はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

オフショア人民元ステーブルコインCNHC、13億円調達

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ステーブルコインCNHCが13億円調達

ステーブルコイン発行会社CNHC社は、シリーズAラウンドで約13億円(1,000万ドル)の資金調達を実施。暗号資産(仮想通貨)取引所KuCoin(クーコイン)の投資部門クーコインベンチャーズは15日、このラウンドを主導したと発表した。

ステーブルコインCNHCは、オフショア人民元と1:1でペッグされたトークンである。オフショア人民元は、香港、シンガポールなど中国外の居住者がオフショア市場で取引する人民元のことだ。中国本土で流通するオンショア人民元とは区別される。

香港に拠点構える計画

今回の資金調達により、CNHC社は、特にアジア太平洋地域で、同社のステーブルコインの採用を拡大させることを目指す。そのために、本社をケイマン諸島から香港に移す予定だ。

CNHC社の共同設立者Joy Cham氏は、ステーブルコインCNHCが「香港のWeb3エコシステムのインフラの一部」になることを望むと述べた。多くの中央集権型取引所・分散型取引所へのCNHC上場と、法定通貨などとの交換サービスの拡大を目標にするという。

そのために、運営、法的遵守、ビジネス開発など様々な部門でチームの人数を増やす計画もあると続けた。

香港は、第三世代インターネット(Web3)の促進に力を入れているところだ。香港の財務官は2月、議会で2023年の財政予算案を提出したが、その中でWeb3の開発を加速するために、約67億円(5,000万ドル)を割り当てている。

香港は、仮想通貨の中心地を目指す構想も掲げており、香港証券先物委員会(SFC)は、今年6月を目処に個人投資家の仮想通貨取引を認可することなどを盛り込んだ草案を公開した。現在、香港は仮想通貨取引を試験的に扱っており、一定以上の資産を持つプロの投資家にだけ取引を許可しているところだ。

関連香港政府の2023年度予算案、Web3エコシステム開発に68億円計上か

Web3とは

現状の中央集権体制のウェブをWeb2と定義し、ブロックチェーン等を用いて非中央集権型のネットワークを実現する試みを指す。代表的な特徴は、仮想通貨ウォレットを利用したdAppsへのアクセスなど、ブロックチェーンをはじめとする分散型ネットワークのユースケースがある。

▶️仮想通貨用語集

ステーブルコインCNHCとは

ステーブルコインCNHCは2021年にリリースされた。送金や、クロスボーダーの貿易決済などでの採用事例を想定したもので、現在はイーサリアム(ETH)と中国当局の規制に準拠したConfluxのブロックチェーン上で発行されている。

Cham氏によると、総供給量は約1,500万トークン(2.7億円相当)である。なお、テザー社が発行するオフショア人民元ステーブルコインCNHTの現在の総供給量は約2,000万トークンだ。

CNHC社は、中国の輸出業者と、銀行などの金融インフラが整っていない国との取引を、ステーブルコインによって支援してきた。CNHCと、米ドル建てのステーブルコインUSDTやUSDCを使用して、毎月約53億円~67億円(4,000万~5,000万ドル)の取引を処理したとされる。

CNHC社によると、同社が香港に拠点を構える上では、香港金融管理局の承認を得ることが必要となる。現地政府の要請に応じて監査報告書を提出する義務も生じる。

CNYC社は、担保となる法定通貨を保管するための信託システムや、KYC(顧客身元確認)とAML(マネーロンダリング対策)の枠組みを構築済だ。

サークル社のベンチャー部門も出資

今回の資金調達には、サークルベンチャーズとIDGキャピタルも参加している。サークルベンチャーズは、米ドル建てのステーブルコインUSDコイン(USDC)を発行するサークル社のベンチャー部門だ。出資額については明かしていない。

現在、ステーブルコインのほとんどを米ドル建てのものが占める中で、CNHCは人民元建てのステーブルコインを切り開いていく試みともなる。

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
05/14 水曜日
13:50
ソラナ共同創設者、「メタブロックチェーン」を提案 複数チェーン間データを統合
仮想通貨ソラナのヤコベンコ共同創設者が、複数のブロックチェーンデータを統合する「メタブロックチェーン」構想を提案した。低コストなデータ可用性(DA)を実現するものだ。
11:45
Janover、約136ドルでソラナを大量購入 10億円以上の含み益に
ナスダック上場のDeFi Development Corpは、2025年5月12日に172,670SOLのSolanaトークンを平均価格136.81ドルで購入したことを発表した。
11:25
米当局、「ビットコインETF承認」のフェイクニュース発信者に懲役2年の求刑求める
米証券取引委員会のXアカウントを乗っ取りビットコインETFについて偽情報を流した被告に、米検察が懲役2年を求刑した。金融犯罪への厳格な姿勢を示す判断である。
10:45
ビットコインとイーサリアム、異なる強気の動き リサーチ会社が価格動向を分析
K33リサーチとQCPキャピタルの分析によると、ビットコインは100,000ドルを超え、健全な上昇を見せている。米中関税合意を背景に、BTCとETHは安定化を図りながらも新たな動きを見せ始めている模様。
10:20
VanEck、RWAトークン化ファンドを開始 イーサリアムなどに対応
資産運用大手ヴァンエックは、同社初のRWAトークン化ファンド「VBILL」をローンチ。イーサリアム、ソラナ、アバランチ、BNBチェーンのブロックチェーンに対応する。
07:55
XRPの価格動向 バイナンス先物データに見る強気の兆しとは、アナリスト分析
アナリストBorisVestの分析によると、XRPはバイナンスで売り圧力が吸収され、強気シグナルが点灯。OI(建玉)の上昇と共に、価格上昇の可能性が高まる模様だ。
07:15
ビットコインの「実現価格」が示す強気相場継続のシグナル、Cryptoquantアナリスト分析
Crypto Daの分析によると、仮想通貨ビットコインの「実現価格」が上昇を続けており、強気市場が続くことを示唆。マイクロストラテジーや機関投資家のBTC購入が価格上昇を牽引。
07:05
タイ政府、デジタル投資トークン「G-Token」発行へ
タイのピチャイ財務相は、デジタル投資トークン「G-Token」の発行計画を発表。発行規模は200億円であることや仮想通貨ではないことなどが明らかになっている。
06:10
米SEC、ソラナ・ライトコイン現物ETFの判断を延期
SECがグレースケールのソラナ・ライトコイン現物ETFの判断を延期。ブラックロックのビットコインETFにおける「現物償還方式」導入の是非も引き続き審査へ。
05:55
ビットコイン準備金法案など2件に拒否権発動 ボラティリティ懸念で、アリゾナ州知事
アリゾナ州のホブズ知事がビットコイン準備金や州機関による仮想通貨決済法案を拒否。唯一署名したのは仮想通貨ATMの詐欺対策強化法。全米でビットコイン投資への慎重姿勢が広がる中、アリゾナも追随。
05:40
ソフトバンク出資の『21キャピタル』、合併に向け約680億円のビットコイン取得
テザーが約4812BTC(680億円相当)を取得。買収合意に基づきキャンター・エクイティ・パートナーズとの合併に活用。Strike創業者が率いる『21キャピタル』はビットコイン特化企業として始動へ。
05:30
ロンドン資産運用会社がイーサリアムを大量購入、過去一週間で700億円相当分取得
ロンドン拠点のAbraxas Capitalが、過去6日間で約21万ETHを取得。AaveからUSDTを借入しBinanceに入金。ペクトラ・アップグレードを契機にETH価格は急上昇。
05/13 火曜日
17:09
ビットバンク、コスモス(ATOM)取扱開始、手数料無料キャンペーン実施
ビットバンクがコスモス(ATOM)の取扱いを開始。6月12日までメイカー・テイカー共に手数料0%のキャンペーン実施中。現物取引、販売所、貸出の3サービスに対応、「貸して増やす」なら年率最大5%の運用も可能だ。
14:15
韓国大統領選、仮想通貨現物ETF導入公約で実現性高まる
6月の韓国大統領選で与党「国民の力」党と野党「共に民主党」の両候補が仮想通貨現物ETF承認を公約した。人口の約30%が仮想通貨取引を行う韓国で、各党が若年層を含む仮想通貨投資家にアピールしている。
13:45
米SECのアトキンス新委員長、仮想通貨規制改革を明言
米SECのアトキンス新委員長が仮想通貨円卓会議で、旧体制下の「場当たり的」政策を批判し、仮想通貨規制の改革方針を発表した。発行・保管・取引の3分野で具体策を示している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧