独自のマイニングチップ製造か
米半導体メーカーインテル(Intel)は2月下旬に暗号資産(仮想通貨)ビットコインのマイニングASICのリリースを予定している可能性が浮上した。IT系メディアToms Hardswareが報じた。
インテルが発表するとされるマイニングチップは「Bonanza Mine」(ボナンザ・マイン)と称された新たなASIC。現段階では、超低電圧でエネルギー効率が優れていることのみ明かされている。
発表は2月20日から28日にかけて開催が控える技術系カンファレンスISSCC 2022(国際半導体会議)で行われる見込み。同カンファレンスの日程によると、2月24日深夜頃を予定している。
ASICはビットコインのマイニングに特化した電子回路の総称。従来のGPUやCPUより一つの作業に特化しているため、より仮想通貨採掘に適している。
ASICとは
Application Specific Integrated Circuitの略称で、仮想通貨の採掘専用の電子的回路(集積回路)を指す。一般的な電子機器に使用されているGPUやCPUチップよりマイニングに特化している。
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2021年12月には、インテル社のラジャ・コドゥリGMがゲーミングGPUに関するインタビューを行った際に仮想通貨のマイニングについても以下のようにコメントしていた。
ブロックチェーンはトランザクションの処理に適している。GPUはグラフィックやゲーミングに適しているが、弊社はより効率的に、コストと出力を抑えた形でのブロックチェーン承認(マイニング)の方法を模索している。
近い将来、この興味深いハードウェアを紹介する予定がある。
これまではビットメイン社がビットコインマイニングに特化したASIC機器の製造大手として君臨してきたが、半導体の資源不足などで出荷時期が遅れる傾向があった。
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インテルの仮想通貨動向
インテル社は2018年末にも米国特許商標庁(USPTO)からエネルギー効率の優れたビットコイン・マイニング・プロセッサーの特許を取得した経緯がある。
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また、21年夏には、インテル社が仮想通貨取引所として米国で初の株式上場を果たしたコインベースの株式を保有していることが判明していた。