FTX、新たな資金調達ラウンドを検討
大手暗号資産(仮想通貨)取引所FTXが資金調達を検討していることがわかった。関係筋の話として海外メディアThe Informationが報じた。
関係者2名によれば、FTXのSam Bankman-Fried(通称、SBF)CEOは投資家に対して、FTXとFTX.USの資金調達を検討していると発言したという。米国部門の株式購入を望む投資家を募集していることを明かした。
新たな資金調達ラウンドでは総額15億ドルを目標にFTXが約3.6兆円(320億ドル)、FTX.USが9,000億円(80億ドル)の評価額に基づいて行う見込み。
なお、現段階では調達した資金の使途などは明らかにされていない。
FTXとは
「SBF」の通称で知られるサム・バンクマン・フリード氏が最高経営責任者を務める仮想通貨取引所。米国向けの取引所「FTX.US」を傘下に持つ。
日本人大リーガーの大谷翔平選手や米プロ野球リーグ「MLB」とも長期のパートナーシップを締結するなど、最近は積極的にプロモーションを行なっている。
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FTXの資金調達
FTXは10月下旬にも約2.8兆円の評価額に基づいて、約480億円(420,690,000ドル)の資金調達を完了したばかり。ブラックロック傘下のファンドやシンガポールの政府系ファンドなど69の投資家が投資ラウンドに参加していた。
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2021年は仮想通貨・ブロックチェーン関連企業の資金調達事例が多く散見されており、機関投資家やソフトバンクなどの大手企業も参加している。
最近ではブロックチェーン企業Gincoが約5.7億円の資金調達を実施。みやこキャピタルやDBJキャピタル、三菱UFJキャピタルを引受先とする第三者割当増資を行っていた。
ウィンクルボス兄弟が手がける仮想通貨取引所ジェミナイも8,100億円の評価額に基づき4億ドル(約457億円)の資金調達を完了した。
また、旧フェイスブック社が10月下旬にメタへ社名変更を行って以来、メタバース領域への出資も加速しており、ソフトバンクグループのVision Fundは新領域への出資を加速化している。
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