はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

トークン化された米国債の需要が急増、仮想通貨投資家も参入

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

年初から4倍の規模に成長

米国債の高い利回りを背景に、トークン化された米国のマネー・マーケット・ファンド(MMF)が急成長している。米メディアCoinDeskによると、トークン化MMFの時価総額は、年初から4倍の約688億円(5億ドル)に迫る勢いだという。

MMFは、低リスクで流動性の高い短期国債などで運用され、元本の安全性と金利の安定性が高い投資信託。12日のブルームバーグの報道によると、米国のMMFの資産残高は2週連続で過去最高を更新し、総資産は約734兆円(5兆3,300億ドル)に達した。

相次ぐ米銀行の破綻による銀行預金に対する不安感や金利の低さを背景に、4~5%の金利を提供するMMFが多くの投資家を惹きつけているようだ。

そして、暗号資産(仮想通貨)投資家にアピールする投資オプションとして、次々にトークン化されたMMF商品が提供されており、同市場への多額の資金流入に繋がっている。

米国初のトークン化MMF

米大手資産運用会社フランクリン・テンプルトンは昨年4月、取引や持株の記録にステラ・ブロックチェーンを使用した、米国初の「オンチェーン米国政府マネー・ファンド」(FOBXX)を発表。その後1年で、このトークン化ファンドの運用資産額が371億円(2億7000万ドル)を突破した。

同社のデジタル資産責任者のロジャー・ベイストン氏は、ブロックチェーン技術が伝統的な金融商品の透明性を高め、運用コストを削減することで、投資運用業界を再編する可能性があると主張。「FOBXXのようなブロックチェーン上の資産は将来、他のデジタル資産エコシステムと相互運用できるようになるだろう」と述べた。

そして同社は4月末、FOBXXをイーサリアムのL2ブロックチェーンであるポリゴン上に展開を拡大。ポリゴンを介してイーサリアムでのサポートが可能になったと発表した。

ステーブルコインの投資先

機関投資家向けにブロックチェーン対応の投資商品/サービスを提供するOndo Financeは今年1月、米国の短期国債にのみ投資するトークン化ファンド「米国国債ファンド(OUSG)」を発表。利息を生まないステーブルコインの大量保有者(1,000億ドル超)に対し、「伝統的な資本市場」を利用しやすい商品としてアピールした。

投資家はステーブルコインもしくは米ドルを拠出することで、ファンドの所有権を表すトークンを受け取る。ファンドの所有権の変更は、トークンの譲渡により可能で、スマートコントラクトを利用して、投資家間で融資などの金融取引を行うこともできるという。Ondo Financeは分散型融資プラットフォームFlux Financeを開発し、OUSGを担保にしたステーブルコインの貸し借りを可能にした。

Ondoによると、4月の時点でOUSGの運用資産(AUM)は約96億円(7,000万ドル)超、Flux Financeの総預かり資産(TVL)は約55億円(4,000万ドル)を突破したという。(OUSGの担保2,700万ドルを含む)

さらにOndoは同月、米国政府MMFをトークン化した新たなファンド「OMMF」を発表。OMMFは、常に1ドルで営業日に発行・償還され、利息は毎日新たなトークンの形でOMMF保有者に配布される。そのため、ステーブルコインの代替手段として、決済や担保に利用されることを見込んでいるという。

資産の流入

大手資産運用会社フランクリン・テンプルトンやOndo Financeなどの「ブランド」がトークン化MMFを提供することで、「懐疑的に見られている資産に、信頼性をもたらしている」とDigital Asset ResearchのDoug Schwenk最高経営責任者は語る。

以下の企業もトークン化されたMMFを提供しており、同市場は多額の資金流入を経験しているようだ。

  • Matrixdock(SBTB):99億円(7200万ドル)
  • Backed Asset(bIB01): 6.3億円(460万ドル)、スイス拠点
  • OpenEden (利回りが発生するTBILLトークン発行):6.6億円(480万ドル)、シンガポール拠点
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
03/28 金曜日
13:15
イーサリアム「ペクトラ」の実装日が4月30日と仮決定、次期「フサカ」の動向は?
カオスつうかイーサリアムのコア開発者ティム・ベイコ氏が「ペクトラ」アップグレードの実装日を4月30日と仮決定。次期開発に関しても進捗が確認された。
11:30
米司法省、ハマス関連の仮想通貨約3000万円を押収 資金調達を阻止
米司法省が、イスラム系組織ハマスからUSDTなどの仮想通貨を20万ドル相当押収した。ハマスは仮想通貨による寄付募集やマネロンを行っていたとみられる。
10:50
リップル社、アフリカの決済企業Chipper Cashと提携
リップル社は、アフリカの決済企業Chipper Cashとパートナーシップを締結。仮想通貨を活用するリップルペイメントを導入し、アフリカにおける国際送金の速さやコスト効率を向上させる。
10:45
トランプ指名のアトキンス氏が仮想通貨規制方針示す SEC委員長指名公聴会で
米上院銀行委員会が、次期SEC委員長候補ポール・アトキンス氏の公聴会を開催した。ウォーレン議員が利益相反の可能性を追及した他、仮想通貨関連の議題も俎上に上った。
10:10
米政府、12億円相当のビットコイン移動 戦略的準備金に向けた準備か
トランプ大統領の大統領令に基づき、タイの犯罪組織から押収された846万ドル相当のビットコインが米政府によって移動されたことが観測された。
09:35
フランス国有投資銀行、40億円規模の仮想通貨ファンドを設立
2700万ドルのトークンファンド フランス国有投資銀行Bpifranceが3月27日、仮想通貨およびブロックチェーン分野における新たな投資戦略を発表した。仏国内のデジタル資産エ…
08:15
ICEがCircleと提携、USDC活用で次世代金融商品開発へ
米金融大手によるステーブルコイン取り組みが加速中。Intercontinental ExchangeとCircleが提携し、USDCの新たな市場を開拓へ。
07:50
ソニュームとアニモカが提携 アニメファンのWeb3参入を推進へ
アニモカブランズは、仮想通貨イーサリアムのソニーグループのL2ソニュームと提携。IDレイヤーを構築して、アニメファンをWeb3領域に取り込みやすし、ユーザーの関与を強化する。
07:30
ビットコイン大口投資家、3月に約13万BTC買い増し 
Glassnodeの最新レポートによると、大口投資家がビットコインを大量に購入。市場の不確実性にもかかわらず、大口投資家は自信を示している。
06:55
ゲームストップ株価暴落、投資家はビットコイン戦略を懸念か
ゲームストップの株価が27日に暴落した。投資家は同社のビットコイン獲得戦略を嫌気し売りを加速させた。
06:05
ジブリ風アートに因んだミームコインが高騰、 ChatGPT-4o画像生成機能のリリースで
OpenAIのChatGPTがもたらしたジブリ風AI画像トレンドと、急騰する仮想通貨ジブリ・ミームコインの驚きの実態を解説。
03/27 木曜日
17:05
ビットトレード、貸暗号資産の特別募集「ユーピーシーエックス(UPC)」で開始
ビットトレードがユーピーシーエックス(UPC)の貸暗号資産特別募集を開始。14日間で年率100%相当の高利率が魅力。なお、リスクや注意事項の理解も不可欠。申込条件やメリットを解説する。
14:05
イオレ、暗号資産関連事業参入準備へ Web3ファンドから約4.2億円を調達
暗号資産金融事業への参入準備へ 東証グロース上場企業のイオレは26日、投資事業有限責任組合JAIC-Web3ファンドと株式会社ZUUを割当先とする第三者割当増資を実施すると発表…
11:52
ビットコイン8.7万ドル台で推移、Hyperliquidの「市場操作」臨時対応には賛否両論も
ビットコイン価格が前日比3.99%上昇し8.7万ドル台に回復した。CoinShares報告によると、機関投資家から7.2億ドルの資金が流入し5週間連続の流出傾向が反転する。一方、Hyperliquidは市場操作されたJELLYJELLYトークンを上場廃止にし、分散型理念と利用者保護のバランスに関する議論が浮上した。
11:30
ビットコインとともに注目のトップ20銘柄、Grayscale最新リサーチ
グレースケールが最新の仮想通貨市場レポートを公開した。ビットコインの活動レベル、ミームコイン取引の変化、新たなトップ20銘柄などを解説している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧