はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

逆風強まる金融マーケット、ビットコインなど仮想通貨市場も正念場

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市況

米連邦準備理事会(FRB)は15日、米連邦公開市場委員会(FOMC)にて、テーパリング(量的緩和縮小)の加速を決めた。新型コロナウイルス感染拡大からの経済再開局面において、需要増から高止まりするインフレーション、及び物価高への対策が主な背景にある。

米金融当局が、満を持して金融引き締めに舵を切ったことで、20年3月より続いた過剰流動性(金融緩和)バブルの思惑は大きく後退した。新型コロナウイルスの変異種オミクロンの感染拡大に伴う世界的なリスクオフ、年末年始の薄商いや納税額を見越した手仕舞い売りを含め、金融マーケット全体で売りが先行している。

米ニューヨーク株式市場では、早期利上げへの警戒感から景気敏感株の売りが目立ち、ダウ平均は前日比532ドル20セント(1.5%)安となった。高値圏にある株式市場のトレンド崩壊も危ぶまれるような情勢だ。

国内株式市場では新興市場の売りが強く、個人投資家のドローダウンが顕著に。17日時点で、松井証券の「信用買い評価損益率」は-30.7%に達した。-15%~-20%を下回ると相場底入れのシグナルとされる中、金融資産の現金化を伴う「追証回避売り」に警戒せざるを得ない水準に達している。

このような状況にある中、昨春より金融緩和の恩恵を享受してきた暗号資産(仮想通貨)市場も無風とはいかず、ここ数週間の相場は下落トレンドを鮮明にしている。

20日のビットコイン価格は、前日比-0.31%の529万円(46,520ドル)。

BTC/USD日足

反発を挟みつつ高値を切り下げるディセンディングトライアングルを形成するなど戻り売り圧力の強さが目立つ。底割れると4日の安値42,300ドルが見えてくるため、注意が必要な局面と言えそうだ。

BTC/USD4時間足

また、19日には、DeFi(分散型金融)プロジェクトのGrim Financeがプロトコルの脆弱性を突かれたハッキング被害を受け、3,000万ドル(約34億円)相当の仮想通貨が不正流出したと報告した。資金移動を凍結するための手段を講じたとしているが、このようなケースでは不正流出したトークンなどが売り圧力となるおそれもある。

関連:DeFiプロトコルGrim Financeにハッキング 30億円以上が不正流出

Philip Swift(@PositiveCrypto)氏は、年移動平均線のサポートライン(下値支持線)が、重要なピボットレベル(転換点)にあると指摘。現状これに支えられているとした。

出典:LookIntoBitcoin

BTC/USD週足を分析したアナリストのCredible Crypto(@CredibleCrypto)氏は、大局的な上昇チャネルの中で推移してると見立てた上、エリオットウェーヴの推進波(第5波)はこれからだと見込む。

ただし、この見方だと今年9月の安値まで一旦割り込み、日柄調整を経てからの上昇ということになる。

出典:Credible

オンチェーンデータ

ブロックチェーンを使ったオンチェーンデータ分析でも、さまざまな角度から日々興味深い考察がなされている。 Glassnodeの提供するビットコインアドレス情報はその一つだ。

出典:Glassnode

新しいBTCアドレスは、ビットコインネットワークのトランザクションで初めて出現したアドレス数(重複除く)を示したもの。緑色の矢印は、2017年12月の仮想通貨バブルのピークを。今回のピークは青い矢印の辺りを示しており、新規口座開設のピークは21年1月頃だった。

ビットコイン(BTC)価格はその後も過去最高値を複数回更新したが、新規アドレス数は減少傾向にある。

この点について、On-Chain College(@OnChainCollege)氏は、3年前のバブル時との類似点を指摘。大規模な新規流入はこれからだと示唆した上、相場の周期的にはフラクタクル構造(相似性)にあるとの見立てを示した。

出典:Glassnode(@On-Chain College)

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/18 木曜日
13:15
仮想通貨詐欺対策強化 米上院議員、セーフクリプト法案を提出
米上院議員がビットコインなど仮想通貨関連の詐欺に対策する法案を提出した。米財務省や規制当局が連携するタスクフォース設置を目指している。
12:35
バイナンス、7つの個人・団体をブラックリスト入り
バイナンスが7つの個人・団体をブラックリスト指定。詐欺行為の通報者に最大500万ドルの報奨金。内部情報漏洩事件を受け、上場プロセスの透明性を強化。
11:55
ビットコイン一時9万ドル回復も急反落、市場の脆弱性露呈と日銀会合への警戒感が台頭
ビットコインがFRBハト派発言で9万ドルまで急騰後、88,500ドル付近に反落した。過去2日間でBTC・ETHのETFから10億ドル超の純流出を記録し、市場構造の脆弱性が露呈。日銀利上げ観測と米CPI発表を控え、短期的な下押し圧力が継続する見通し。
11:25
米SECが「仮想通貨証券」の保管規則を明確化、ブローカーディーラー向けに指針を提示
米SECが仮想通貨証券の保管に関する見解を発表しブローカーディーラーが物理的保管とみなされる条件を明確化した。分散型台帳技術の評価や秘密鍵の保護、緊急時の対応計画などが求められている。
10:53
イーロン資産が93兆円突破、トム・リー「CEO個人価値のトークン化」構想とは?
イーロン・マスク氏の資産が史上初の6000億ドル(約93兆円)を突破。スペースX急騰が背景に。一方、トム・リー氏が提唱する「CEO個人価値のトークン化」構想が注目を集めている。企業価値から経営者の影響力を分離して投資できる革新的手法とは。
10:45
ブータン、ビットコインを特別行政区「GMC」に拠出へ
ブータンの特別行政区GMCは、ブータンが国としてGMCの長期的な発展を支援するために最大1340億円相当の仮想通貨ビットコインの拠出を誓約したと発表。今後の計画について説明した。
10:30
「ビットコインは脆弱な構造の中で推移」グラスノードの最新レポート
グラスノードの最新レポートによると、仮想通貨ビットコインは需要衰退で脆弱な構造の中取引されている。今後は10万ドル回復が上昇の鍵だと分析している。
10:10
ビットコイン乱高下、日銀政策決定会合を控え警戒感高まる|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは直近24時間で約80万円の乱高下となった。米株式市場の取引開始前、FRBのウォーラー理事が今後も利下げを継続すべきとの見解を示したことを受け、リスク資産全般が買われ、一時は9万ドルを突破した。
09:45
カリフォルニア州知事がトランプ大統領の仮想通貨関連恩赦を批判、CZ氏ら含む
米カリフォルニア州のニューサム知事がトランプ大統領による仮想通貨関連の恩赦決定を批判している。バイナンス創設者CZ氏やシルクロード創設者ロス・ウルブリヒト氏、ビットメックス共同創設者らへの恩赦が対象となっている。
08:35
米コインベースが株式・予測市場など新サービス展開、総合取引所へ移行
米コインベースが単なる仮想通貨取引を超えた大規模拡張を発表した。株式取引、予測市場、ソラナDEX統合、カスタムステーブルコインなど複数の新機能を導入し多様な資産を扱う総合プラットフォームを目指す。
07:50
米連邦準備制度理事会、仮想通貨関連銀行への制限的規制指針を撤回
米連邦準備制度理事会が2023年の仮想通貨関連銀行規制指針を撤回し、新たな政策声明を発表した。監督対象銀行が革新的活動に従事する道を開くが、リスク評価に基づく裁量権は維持。
07:30
XRPの実用性を拡充へ SBI Ripple AsiaとDopplerが提携
SBI Ripple AsiaとDoppler Financeがパートナーシップを締結。XRPL上で、仮想通貨XRPベースの利回りインフラやRWAのトークン化に関する協業を模索すると説明している。
07:30
メタマスクにログインできない時の対処法|パスワード忘れ・機種変更も解説
メタマスクにログインできない時の対処法を解説。パスワードを忘れた場合のリカバリーフレーズでの復元方法、機種変更時のウォレット移行手順まで、状況別にわかりやすく説明します。
07:05
ビットコインの長期保有者売圧は飽和点に接近か、K33が分析
K33によると、2024年以降に約160万BTCが長期保有者から市場に戻り、売却圧力は飽和点に近づいている。過去2年間で供給の20%が再活性化され、2026年には安定化する見込み。
06:15
ノルウェー政府系ファンド、メタプラネットのビットコイン戦略を支持
運用資産1.7兆ドルのノルウェー政府年金基金がメタプラネットの臨時株主総会で経営陣提案に賛成票を投じた。メタプラネットは優先株式導入や米国のADR登録を通じてビットコイン蓄積戦略を推進している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧