CoinPostで今最も読まれています

欧州証券市場監督局、分散型台帳技術の試験プログラムで意見募集

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ESMAがDLTに関する情報提供呼びかけ

欧州証券市場監督局(ESMA)は4日、証券取引などへの分散型台帳技術(DLT)活用に関する情報提供を呼びかけた。

ESMAは、今後DLTパイロット(試験)プログラムを行うことを予定している。この関連で、「取引・決済へのDLTの利用、規制当局への報告・透明性要件に関する規制技術基準(RTS)」の改正の必要性について、関係者からの意見を求める格好だ。

特に本件は、「取引所、証券決済システムや事業者、DLTパイロットプログラムへの参加を検討している事業者、DLT市場インフラの利用を計画している市場参加者」に関わりが深いものだという。

分散型台帳技術(DLT)とは

DLTとも呼ばれ、英語の(Decentralized Ledger Technology) の省略で、日本語訳したのが分散型台帳技術である。「De-centralized = 中央集権でない(つまり非中央集権)」な台帳技術(Ledger Technology)のことである。金融機関など、これまで多くの分野において中央集権型に取られていた台帳を一つにまとめるのではなく、ユーザー全員で管理、監視しあっていく技術のことを「分散型台帳技術」という。

▶️仮想通貨用語集

DLTパイロットプログラムの概要

ESMAによると、このDLTパイロットプログラムは、2023年初めに開始される可能性が高いという。ESMAは、次のように説明している。

DLTパイロットの目的は、「トークン化」された証券(従来の証券をデジタル化した証券)の取引と決済を発展させ、金融安定性、投資家保護、市場の健全性を確保しながら、市場参加者とEU規制当局が、DLTがもたらす新たな可能性や課題について、実際的な知見を得られるようにすることだ。

ESMAは、利害関係者が、2022年3月4日までにコメントを提供するよう求めている。寄せられた意見に基づいて、ESMAは規制技術基準の改正が必要かどうかを検討し、もし修正が必要となった場合には、修正案を欧州委員会に提出し、協議を行うという。

具体的には、「株式・株式以外の商品の透明性、データ報告、注文記録保持」およびその他の分野に関して、基準の修正が必要かどうか、情報提供を求めている。また、取引報告の免除に関して、「取引、金融商品の参照データ、透明性データ」を規制当局が入手する方法についても意見を募集した。

なお、ESMAは、「取引と決済のためのDLT使用に法的確実性を持たせる」ことがDLTパイロットプログラムの全体的な目標であることから、基準の改正も、これに沿ったものにすべきだと言及。

基準改正が、通常の金融商品の取引と比較して、DLT市場インフラの規制負担を増加させる結果になるべきではないという。

証券のデジタル化進む

株式などをトークン化したデジタル証券の推進は、各国で進められているところだ。

例えば、スイスでは昨年2月、ブロックチェーンを促進する法律「分散型台帳技術関連法(DLT法)」の下で、3社(SEBA銀行、Sygnum銀行、Crypto Finance)が新たにデジタル証券発行を開始。自社株式や、プレミアムワインなど高級品トークン化の試みが行われている。

関連スイス、ブロックチェーン法を施行──デジタル証券市場を促進へ

日本でも、三井住友信託銀行は昨年3月末、国内初となるセキュリティトークン(デジタル証券)を発行し、投資家に販売した。

関連三井住友信託銀行、国内発のデジタル証券(ST)を月内発行へ=日経新聞

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/25 木曜日
10:25
ビットコインの供給インフレ率、金を下回る Glassnodeレポート
Glassnodeは4回目の半減期についてレポートを発表。ビットコインの供給インフレ率がゴールドよりも低くなり、希少性が増したと述べた。
08:15
zkSync基盤のWeb3ゲーム企業Tevaera、野村などから7.7億円調達
TevaeraはzkSync上でレイヤー3のゲームチェーンを立ち上げる予定で、年内に200万人のプレイヤーと12人のゲーム開発企業をTevaeraエコシステムに参加させようとしている。
07:00
ジャック・ドーシー率いるBlock、店舗売上をビットコインに変換へ
新たに導入する予定の機能は「Bitcoin Conversions」というもので、Cash Appのアカウントを持つSquareのユーザーは、店舗収益の最大10%を仮想通貨ビットコインで受け取ることができるようになる。
06:10
米司法省、バイナンス創業者CZ氏に懲役36ヶ月求刑
仮想通貨取引所バイナンスの元CEOのCZ氏は自分の「不適切な決断」を謝罪し、自分の行動の全責任を受け入れる内容の手紙を2月に提出した判事へ提出したことが明らかになった。
04/24 水曜日
17:00
「BTCは上昇トレンドに入る可能性」SCB銀
仮想通貨ビットコインは再び上昇トレンドに入る可能性があるとスタンダードチャータード銀行が分析。今回もビットコインとイーサリアムの価格予想をしている。
16:23
Block社(Square)、ビットコイン採掘産業の分散化に向けて高性能チップを開発完了
デジタル決済企業ブロック(旧Square)が、3ナノメートル技術を採用した最新のビットコインマイニングチップ開発を完了。このプロジェクトはオープンソース化され、ビットコインマイニング業界の分散化を推進することを目指している。
15:09
WebX2024、最大73%割引の「開幕セール」終了まで残り1週間
株式会社CoinPostが主催する日本最大のWeb3カンファレンス「WebX2024」にて、チケット販売を開始しております。2024年4月30日まで、最大73%割引のお得な開幕セールを実施中です。
14:35
米ブロックチェーン協会ら、仮想通貨業界の声をまとめSECを提訴
米ブロックチェーン協会とテキサス州暗号資産自由同盟は、米証券取引委員会が新たに制定したディーラー規則の阻止を求めて、SECを提訴した。
13:00
香港の現物ビットコインETF 4月30日にも発売かー報道
香港でボセラとハッシュキーキャピタルが提供するビットコインETFが取引を開始すると報じられた。2社の現物ビットコインETFは、価格安定性が高く、投資家に直接的な市場価格連動のメリットを提供する。
12:09
半値戻しのビットコイン、投資家心理改善で買い先行
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが66000ドル台まで反発し、50MA手前で一服した。イランとイスラエルを巡る中東リスク後退で米国株式市場でも買い戻しが先行しており、投資家心理が改善した。
12:00
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、70日連続流入を記録
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」が70日連続で資金流入を記録した。運用資産は約2.8兆円に達している。
11:00
リップル社、SECによる20億ドルの罰金提案を過大と反論
リップル社は、XRPをめぐるSECとの裁判で新たな書類を提出。リップル社に対して約3,100億円の罰金支払いを求めるSECの主張に反論した。
09:40
「BTC価格上昇は半減期から50〜100日後」QCP Capital
仮想通貨ビットコインの今後の価格が急上昇するのは半減期から50〜100日後であるとQCP Capitalが分析。また、Bitfinexも半減期後の相場レポートを公開した。
08:45
ソラナJupiter、DEXモバイルアプリ5月公開予定
既存のUltimateウォレットは5月22日から利用できなくなるため、その前に仮想通貨の一時的移転(PhantomやMagic Edenウォレット)を推奨した。
08:10
米国のイーサリアムETF上場申請、5月承認は見込み薄か
申請中の仮想通貨イーサリアム現物ETFの多くは5月に最終判断を迎える予定だが、多くのアナリストは承認の確率が低いと予測。背景には、イーサリアム財団への任意捜査で米SECがETHを有価証券に分類しようとしている点や、ビットコイン現物ETFが承認されてからまだそれほど時間が経っていない状況などがある。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
重要指標
一覧
新着指標
一覧