CoinPostで今最も読まれています

「ビットコインETFの承認は有益」米CFTC元委員長が語る理由とは

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「ビットコインETFの承認は有益」

米商品先物取引委員会(CFTC)の元委員長は、ビットコイン(BTC)ETFを承認することが投資家にとっても規制当局にとっても有益だという主張をBloombergのコラム記事にて発表した。暗号資産(仮想通貨)ETF承認に際して、米証券取引委員会(SEC)が仮想通貨取引所に義務を課すことで、業界の透明性や投資家保護などを向上させることができると議論している。

ビットコインETF

ビットコインを投資対象に含んだ上場投資信託(Exchange Traded Fund)のこと。投資信託の中でもETFは証券取引所に上場しているため、株式と同様に売買ができる。

▶️仮想通貨用語集

この意見を発表したTimothy Massad氏は、2014年から2017年までCFTC委員長を務めていた人物だ。

まず、ビットコインETFの実現可能性とスケジュールについてMassad氏は、仮想通貨ETFが承認されるのは「米国議会が仮想通貨規制を全般的に強化した後であることが望ましい」としつつ、そうしたことが短期的に行われる可能性は低いと言及。

ただ、次善の策としては、「証券取引委員会(SEC)が仮想通貨業界の透明性と整合性を高めることを条件として、ETFを承認すること」だと述べた。

現時点での課題として挙げたのは、仮想通貨取引所が十分に規制されていない点だ。Massad氏は、詐欺や市場操作など不正行為を防止するためのルールがなく、情報開示や報告の義務、利益相反行為を禁止するルールもない点から、米国内でビットコインETFを推し進めることのハードルになると指摘する。

業界の信頼性を向上

一方で、ビットコインETFを承認しようとする動きは、こういった未整備の状況を改善することにも繋がるメリットもあると語る。Massad氏は、ビットコインETFの価格が一定の基準を満たす取引所の指標に基づくことを条件に、そのETFを承認するべきだと提唱。以下のように説明した。

(ETF承認の条件とする)こうした基準には、情報開示、不正行為の防止、利益相反の禁止、リスク管理、セキュリティなどに関する基準を組み込むことが出来る。

それによって、取引所においてこうした基準を取り入れようという市場インセンティブが生まれる。また、将来の仮想通貨法案の土台にもなるだろう。

Massad氏は、金融市場を規制する上で規制当局は特定の資産の是非についての判断をせず、「市場の透明性と健全性を確保して、投資家に独自の判断をさせるべきだ」とも続けた。

米ではビットコインETF未承認

米国ではまだビットコインETFが承認された例はない。最近では大手ヘッジファンドARK InvestmentがビットコインETFを申請した。現在提出されている申請の中では、VaneckのETFが一番先(11月頃)に最終期限に達する見込みで、承認の有無について最終回答が得る見込みだ。

関連米大手ヘッジファンドARK Invest、ビットコインETF申請へ

仮想通貨を支持することで知られるSECのHester Peirceコミッショナーは「SECがビットコインETFを承認しないのはダブルスタンダード」であると、米メディアCNBCのインタビューで語った。

Peirce氏は「従来の株式ベースの商品と同様の基準を適用していれば、すでにSECは1つ以上のビットコインETF商品を承認していただろう」と主張。仮想通貨関連の申請について、通常よりも高度な基準が採用されることは不当だと訴えた。

注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
15:59
札幌開催のWeb3カンファレンス「B Dash Crypto」、ピッチコンテストの結果は
Web3特化型カンファレンス「B Dash Crypto」が札幌で開催された。ピッチイベント「Crypto Arena」で優勝に輝いたのは、高速ブロックチェーンAptosとSuiで分散型取引所(DEX)アグリケーターとして機能する「Umi Protocol」だ。
13:13
オリーブオイル生産業者、DeFiプラットフォームでステーブルコイン建債券を発行
オリーブオイル生産業者ラマ・オリーブオイルは、分散型金融プラットフォーム「Obligate」を利用して、オンチェーン債券を発行した。この社債は、ユーロ連動のステーブルコイン「 EUROe」建で発行された。
13:02
米Circle社、USDCのアービトラムサポートを発表
ステーブルコイン「USD Coin(USDC)」を発行する米Circle社は、アービトラムのサポートを開始することを発表した。アービトラム上でUSDCが直接発行されることにより、裏付け資産の確保が約束され、いつでも1対1で米ドルと交換可能になる。
12:25
メイカーダオ、米国債への追加投資を検討
分散型金融プロジェクトの「MakerDAO」は、米国債への投資として新たに1,780億円の配分を目指す提案書の投票を開始したと発表した。0~6ヶ月間の各種満期を持つ米国短期国債の購入に充てられる目論みである。
11:45
Sui、F1チーム「オラクル・レッドブル・レーシング」と提携
Sui Networkは、F1チーム「オラクル・レッドブル・レーシング」の公式ブロックチェーンパートナーとして複数年契約を締結した。ファンとチームを結び付ける体験を支援していく。
10:25
米FRB、シルバーゲート銀行の清算に同意
米FRBは、米シルバーゲート・キャピタルとシルバーゲート銀行に対して、自主清算に同意する命令書を発表した。シルバーゲート銀行と仮想通貨業界のつながりについても指摘した。
09:35
ナイキ、米ゲーム大手EAと協業へ
Nikeとデジタルエンターテインメント企業EAは、新しいパートナーシップを締結。Web3プラットフォーム.SWOOSHのユーザーらの体験をカスタマイズできるようにしたり、向上させたりしていくという。
08:45
香港企業、米ドルステーブルコインをローンチへ
香港拠点のカストディ企業First Digitalは、仮想通貨の米ドルステーブルコインFDUSDをローンチすることを発表。FDUSDは、BNBスマートチェーンを基盤にするという。
08:15
デフォルト懸念後退 米国株反発、c3.aiは決算受けて大幅安
本日のNYダウは+153.3ドルと反発。ナスダックも+165.7ドルで取引を終えた。米下院が前日に債務上限法案を可決したことによって米国のデフォルトリスクは大きく後退している。
06/01 木曜日
21:40
Zaif、暗号資産FXサービス終了と「第一種金融商品取引業」の廃止を決定
暗号資産(仮想通貨)交換業者Zaifは1日、ビットコインやイーサリアムの暗号資産FXサービスの終了と「第一種金融商品取引業」の廃止を発表した。
15:29
AI のもたらし得る「深刻なリスク」に一部専門家が警鐘
「AIによる絶滅リスク」の軽減を訴える公開声明に、世界に名だたるAI技術の研究者や企業幹部ら350名が署名し、話題となっている。声明の主張には賛否両論あるが、AIについての議論の場を広げるものとして歓迎される。
15:10
Web3企業向けマーケティングツール「ソシャマ」リリース
ソーシャルマーケティング株式会社がWeb3企業向けのマーケティングSaaSツール「ソシャマ」の提供を開始した。仮想通貨やNFTを取り扱うWeb3事業者が抱える、ツイッターなどソーシャルメディア上でのマーケティングニーズに対応する。
12:32
英TP ICAP、機関投資家向け仮想通貨マーケットをローンチ
世界有数のインターディーラーブローカーTP ICAPは、ビットコインなど仮想通貨のスポット取引市場「Fusion Digital Assets」をローンチした。機関投資家向けで、分離運営モデルを採用している。
11:30
東京都政策企画局がデジタル証券発行支援を開始
東京都政策企画局は、デジタル証券(セキュリティトークン)発行支援事業の開始を発表した。これは、ブロックチェーン技術の広範な活用を促進し、スタートアップ企業の資金調達を多様化するための取り組みだ。
10:55
EU、包括的な仮想通貨規制案MiCAを正式承認
EUは、ビットコインなど仮想通貨に関する包括的な規制案「MiCA」を正式承認した。ステーブルコインに関する規定は2024年7月から、その他規定の多くは2025年から発効する予定である。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
重要指標
一覧
新着指標
一覧