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エルサルバドル、ビットコイン法の施行に向けて市民へ意識調査

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

エルサルバドルの大学が意識調査を実施

エルサルバドルの、ホセ・シメオン・カーニャス中米大学(UCA)は8月中旬、ビットコイン(BTC)の法定通貨化に関する意識調査を実施。ビットコインに対して批判的な市民が多いことを示した。

この調査は「ビットコインと国の社会経済状況に関する国民の意見」をテーマとしており、8月13日から20日にかけて、1,281人を対象として実施されたものである。

回答したエルサルバドル人の約70%が、ビットコイン法を廃止すべきだと考えていたという。

エルサルバドルのビットコイン法とは

米ドルと並行する形で、ビットコインを法定通貨として認め、市民がビットコインを全ての決済シーンで利用できることを定めている。エルサルバドルのブケレ大統領が推進した法案で、2021年6月9日に議会によって可決された。ビットコインが国の法定通貨として正式に認められる初の事例となった。

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また、回答者の約80%が、ビットコイン用の電子ウォレット「Chivo」をダウンロードして使うことに、ほとんど興味がないと回答している。

エルサルバドルのナジブ・ブケレ大統領によると、「Chivo」のアプリはビットコイン法が施行される9月7日より、ダウンロードできるようになるという。ウォレットを使うか使わないかは任意だが、ダウンロードした人は、最初に30ドル(約3,300円)相当のビットコインを受け取ることができる。

ブケレ大統領は、Chivoウォレットの利用は任意であることを強調。ウォレットには、ビットコイン取引を自動的にドルに変換する機能が搭載されており、国内に設置される200台のATMで現金として引き出すこともできると説明していた。引き出し手数料は無料だという。

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知識不足と経済的不安

調査では、エルサルバドル国民がビットコインについて、あまり知識を持っていないことも明らかになった。回答者の約90%が、ビットコインについて明確に理解しておらず、80%がビットコインの使用にほとんど自信がないと答えた。

また、ビットコイン法に対する懐疑的な見方は、経済的な不安とも結びついている可能性があるという。

ビットコインの法定通貨化が家計に与える影響について、約54%が、ビットコインの採用によって、物価が上昇すると主張。さらに、約33%が、家庭の経済状況が悪化し得ると回答した。国民はビットコインの導入から恩恵を受けないという見方が多い模様だ。

UCAの調査によると、エルサルバドルでは、経済状況に問題を感じている家庭が多い。約33%が家庭の経済状況は悪い、または非常に悪いとしている。家計がうまく回っていない理由としては「失業」が約47%を占めていた。

実際に法律が施行された後に、ビットコインに対する意識は変化するのか、この先が注目される。

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