CoinPostで今最も読まれています

ゲームプレイの収益化を可能にするEnjin(エンジン)の基盤技術とは NFTゲームおよびメタバースのインフラを目指すEfinity

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「Play-to-Earn」基盤技術

NFTゲームプラットフォームの開発を手掛けるEnjin(エンジン)は、今後ローンチ予定のNFT特化型ブロックチェーン「Efinity(イーフィニティ)」を軸とした、ゲームプレイによる収益化(P2E:Play to Earn)が可能なエコシステム開発を進めている。

これまでの主流なゲームプラットフォームでは、プレイヤーがどれほど多大な時間や労力、資源を投入しても、実世界での見返りはほとんどないという課題があった。しかしブロックチェーン技術の普及により、プレー時間や労力に見合った報酬を、NFTおよび仮想通貨といった、現実社会でも価値あるものの形態で受け取ることも可能となってきている。

エンジンが発行するエンジンコイン(ENJ)は日本国内の3ヶ所の取引所に上場し、メタバース関連の代表的な銘柄として注目を集めるようになった今、改めてエンジンの取り組みを振り返ってみたい。

関連:OKCoinJapanがエンジンコイン(ENJ)上場を発表、板取引は国内初

NFTによる新たなゲーム体験

エンジンは今後、メタバースやマルチバースといった新ジャンルが主流になることを見据え、ゲーム外でもゲームで使用したユニークなデジタルアイテムの売買や使用のできる、NFTゲームでプレイの幅と可能性を広げていく方針だ。

メタバースとは

メタバース(Metaverse)とは、インターネット上に構築された、多人数参加型の3次元仮想現実世界のこと。

仮想通貨用語集

ブロックチェーン技術を活用した場合、ゲーム開発者側としてもこれまでより多くのことができるようになり、プレイヤーの実生活に影響を及ぼすような、真にやりがいのあるゲーム体験を生み出すことができるようになる。

エンジンが提供する「JumpNet」と「Efinity」は、ゲームとNFTに特化しており、ユーザーと開発者の双方にとって使い勝手の良いエコシステムを目指す。また開発者は、独自の取引手数料を設定し、マーケットプレイスでアイテムが取引されるたびに自動的に収益を得ることができるようにもなる。

関連:Enjin、第2回NFT Awardsの日程を発表 メタバース上で開催

ゲーム開発者のニーズに合わせたチェーン

エンジンの提供するプラットフォームでは、ブロックチェーンの関連知識やコーディングなしで、簡単にブロックチェーンゲームを開発できるという利点がある。

エンジンでは、今年6月にローンチされた「JumpNet」に加え、21年12月のローンチを目指すポルカドットベースのパラチェーン「Efinity」の2つのチェーンでブロックチェーンゲームのエコシステムを提供していく予定だ。以下で双方の特徴をみていく。

JumpNet(ジャンプネット)

JumpNetは、EVM(イーサリアム仮想マシン)によるイーサリアムとのブリッジ機能を持ち、橋渡しとしての役割を果たすブロックチェーンだ。イーサリアムでの使い勝手の悪さや、手数料の高さを不便に感じていたゲーム開発者らの要望に応え、様々な面での効率性を念頭において開発されたという経緯がある。

JumpNetがイーサリアムと異なる点としては、ガス代・取引手数料が基本的に無料である点、そしてイーサリアムと比較した場合、99.99%の電力使用量を削減し、カーボンネガティブを達成している点だ。

今後実施される予定のERC-1155アップデートでは、イーサリアムとの間でシームレスにトークンやNFTの移動ができるようにもなる。

関連:Enjin、SDGsを推進する国連傘下組織に加入

Efinity(イーフィニティ)

Efinityは、メタバースのインフラとしての役割を果たすブロックチェーンとして、早ければ21年末のパラチェーンオークション後の正式ローンチを目指す。

ポルカドットに接続するパラチェーンとして構築されたEfinityは、イーサリアムだけでなく、あらゆるチェーンに相互接続でき、スケーリングに役立つ安価かつ高速なトランザクションが提供可能であることから、「NFT生成ハイウェー」としての役割が期待されている。現在アルファ版では、1ブロックあたり1億2千万のNFT生成・転送を処理しており、1万2千件の取引をバッチ処理することが可能だ。

またEfinityは、ブロックチェーンの知識がそれほどないユーザーや開発者でも新規参入しやすいような設計と配慮がなされている。「Discrete Accounts(ディスクリート・アカウント)」では、ブロックチェーンウォレットすら必要とせずに参加でき、「Fuel Tanks(燃料タンク)」では、ゲーム開発者がユーザーの取引コストを補助することができるため、プレイヤーは手数料を気にする必要がなくなる。

関連:Enjin(エンジン)の次世代NFTブロックチェーン「Efinity」とは

増加するエンジン公式採用例

現在、エンジン技術を導入する公式採用企業の数は80にのぼり、プラットフォーム上のゲームや開発者の数も増加中だ。エンジン公式サイトのショーケースページでは、現在すでにプレイ可能なブロックチェーンゲーム、メタバース、VR、ARアプリ、MicrosoftのNFTコレクション『アズールヒーローズ』のような幅広いジャンルが、リリース予定のものも含め掲載されている。

またエンジンは11月16日、韓国最大のP2E(Play-to-Earn)ソーシャルゲームプラットフォームであり、300万人以上のユーザー数を誇るLudena Protocolとパートナーシップを結び、世界で四番目に大きいゲーム市場を持つ韓国にも本格的に進出することを発表している。

出典:Enjin

エンジンのビジョン

誰もがNFTを簡単に生成し、運用することのできる「メタバース・インフラとしてのブロックチェーン」を開発し、オープンソースかつ相互運用性に優れた包括的なエコシステムを提供することがエンジンの目標だ。

関連:Enjin(エンジン)、第4四半期におけるアップデート内容を公開

エンジンの共同設立者でありCTO(最高技術責任者)のWitek Radomski(ウィテック・ラドムスキー)氏は、「我々のもつ長期的ビジョンとしては、ブロックチェーンの存在を、やがてその他の要素と一体化させてシームレスにすることです。それぞれの要素が摩擦を起こすのではなく、そこにあることを意識すらせずにゲームができるようになるはずです。それを実現させるため、全てのパーツを開発中です」と語る。

エンジンはゲーム開発者向けに、マーケティングや資金調達だけでなく、開発ツールへの早期アクセス、コミュニティとの交流、NFTゲームやアプリの開発と発売に必要なサポートを提供している。導入を希望する開発者は、エンジンの特設ページから日本語で応募可能だ。

関連:Enjin(エンジン)、1億ドル規模の「メタバースファンド」設立を発表

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/20 土曜日
18:00
TON、Telegramのユーザーに照準 トンコイン奨励金を提供
Telegramのウォレットがサポートするブロックチェーン「TON」の手数料削減と、1,100万TONのインセンティブプログラムを開始。特に500万単位の暗号資産(仮想通貨)TONがTelegramユーザーに報酬として付与される。
16:30
日銀、CBDC戦略の中間報告を公表 想定モデルと5つの課題
日本銀行が公表したCBDC中間整理報告書の主要論点や影響について解説。CBDCの導入方針やデジタル通貨の未来についての展望を探る。
12:30
コスモス基盤のInjective、Web3スマホ「JamboPhone」でDeFi機能提供
レイヤー1ブロックチェーンInjectiveは、Jamboテクノロジーと提携してWeb3スマホ「JamboPhone」でDeFi機能を提供すると発表した。
12:00
知らずに損しているかも?取引所選び 3つの注意点
ビットコインなどの投資初心者に大事な暗号資産(仮想通貨)取引所選びと、後悔しがちな代表的な失敗事例3つを解説。手数料、価格、取扱銘柄の違いを比較し、最適な仮想通貨取引所を見極めるポイント、賢い投資戦略と失敗回避のためのチェックリストも提供。
10:30
ソラナWeb3ゲーム「Nyan Heroes」、Epicのストアでトップ30入り
ブロックチェーンゲーム「Nyan Heroes」はEpic Games Storeで最もプレイされたゲームでトップ30以内に入った。今後NFT機能や独自の仮想通貨も導入する予定だ。
09:15
ビットコイン、4度目の半減期完了 報酬が3.125 BTCに
直近の米経済指標(3月の雇用統計やCPI等)が景気の堅調さを改めて示しているため、FRBが利下げを急ぐ必要がなくなりつつあるとの観測が高まってきており、仮想通貨や株のようなリスク資産をさらに押し上げる力は弱まってきたようだ。
08:25
BTCクジラが1900億円相当のビットコイン押し目買い、エヌビディアなど大幅安|金融短観
19日のアジア時間はイスラエルがイランに対して報復攻撃を実施したとのメディア報道が嫌気され日経平均指数や上海総合指数などは大きく下がったが、その後攻撃の規模が限定されており核施設に被害はなかったとの報道を受け米国の株式市場ではこのニュースへの反応は見られなかった。
06:45
Magic Eden、BaseチェーンのNFTに対応へ Open Editionミントも予定
Magic Edenは現在NFTマーケットプレイスのランキングで1位。ビットコイン半減期を背景に需要が高まるビットコインOrdinalsおよびビットコイン上の「Runes」への期待が出来高を押し上げている。
06:15
マイクロストラテジーのセイラー会長、自社株売却で570億円の利益
マイクロストラテジーの株価は仮想通貨ビットコインの3月の高騰に伴い3月27日に1,919ドルまで値上がりした。同株は年初来+71.37%のパフォーマンスを見せた。
04/19 金曜日
18:00
2024年注目の仮想通貨10選 セクター別の主要銘柄
暗号資産(仮想通貨)市場を代表する、注目銘柄10選。ビットコイン現物ETFが承認され半減期を迎える2024年。RWAやAI銘柄などセクター毎に投資活動が活発化。年初来の騰落率を含む各種データを網羅。ソラナのミームコインやエアドロップの効果は業界全体に影響している。
13:53
Yuga Labs、NFTゲームの知的財産権をゲームスタジオ「Faraway」に売却
著名NFTコレクション「Bored Ape Yacht Club」で知られるYuga Labsは、同社が開発するNFTゲーム「HV-MTL」と「Legends of the Mara」の知的財産権を、ゲームスタジオ「Faraway」に売却したと発表した。
11:54
中東情勢緊迫化で株やビットコインなど急落、リスク回避の動き強まる
中東情勢を巡りイスラエルのイランへの報復攻撃が伝わり、日経平均株価や仮想通貨ビットコインなどリスク性資産が暴落した。先行き懸念からリスク回避の動きが強まっている。
11:30
Ondo Finance、米国債建てトークンUSDYをコスモスで展開へ
資産トークン化企業Ondo Financeは、Noble Chainと提携して米国債建てトークンUSDYなどの資産をコスモス上で展開すると発表した。
11:00
テザー社、USDT超えて最先端技術提供へ 4つの新部門立ち上げ
USDTを発行するテザー社は事業部門を4つに再編する計画を発表した。ステーブルコインを超えた、より包括的なソリューションを提供していく計画だ。
10:10
「BTC半減期後の相場はマクロ経済が主導」10x Research分析
仮想通貨ビットコインの半減期後の相場を主導するのはマクロ経済であると10x ResearchのCEOが指摘。現状ではビットコインの今後価格が5万ドルまで下がる可能性もあると述べている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/20 ~ 2024/04/21
大阪 京セラドーム大阪
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
重要指標
一覧
新着指標
一覧