2つの仮想通貨法案の中身は
暗号資産(仮想通貨)擁護派の米Darren Soto議員らは今週、CFTC(商品先物取引委員会)に仮想通貨規制の明確化に向けた市場調査などを任命する超党派の法案を提出。ブロックチェーン技術を支援する議員グループ「ブロックチェーン党員集会」の所属議員らとの共同提出という形をとった。
超党派の議員らが提出したのは「仮想通貨消費者保護法2021」と「仮想通貨市場・規制競争法2021」。いずれもCFTCに仮想通貨市場に関するレポートの作成を命じ、米国の仮想通貨規制の明確化を図る狙いがある。
ブロックチェーン党員集会とは
第114回米国連邦議会で発足した超党派の党員グループ。ブロックチェーン・仮想通貨業界の将来性を評価し、黎明期のインターネットと同様に傍観主義的な規制のアプローチを推し進めている。
代表的な所属議員にはTom EmmerやPat Toomey、Darren Soto議員などが挙げられる。
▶️仮想通貨用語集
規制の明確化求める
「仮想通貨消費者保護法2021」は、CFTCに仮想通貨市場における相場操作の可能性に関する調査を依頼もの。相場操縦の防止を促す規制案の提出を義務付ける。可決すれば、米SEC(証券取引委員会)など他の関係省庁と連携して、仮想通貨に関するレポートを発表することとなる。
一方、「仮想通貨市場・規制競争法2021」はCFTCに世界各国の仮想通貨規制状況を比較してまとめ、米国の仮想通貨規制が各国に引けをとらないようにする。必要であれば、法改正も提案することができる。
両法案を共同で提出したのは民主党のRo Knanna議員と共和党のTed Budd議員とWarren Davidson議員。また、両法案はいずれも2018年以降、2度にわたり米議会へ提出された経緯があり、今回が3度目の提出となった。
今回提出した法案について、Soto議員は以下のようにコメントした。
仮想通貨とその基盤となるブロックチェーン技術は、経済成長の原動力となる大きな可能性を秘めている。
だからこそわが国は、消費者と仮想通貨投資家の経済的利益を守るための最前線に立つと同時に、これらの技術的進歩の可能性を最大限に引き出すイノベーション環境を促進しなければならない。
これらの法案は、米議会がリスクを最善の方法で軽減しながら、経済に利益をもたらす開発を推進するためのデータを提供する。