CoinPostで今最も読まれています

分散型取引所KyberSwapでフロントエンド攻撃、3,700万円が不正流出

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

KyberSwapにエクスプロイト

DeFi(分散型金融)プロトコルKyber Networkは2日、フロントエンド攻撃を受けたことを報告した。2つのユーザーアドレスから合計3,700万円(26万5000ドル)相当の暗号資産(仮想通貨)が奪われた。

約2時間の調査対応の結果、既に悪意のあるプログラム(エクスプロイト)は排除されている。Kyber Networkは被害者への全額補償を約束している。

リリースによると、Kyber Networkの運営チームは、9月2日午前4時頃(日本時間)にマルチチェーン対応の分散型取引所KyberSwapのフロントエンドの異常に気づき、サービスを停止して調査を開始した。

その結果、Googleタグマネージャー(GTM)に不正なコードが埋め込まれ、攻撃者がユーザーの資金を移動できる「承認(Approval)」を挿入していた事が判明。チームはGTMを無効化し、悪意のあるスクリプトを削除したという。

Googleタグマネージャーとは

ウェブサイトやモバイルアプリに含まれる「タグ」(トラッキング コードや関連するコードの総称)の管理システム。タグマネージャーのコードを設置すると、Google 広告タグや Google アナリティクスタグなど、サイトやアプリ上のタグを一括更新できる。

▶️仮想通貨用語集

悪意のあるスクリプトは、大口投資家のウォレットアドレスを待ち構えていたと見られている。Kyberチームは攻撃者のアドレスを公開しており、仮想通貨取引所やDeFiプロトコルに対して盗まれた資産を凍結するよう協力を要請している。

執筆時点、KyberSwapは正常通り稼働しているが、Kyberチームはユーザーに対して承認トランザクションに署名をする際に注意を払うよう助言している。また、以下の画像のような警告が表示された場合は取引に署名しないで、すぐに Kyberチームに問い合わせる必要がある。

出典:Kyber Network

関連:DeFi大手「Curve」でDNSハッキング被害の可能性 7,500万円相当のETHが不正流出か

承認(Approval)とは

dAppsを利用する場合、スマートコントラクトに対してユーザーのウォレット上の特定のトークンにアクセスし、移動することを許可する必要がある。

「Approve(承認)」トランザクションはその一つの手段だが、今回のようにフロントエンドが改ざんされて偽のコントラクトを埋め込まれると、詐欺の攻撃経路となってしまう。

主要な仮想通貨ウォレット「Metamsk(メタマスク)」ではトークン数量のアクセス上限を管理できるので、dAppsに必要以上な資産へのアクセスを許可したり、新しいプラットフォームを試す際に過剰なリスクを負わないよな心がけが推奨されている。

関連:Kyber DMMを1ヶ月で30倍成長させた流動性マイニング 「Rainmaker」とは|Kyber Network寄稿

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
07/27 土曜日
08:10
マスク氏のX(旧ツイッター)、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除か
イーロン・マスク氏がオーナーのX(旧ツイッター)は、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除した。ドージコイン擁護のためか。
07:35
BitwiseのETH現物ETFの横断幕、NYSEに掲揚
仮想通貨運用企業Bitwiseのイーサリアム現物ETFの横断幕が、ニューヨーク証券取引所に掲げられた。同社は、取引終了のベルを鳴らすことも報告している。
07:05
野村傘下のレーザーデジタル、利回り提供のイーサリアムファンド販売予定か
野村ホールディングスの仮想通貨資産子会社であるLaser Digital(レーザーデジタル)は、イーサリアム現物ETFの代替商品の導入を計画しているようだ。
06:40
米SEC、グレースケールのミニ版ビットコインETFを承認
仮想通貨投資企業グレースケールが提供するGBTCは手数料(1.5%)が最も高く資金流出は続いていたが、新商品を導入し0.15%という業界最安の手数料設定で競争力を高める狙いだ。
06:20
ビットコイン価格が21年後に最大で75億円に到達か、マイケル・セイラー氏の強気予想
ビットコインを最も保有する米上場企業マイクロストラテジーのマイケル・セイラー氏はカンファレンス「ビットコイン2024」で、BTCの今後の強気予想のプレゼンテーションを行った。
07/26 金曜日
17:10
「米大統領選で価格変動 トランプやハリス由来のミームコインの買い方
トランプトークンの概要 ドナルド・トランプ前米大統領とその「Make America Great Again」(アメリカを再び偉大に)というスローガンからインスピレーションを得…
17:10
ヤマハ発動機が初のVTuberコラボNFTを発行、Yamaha E-Ride Baseを訪れて進化可能
ヤマハ発動機が初のNFTデジタルステッカーを発行。横浜のYamaha E-Ride Baseで進化するダイナミックNFTを体験し、限定グッズをゲットできる。
15:13
ビットフライヤーがFTX Japan買収完了、カストディ事業展開へ
株式会社bitFlyer HoldingsはFTX Japanの株式100%を取得し、完全子会社化を発表。8月26日までに社名を変更し、クリプトカストディ事業を展開予定。法制度整備後の暗号資産現物ETF関連サービス提供も視野に入れている。
14:43
Neo Xメインネットが正式稼働 EVM互換でネオのエコシステムを拡張
Neoは高性能EVMベースのサイドチェーン「Neo X」のメインネット正式稼働を発表。クロスチェーンブリッジで流動性と互換性が向上し、エコシステムの可能性が広がる。
14:15
カマラ・ハリス氏のミームコインが過去最高値を記録、大統領候補指名の期待受け
PolitiFiと呼ばれる政治パロディのミームコインが、仮想通貨領域で独自のジャンルを形成しており、カマラ・ハリス副大統領のパロディコイン「 Kamala Horris(KAMA)」が急騰し話題となっている。
12:55
アルトコインETFの未来、ブラックロックが語る現実と可能性
ブラックロックのデジタル資産責任者は、イーサリアム現物ETFが承認されていても他のアルトコインETF誕生には困難があると話した。
12:14
仮想通貨相場反発、ビットコイン・カンファレンスのトランプ登壇に関心集まる
昨日までの大幅下落とは打って変わり暗号資産(仮想通貨)相場は反発した。強気シグナルのハッシュリボンが点灯しているほか、今週末にはビットコインカンファレンスに米国のトランプ前大統領が登壇予定であり、投資家の関心が集まる。
11:00
トランプ前大統領の陣営、4〜6月期で仮想通貨で6億円の寄付金調達
トランプ前大統領は、ビットコインなど仮想通貨で6億円以上の選挙資金を調達。「ビットコイン2024」でもさらに資金を集める予定だ。
10:30
BTCが290万ドルに到達するシナリオ、VanEckが公開
仮想通貨ビットコインが2050年までに290万ドルに到達するシナリオをVanEckのアナリストが公開。このシナリオを実現するための条件を説明している。
10:00
ソラナ初事例、パラオ共和国がデジタルID発行
主権国家が仮想通貨・ブロックチェーンであるソラナ上で、法的アイデンティティを発行する初めての事例となった。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア