Chivoユーザー、210万人に到達
エルサルバドルのナジブ・ブケレ大統領は26日、暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)のウォレット「Chivo」のユーザーが210万人に到達したと発表した。
2.1 million Salvadorans are ACTIVELY USING @chivowallet (not downloads).
— Nayib Bukele 🇸🇻 (@nayibbukele) September 25, 2021
Chivo is not a bank, but in less than 3 weeks, it now has more users than any bank in El Salvador and is moving fast to have more users that ALL BANKS IN EL SALVADOR combined.
This is wild!#Bitcoin🇸🇻
この数はダウンロード数ではなく、実際にアプリを活用しているユーザー数だとして、ブケレ大統領は次のように続けている。
Chivoは銀行ではない。しかしリリースしてから3週間のうちに、エルサルバドルのどの銀行よりも多くのユーザーを獲得した。この先、エルサルバドルのすべての銀行を合わせたよりも、多くのユーザーを獲得する勢いだ。
エルサルバドルの人口は2019年時点で約650万人であり、人口の30%以上がこのウォレットアプリを使っていることになる。
エルサルバドルには、全国で200台のビットコインATMが設置されており、ビットコイン利用に関する情報センターも51か所設立。Coin ATM Radarによると、ビットコインATMの数が多いのは米国(24,000台以上)、カナダ(1,900台以上)であり、これに続いてエルサルバドルが世界3位の設置数となった。
地元メディアDiario El Salvadorによると、ウォレットアプリ登録の際には、本人確認書類と携帯電話番号が必要だ。生年月日や、認証コードを入力し、写真撮影に進む。顔認証の機能も搭載されているという。
利用のインセンティブとして、政府は、Chivoをダウンロードしたユーザーに、30ドル(約3,300円)相当のビットコインを付与している。
海外のビットコイン投資家を優遇
エルサルバドルは、9月7日よりビットコインを法定通貨として正式に採用。海外居住者からの仕送りなどにかかる送金手数料を節約し、国内への投資を呼び込むための手段ともされている。
同国政府は、外国人のビットコイン投資家に対して、ビットコインの利益に対するキャピタルゲイン税の支払いを免除する方針を発表。また、ビットコインで一定額以上を投資した者に永住権を与える法律の計画も報じられている。
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エルサルバドルのビットコイン法とは
米ドルと並行する形で、ビットコインを法定通貨として認め、市民がビットコインを全ての決済シーンで利用できることを定めている。エルサルバドルのブケレ大統領が推進した法案で、2021年6月9日に議会によって可決された。ビットコインが国の法定通貨として正式に認められる初の事例となった。
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ビットコイン採用に反対するデモも
一方で、ビットコイン法がすべての国民から支持されているわけではない。ビットコインのボラティリティ(価格変動)の大きさなどを懸念している者も多く、首都サンサルバドルではビットコイン法定通貨化に反対するデモが行われた。
ビットコイン法施行前の8月に行われた国民への意識調査(1,281人を対象)では、約54%が、ビットコインの採用によって物価が上昇するのではないかと回答。また70%がビットコイン法は廃止すべきと考えていた。
この際、80%は、Chivoダウンロードに興味がないと回答。ビットコイン法が導入された現在、この調査結果から想定されるよりは、実際にChivoをダウンロードして活用している市民は多いことになる。
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