ビットコイン相場と金融マーケット
18日の暗号資産(仮想通貨)市場。ビットコイン価格は、前日比-3.0%の493万円(45,034ドル)と続落した。
17日の日足は、200日移動平均線(45,577ドル)を下回ってクローズした。特に過熱気味だったアルト市場では調整色を強めており、軒並み前日比-5〜10%下落して全面安となった。
それでも週間騰落率ではビットコインのリターンを大きく上回り、2桁%以上プラスとなっている銘柄が多く、ここ最近のアルト市場への資金流入の旺盛さを示している。(上図:右列)
ビットコインが日柄調整の様相を呈する中、前週安値の1BTC=42,821ドル、あるいは5〜7月のレンジ上限41,000ドル付近までに切り返すことができるかが当面の焦点となりそうだ。
伝統金融市場の動静も、投資家心理を圧迫したか。米ニューヨーク株式市場では、ダウが6日ぶりに大幅反落。米小売売上高が冴えず利益確定売りが先行したほか、アフガニスタン情勢の地政学リスクや新型コロナウイルス(デルタ株)の世界的な感染拡大を受け、警戒感も燻っている。
外為市場ではドルが続伸した。ビットコインは、株や投資信託などリスク資産の急激なリスクオフと相関しやすく、ドルインデックス(指数)とは逆相関する傾向にある。
ドル指数は、ユーロ、ポンド、円など複数の主要通貨に対する米ドルの為替レートを指数化したもの。指数上昇は相対的な米ドルの強さを、指数下落は相対的な米ドルの弱さを示している。
アメリカの中央銀行にあたる米FRB(連邦準備制度理事会)が、20年3月のコロナ・ショックを経て大規模金融緩和に踏み切った後は、ドルの供給過多でドル安・株高が進行。仮想通貨市場もその恩恵を享受した。
インフレで価値が損なわれにくいオルタナティブ資産として認識される金(ゴールド)やビットコインであるが、世界の基軸通貨である「ドル建て」で取引されることが多く、ドル安局面では割安感が、反対にドル高局面では割高感が意識されやすい。
FRBは、今後数年で段階的な量的緩和縮小(テーパリング)を示唆しており、官製相場により膨らんだリスク資産市場の巻き戻しが起これば、仮想通貨相場にも波及する可能性が高い。
NFT市場の隆盛つづく
The Block Researchのデータによると、大手NFTマーケットプレイス「OpenSea」は、8月1週〜2週にかけてGoogle検索インタレストで過去最高を記録した。
ETHブロックチェーンを使用した元祖コレクティブルゲームとしてデジタルアートとしての資産価値を高める「CryptoPunks」を筆頭に、OpenSeaの取引高は7月から8月にかけて約200%増加。月間取引量は8億3000万ドルに達していた。
OpenSeaは、米ニューヨーク拠点のスタートアップで、2017年に設立された。現在の推定時価総額は、約15億ドル。
21年3月には、大手ベンチャーキャピタル「アンドリーセン・ホロウィッツ(a16z)」が主導するシリーズBの資金調達ラウンドで、1億ドルを集めている。
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