グレースケール社、今後の計画
米暗号資産(仮想通貨)運用大手グレースケール社は、今後の商品展開などについて方針を語った。
グレースケール社ETF部門のDavid LaVelleグローバル責任者は、今年8月に入社したばかりの金融業界のベテラン。ステート・ストリートやナスダックの幹部を務めており、ETF(上場投資信託)のエコシステムに携わってきた。
グレースケール社はこれまで、仮想通貨投資信託商品について、将来的にはETF(上場投資信託)に転換する企業方針を示し、LaVelle氏の招聘はこの動きをさらに進める狙いがある。ビットコインETFの申請を提出している同社の方針について、LaVelle氏は以下のように述べた。
グレースケール社は、ビットコイン信託をETFに転換する準備を進めている。”市場にビットコインETFがないにもかかわらず、暗号通貨への需要があるのは確かで、我々は市場に商品を出して取引しているユニークな立場にある。
現在、米SEC(証券取引委員会)はいまだに仮想通貨・ビットコイン(BTC)ETFを承認していないが、LaVelle氏はETFを提供する事業体制は整っていると言及。承認の時期が明確でないものの、自社のETF戦略に集中していくと意気込みを語った。
また、ビットコインETFだけではなく、今後のサービス展開については「次世代を感じさせる株式ベースの他の商品を検討している」と言及。デジタル資産(仮想通貨)以外の商品も提供することを示唆した。
新商品も
直近では、投資助言業者部門のグレースケール・アドバイザーをローンチ。すでに提供している多数の仮想通貨投資信託商品の活用を支持する。また、7月には世界大手の信託銀行BNYメロンとの提携を発表し、10月からビットコイン投資信託(GBTC)の管理サービスを委託するすることが決定。
世界でも有数の最大手金融機関がカストディを担当することで、グレースケール社が提供を目指すETFのサービスプロバイダやトランスファーエージェント(証券代行)もBNYメロン側に担うことが提携内容に含まれている。