中国検索エンジンが仮想通貨取引所のワードを外すか
中国の大手検索エンジンBaidu(中国版Google)およびWeibo(中国版Twitter)が、Binance、Huobi、OKExなどの大手取引所のワード(一部)を検閲し、検索に引っかからないようにする措置を講じたことがわかった。
Baidu.comで、バイナンスの英語(Binance)や中国語(币安)を入力すると、「結果が見つからない」と表示される。実際、筆者が試したところ、同じ結果が出ていることが判明した。なお、Binanceだけでなく、HuobiとOKExも同じ状況となっている。
また、Weibo(Web)でも、Binance、Huobi、OKExに関してはBaiduと同様に、「関連結果が見つからない」との結果が出ている。しかし、現時点では、アプリを通じた検索では、仮想通貨関連ニュースなどのリンクのみ未だ表示されている現状があるという(公式サイト非表示)。
一方、中国人利用者が上記3社より少ないFTXやByBitなどの海外取引所の名前は依然として検索できる状況だ。
検索エンジンによるワードの検閲は、中国政府が現在取締りを強化している仮想通貨取引禁止の方針に関係している可能性が高い。同国の国務院は先月、金融リスク防止を理由に、仮想通貨取引を禁止する方針を発表したばかりだ。
同方針を受け、Huobiなどの大手中華系取引所がすぐに新規ユーザー向けでデリバティブサービスの一時停止を発表したほか、Weibo上の仮想通貨インフルエンサーの多くは先週末より、口座が凍結されていることが判明した。
中国の政府系メディア「新華社」は先週、「取引禁止の方針」について分析し、政府の取り締まる対象はデリバティブ商品で、現物取引に当たらない可能性があるとの見解を掲載している。現時点では、方針がカバーする対象は明確になっておらず、中国国内では状況が混乱してる状況にある。