ビットコイン論文公開から13周年
サトシ・ナカモトが暗号資産(仮想通貨)ビットコインのホワイトペーパーを公開してから13周年を迎えた。
匿名のサトシ・ナカモトが、ビットコインの論文:『ビットコイン:P2P電子通貨システム』を最初に公表したのは、2008年10月31日。
日本語版ホワイトペーパーはこちら。
P2Pで(第三者を経る必要のない)トラストレスな電子キャッシュシステムを提唱し、これまで電子キャッシュの問題点とされてきた二重支払い問題の解消を目指す暗号通貨の論文を公開した。
論文の執筆者は、サトシ・ナカモト(Satoshi Nakamoto)と名乗る人物で、現在でもその正体は不明のままだ。一部では、複数名によるグループで使用された仮名とする説もある。
ビットコインの歴史
ビットコイン最初のトランザクションは、論文公開から約2ヶ月後の2009年1月3日。サトシ・ナカモトが、開発に携わったプログラマーのハル・フィニー氏に10BTC送金した時だ。
その後、インターネットでビットコインが徐々に普及し始めた2010年5月22日。10,000BTCと引き換えに2枚のピザ交換が行われたことで、ビットコインを利用した初の商取引が成立した。
執筆時点(2021年10月)時点のBTCレートで計算すると、この時買われたパパ・ジョーンズのピザ2枚の価値は約700億円分に相当する。歴史的な出来事であるため、ピザの価値をトラッキングするサイトなども登場している。
1万BTCを支払ってピザを購入したLaszlo Hanyecz氏は11年後、CBSとのインタビューで「10,000BTCのことは”あまり考えないようにしている”と述べた。
2013年末にBTC価格が初めて1,000ドルを突破するなど高騰。2016年になると、仮想通貨を定義する改正資金決済法が日本で成立した。「仮想通貨元年」と呼ばれる2017年には、ビットコイン価格が日本円で1BTC=235万円に達するなど大きく成長してきた。
しかし、2018年には国内大手仮想通貨取引所コインチェックハッキング事件やICO詐欺事件などが多発。テザー問題や中国の仮想通貨規制が強化されるなどしたことでバブルが弾け、「仮想通貨の冬」と呼ばれるなどした。
その後、2020年3月のコロナ・ショック〜半減期を経て、各国で規制面が整うと2020年後期頃から米上場企業などの参入が相次ぎ、マイクロストラテジー社がビットコインを購入。大規模金融緩和などの影響で米ドルのM2供給量が急増したことから、デジタル・ゴールドとして代替資産性のあるインフレヘッジ需要が急速に高まったほか、機関投資家の資金流入が大幅に拡大した。
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2021年の動向まとめ
2021年の主なビットコイン関連の動向は以下の通り。
- 1月3日:1BTC=3万ドル突破
- 2月8日:1BTC=4万ドル突破
- 2月17日:1BTC=5万ドル突破
- 4月10日:1BTC=6万ドル突破
- 9月7日:中米のエルサルバドルで世界で初めて法定通貨として採用される
- 10月19日:米国初のビットコインETFの取引開始(先物型:ProShares社)