所属アーティストのアバター活動が可能に
米大手音楽会社ユニバーサルミュージックグループ(UMG)は9日、アバター技術企業Genies(ジーニーズ)と提携して、所属アーティストのアバターやNFT(非代替性トークン)を開発していくと発表した。
Back in May, we became the official avatar and wearable NFT partner for all @warnermusic artists. Today, we're excited to announce our partnership with @UMG⚡️becoming the official avatar and digital wearable NFT partner for their entire roster of artists. https://t.co/CIdmfWB16x
— GENIES (@genies) December 9, 2021
すでにGeniesは、ジャスティン・ビーバー氏、リアーナ氏、ショーン・メンデス氏、J・バルヴィン氏などの著名ミュージシャンとアバター開発で個別契約を結んでいるが、これからはUMGに所属するすべてのアーティストが、メタバース上でアバターを持つことが可能になる。
Air Balvin 👀 | @JBALVIN
— GENIES (@genies) January 12, 2021
[#GeniesMembership] pic.twitter.com/gGlJu4VV6q
アーティストは、デジタル空間での活動を行う他、自分のアバターに着せたり、ファンが収集できるアバター用の衣服もNFTとして発売することができる見込みだ。
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メタバースとは
インターネット上に構築された、多人数参加型の3次元仮想現実世界のこと。アバターを使い、様々な楽しみ方ができる。例えば、『The Sandbox』というゲーム内のメタバースでは、ボクセルアート制作ツールやゲーム制作ツールが提供されており、ユーザーはそのなかで自作のゲームや施設を作ることができる。
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UMGの商業イノベーション・アーティスト戦略責任者であるセリーヌ・ジョシュア氏は、次のようにコメントした。
UMGは、Web3.0とバーチャルエコノミーの可能性を先導し、解き放ち続けていく。Geniesとのパートナーシップにより、進化するデジタル世界で、私たちのアーティストに力を与えるための枠組みを構築した。
また、Geniesのタレントリレーション部長ジェイク・ベッカー氏は、「アーティストがバーチャル・アイデンティティを構築し、確立することの本当の意義を明らかにしていきたい」と意気込みを示している。
Web3.0とは
ウェブ3.0(Web3.0)は、Web1.0およびWeb2.0に続く、ウェブサイトおよびインターネットの潮流、特徴および構造を表している概念。代表的な特徴は、仮想通貨ウォレットを利用したdAppsへのアクセスなど、ブロックチェーンをはじめとする分散型ネットワークのユースケースがある。
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アバター用衣服のマーケットプレイス開発も
Geniesは、一般消費者や著名人が高品質なアバターを作成するためのツールを提供している企業。「NBA Top Shot」や「CryptoKitties」などの人気NFTを手がけてきたDapper Labsと共同で、アバター用ウェアラブル(衣服・服飾品)のマーケットプレイスや、消費者向けアプリなども開発している。
Geniesによると、UMGの他、ワーナーミュージックグループ、全米フットボールリーグ(NFLPA)などの団体、数千人のセレブリティとの契約を結んでおり、現在「セレブリティアバター市場」で9割以上のシェアを獲得しているという。
5月には、BONDが主導するシリーズB投資ラウンドで合計6,500万ドル(約74億円)の資金を調達したと発表した。Dapper Labs、コインベースベンチャーズなども投資に参加している。