通貨は、シンガポールドル(SGD)、香港ドル(HKD)、米ドル(USD)と日本円(JPY)となる。
同行は既に、プライベート・バンキング・サービスを利用する機関投資家のクライアントに、安全な仮想通貨のカストディ・保管サービスを提供している。
coindeskの報道によれば、DBS銀行のJoseph Poonグループ責任者は、同商品について「信託構造は顧客の資産を便利に、安全に管理する」とコメント。機関投資家からの需要について、以下のように述べた。
近年では、より多くのクライアントがデジタル通貨に関心を示す、または既に投資していることを明かしており、仮想通貨が主流化するにつれ、このようなトレンドはさらに加速すると見込んでいる。
シンガポールの銀行であるDBSは20年12月、機関投資家向けの仮想通貨取引所をローンチした。21年1Q(第1四半期)時点で、預かり資産は8,000万SGD(65億円)相当、1日辺りの取引量は3,000万SGD(25億円)に達している。
DBSデジタル取引所のサービス対象者は機関投資家と適格投資家に限定されているが、5月上旬の業績発表では120の顧客数を抱えていると発表していた。
また近々STO(セキュリティー・トークン・オファリング)を行う計画や、取引時間をアジア時間から24時間体制に移行する方向に進んでいることを明らかにしている。
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