はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨の犯罪利用を抑止するには? 米議会で議論

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨の犯罪利用を抑止するには

米連邦議会で、ランサムウェアに関する公聴会が開催され、その中でサイバー犯罪に暗号資産(仮想通貨)が使われることを防止する方法についても提案がなされた。

背景としては、5月の石油パイプライン企業コロニアル・パイプライン社に対するものをはじめ、ランサムウェア攻撃の被害が急増していたことがある。米国は省庁間のサイバータスクフォースを構築すると発表し、ランサムウェア攻撃の対策を取るために参照できるウェブサイトを公開するなど、対策を急いでいるところだ。

関連米政府、ランサムウェア攻撃対策のウェブサイトをローンチ 仮想通貨の懸賞金も

ランサムウェア

ハッキングを仕掛けたうえで、元の状態に戻すことを引き換えに金銭を要求するマルウェアのこと。「身代金要求型マルウェア」とも呼ばれる。感染すると、他人の重要文書や写真ファイルを勝手に暗号化したり、PCをロックして使用を制限した上で、金銭を要求してくる。

▶️仮想通貨用語集

「仮想通貨が犯罪を生み出すわけではない」

今回の下院エネルギー・商業委員会に属する分科委員会の公聴会では、何人かの証言者が、仮想通貨の犯罪利用を抑止する方法について述べた。また、仮想通貨そのものが犯罪を生み出すものではないと語られたことにも注目される。

証言者の一人で、マイクロソフトの顧問弁護士であるKemba Walden氏は、ビットコイン(BTC)とその匿名性が多くのランサムウェア攻撃で果たした役割に言及し、「(仮想通貨の)テクノロジーがこうした犯罪の原因となっているわけではない」と強調。また 「規則を遵守する仮想通貨業界の関係者は、ランサムウェアの脅威を排除するために熱心だ」とも指摘している。

Walden氏は不正収益の流れを説明し、犯罪者が身代金として得た仮想通貨を取引所に預ける時や、法定通貨に交換する時が、もっとも取り締まりを行いやすいとした。つまり、犯罪者が仮想通貨の取引プラットフォームを利用するタイミングだ。

Walden氏は、法的準拠する企業は犯罪に自社プラットフォームが使われないようにするためのセキュリティを重視しているとしつつ、次のように説明した。

ウォレットサービスプロバイダーや仮想通貨取引所の中には、効果的な取り締まりを望まない、あるいはできない管轄区域に存在するものがある。ランサムウェアで得た不正な収益の流れは、こうした業者が支えている。

民事訴訟、刑事上の差し押さえ、規制強化、国際的な協力を連携して行っていくことで、不正資金の流出プロセスを阻止することが可能だ。

またセキュリティ&テクノロジー研究所のCEO、Philip Reiner氏は、「仮想通貨セクターをよりよく理解し、さらに厳密に規制する必要がある」と述べたものの「仮想通貨それ自体が、必ずしも問題であるわけではない」とした。

必要なのは、各国政府が顧客身元確認(KYC)および反マネロン対策(AML)ルールをより広く遵守させることと提案している。

Reiner氏は、「米国は、外交、経済、軍事など国力のすべてを活用して、国際的なランサムウェア対策キャンペーンを実施する必要がある」と意見した。またその上では、「同盟国との取り決め、仮想通貨エコシステムの透明性向上、身代金の支払いを阻止する方法の開発、犯罪者逮捕につながる情報の提供者に報酬を与えること」などが重点分野として挙げられるとも続けている。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
06/28 土曜日
06:49
韓国カカオペイ株急落、ステーブルコイン規制懸念が背景か=報道
韓国カカオペイ株がステーブルコイン参入期待で急騰後17%下落、投資リスク銘柄指定で売買停止。米サークル株も15%安と波及か。
06:15
ロビンフッド、XRPとソラナのマイクロ先物契約を開始
米デジタル証券大手ロビンフッドがマイクロ先物でXRPとソラナを追加、ビットコイン金曜先物のマイクロ版も提供開始し仮想通貨商品を拡充。
05:55
トランプ大統領発言「ビットコインがドル圧力緩和」仮想通貨産業の雇用創出を評価
トランプ大統領が28日記者会見でビットコインのドル圧力緩和効果を言及、米国の仮想通貨産業構築と雇用創出への前向きな評価を表明。
06/27 金曜日
16:00
ブロックバリュー大西社長が語るAIインフラの未来|WebXスポンサーインタビュー
大規模カンファレンス「WebX 2025」のプラチナスポンサーとしてブース出展を決めた、ブロックバリューの大西基文社長独占インタビュー。「ジャパン・テクノロジーで日本の底力になる」をスローガンに、AIサーバーで日本のWeb3インフラ強化に挑む。
13:40
トランプ政権、7月に複数仮想通貨規制法案成立の見通しか=サックス仮想通貨特命官
米トランプ政権の仮想通貨特命官サックス氏が7月の重要法案成立の見通しを示唆。GENIUS法でステーブルコイン規制、CLARITY法で仮想通貨定義明確化へ。
13:10
インド与党BJP報道官、ビットコイン準備金導入を提唱
インド与党BJP報道官のバンダリ氏が、仮想通貨ビットコイン準備金の試験導入を提唱した。また、インドもブータンのようにBTC採掘を行う能力を持っているとも指摘した。
11:25
ビットコインマイナー収益低下もBTC売圧減退、保有量は2024年11月以来の高水準に=Cryptoquant
仮想通貨ビットコインマイナーの日次収益が2カ月ぶり低水準も売却圧力は限定的。大手マイナーの保有量は増加傾向が見られている。
10:10
ビットコイン時価総額2.5倍上昇予測、『ファンタスティック40』で最高の投資機会に=億万長者フィリップ・ラフォン
ヘッジファンドマネージャーのフィリップ・ラフォン氏は、仮想通貨ビットコインの時価総額が現在の2倍に達する可能性があると予測した。価格変動の低下も指摘している。
09:55
ビットコイン今後の見通し、利確減速もオンチェーン取引の低迷で上昇圧力は限定的か=Glassnode
ビットコインは10万~11万ドル圏で推移。地政学的緊張で一時9万8000ドルまで下落も反発。Glassnodeレポートによると利益確定の減速とスポット取引量低迷で新高値更新は困難な状況。
08:30
アセマネOne、世界の仮想通貨企業の株で運用する投資信託販売へ
アセットマネジメントOneは、世界の仮想通貨関連企業の株を運用対象にした投資信託を販売することがわかった。仮想通貨関連企業に特化した投資信託の提供は大手では初とみられる。
08:25
リップル、Wormholeと提携しXRPLのマルチチェーン相互運用性を拡張
リップルXが大手クロスチェーンプロトコルWormholeと提携を発表。XRPレジャーとXRPL EVMサイドチェーンでマルチチェーン機能を強化し、DeFiや実物資産トークン化分野での活用拡大を目指す。
07:55
Bakkt、10億ドル調達でビットコイン投資戦略など採用 事業転換目指す
NYSE傘下の仮想通貨取引プラットフォームBakktが10億ドルのSEC登録を提出し、ビットコインや他の仮想通貨への投資方針を正式承認。資本調達で事業再生・拡大を目指す。
07:35
グレースケール第3四半期トップ20銘柄リスト更新、アバランチとモルフォを新規追加
グレースケール・リサーチが2025年第3四半期のトップ20仮想通貨銘柄リストを更新。アバランチ(AVAX)とモルフォ(MORPHO)を追加し、リド(LDO)とオプティミズム(OP)を除外。
07:10
ビットコイン、ドル指数下落で価格上昇との見方
米国の仮想通貨ビットコインの現物ETFは、25日まで12日連続で資金の純流入が継続。ビットコイン需要の高さの背景にはドル指数の下落があるとの見方が上がった。
06:50
UAE拠点のAqua 1、トランプ関連DeFiプロジェクトWLFIに140億円以上投資
UAE拠点のWeb3ファンドAqua 1が、トランプ一族関連のWorld Liberty FinancialのWLFIガバナンストークンを1億ドル購入。DeFi普及加速を目指す戦略提携を発表。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧