はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

パウエル議長、「仮想通貨を禁止するつもりはない」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

パウエル議長が前言撤回

米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は今週30日、下院金融サービス委員会の公聴会で「暗号資産(仮想通貨)を禁止するつもりはない」と発言。CBDC(中銀デジタル通貨)などに関する発言を一部修正した格好だ。

この回答は仮想通貨擁護派のテッド・バッド議員の質問に対するもの。パウエル議長は7月の公聴会で、「デジタルの米国通貨があれば、ステーブルコインも仮想通貨も必要ない」と発言。バッド氏はこの発言に言及し、「中国のように、仮想通貨の使用を禁止、もしくは制限する方針を定める意図なのか」と尋ねた。

それに対しパウエル議長は、7月の発言に関して「すぐに言い間違えたことに気づいた」と返答。「そういうつもりではなかった。仮想通貨をその文から抜き取らなくては」と続けた。

バッド議員は、再度「仮想通貨を禁止するつもりはないのですね」と質問。パウエル議長は「禁止するつもりはない」と明確にした。

議長は、米国がCBDC(中銀デジタル通貨)を発行した場合、現在の仮想通貨やステーブルコイン的な機能の一部を担うことができると説明している。

留意すべきは、現行法ではFRBは仮想通貨を禁止する権限を持たないが、禁止について議会に提案することは可能との点だ。

ステーブルコイン規制

一方、パウエル議長は、ステーブルコインに関しては規制の必要性を強調し、以前の発言を繰り返した。

ステーブルコインはマネー・マーケット・ファンドのようなもので、銀行預金などと用途が酷似している。しかし、ある意味、規制の範囲外にあり、規制されることが望ましい。同じ活動には同じ規制が適用されるべきだ。

マネー・マーケット・ファンド(MMF)とは

投資家の小口資金を集め、短期金融市場で運用する米国の投資信託のこと。具体的には米国の金融市場で流通している米国財務証券や譲渡可能定期預金証書、コマーシャル・ペーパーなどの小口資金(500~1,000ドル程度)を短期証券で運用する。(コトバンク参照)

▶️仮想通貨用語集

パウエル氏は7月にも、ステーブルコインが決済の主流となる可能性も視野に入れ、ステーブルコインにはより厳格な規制が必要だと指摘。また、仮想通貨やステーブルコインなど、民間による代替決済手段の必要性を削ぐことが、CBDC(中央銀行デジタル通貨)を支持する論拠の一つだと述べていた。

関連:パウエルFRB議長、厳格なステーブルコイン規制の必要性に言及

仮想通貨規制の明確化

バッド議員を含む、超党派の米議員7名は今週28日、パウエル議長宛に書簡を提出したばかり。この書簡で議員らは、CBDCと仮想通貨規制の現状に対する見解を示すように求めていた。

書簡では、「ビットコインは本質的にドルではなく金の代わりになる」という議長の発言(2021年3月)と、デジタル・ドル(CBDC)は「金のような仮想通貨の代用にはなり得ない」という矛盾点などの説明を要求。

関連:米議員ら、パウエル議長に仮想通貨規制の明確化求める

議員らは、仮想通貨ネットワークには、単に価値の移転手段としてだけではなく、分散化されたIDやファイルの保管など、多様な活用事例があると指摘。FRBは他の規制当局と協力し、米国内のイノベーションと仮想通貨の普及を支援することが不可欠であると強調した。

今回、公聴会でバッド議員がパウエル議長から、仮想通貨の禁止について明確な『NO』という回答を引き出したことで、CBDCと仮想通貨に関する疑問点を一つ解消したことになるだろう。

ただ、同書簡ではパウエル議長が10月15日までに質問返答するよう求めたため、パウエル議長が再び米国のCBDCや仮想通貨規制における見解を示すことが見込まれる。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
09/30 火曜日
19:30
ビットコインで利回りを狙う|Lombard(ロンバード)・LBTCの始め方
Lombardを通じてビットコインを利回り資産として活用する方法を解説。LBTCの仕組みや始め方に加え、注意点やリスクも整理しました。
19:11
USDHがハイパーリキッドの成長を加速させる理由
USDHはなぜハイパーリキッドを強化するのか?仕組みから収益循環、HYPEへの影響までわかりやすく解説します。
17:14
ハイパーリキッド「Hypurr NFT」エアドロに高い関心、初動のフロアプライス1000万円弱に
暗号資産(仮想通貨)HYPEを発行する分散型取引所ハイパーリキッドのNFTコレクション「Hypurr」が配布され、フロア価格800万円、24時間取引高105億円を記録した。特に希少NFTは最高7000万円で落札するなど反響を呼んだ
16:34
マーチャント・バンカーズ、ビットコイン購入 不動産の暗号資産決済に本格参入
マーチャント・バンカーズが3億円分のビットコインを購入し、FINX JCryptoと協業。不動産決済サービスや暗号資産事業強化へ動き出す。
16:25
ネイルサロン運営コンヴァノ、ビットコイン取得額が累計104億円に
東証グロース上場のコンヴァノが約15億円相当のビットコインを追加購入し、累計取得額が104億円に到達。同社は2027年3月末までに21,000BTC保有を目指している。
15:08
金融審議会が「第3回暗号資産WG会合」開催、上場審査プロセスにも言及
金融審議会が暗号資産の金商法一本化を検討。インサイダー取引規制と情報開示義務を導入し、投資家保護を強化する方針。JVCEAの審査実績や委員からの懸念も明らかに。
13:40
NYDIG、仮想通貨トレジャリー企業の評価指標「mNAV」を批判 ”不正確で誤解招く”
NYDIGは最新レポートで、仮想通貨トレジャリー企業の評価に使われるmNAV指標を強く批判した。不正確で投資家を誤解させる可能性があると指摘し、「業界から削除すべき」と主張した。
13:15
仮想通貨ファンドから1200億円流出 FRB利下げ観測後退受け=CoinShares
CoinSharesが先週、仮想通貨投資商品から約8億ドルが流出したと報告した。ビットコインとイーサリアムから流出し、ソラナとXRPでは流入が続いた。
11:51
米政府閉鎖危機に警戒感募る中ビットコイン反発、SECの新基準はアルトコインETFに追い風
仮想通貨市況 暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比+2.56%の1BTC=114,666ドルと反発した。 デリバティブ市場では、3億3000万ドル以上の…
11:30
バイナンス、企業向けインフラソリューションをローンチへ
仮想通貨取引所バイナンスは、従来の金融企業向けにインフラソリューション「Crypto-as-a-Service(CaaS)」をローンチすると発表。ローンチの背景や内容を説明した。
11:05
仮想通貨購入発表で株価22倍暴騰のQMMM、米SECが株取引を停止
米SECがデジタル広告企業QMMMホールディングスの株式取引を強制停止した。仮想通貨購入計画発表後に株価が暴騰し、SNSを通じた価格操作の疑いが指摘されている。
10:50
急成長の分散型取引所Aster、トークンの分割エアドロップを検討 CZとの関係性も明らかに
分散型デリバティブ取引所Asterが独自仮想通貨ASTERのベスティング方式エアドロップを検討している。Asterは前バイナンスCEOであるCZ氏の支持も背景に躍進している。
10:15
ビットコイン急騰、米政府閉鎖リスクで「無国籍資産」への逃避資金流入|仮想NISHI
仮想通貨ビットコイン市場は28日から30日朝にかけて急騰した。BTCは法定通貨や国家に依存しない無国籍資産であり、政府機能や金融システムが不安定化する局面において上昇する傾向を持つ。
09:55
ブルームバーグETF専門家予測、SEC包括基準でアルトコインETF承認確率「ほぼ100%」に
米SECが仮想通貨ETFの包括的上場基準を承認し、原則上個別審査が不要となった。ブルームバーグのETFアナリストは承認確率が事実上100%と予測している。
08:30
12年間休眠のビットコインウォレットが活動再開、65億円相当BTCを移動
12年間休眠していたビットコインウォレットが29日に400BTCを移動したとアーカム・インテリジェンスが報告した。2013年11月以来初めての取引で、当時の取得価格から約16000%上昇している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧