はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

フィッシング詐欺で36億円相当のイーサリアム盗難、単独被害では過去最大規模か

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

単独被害として最大

詐欺防止専門のプラットフォーム「Scam Sniffer」による調査で、6日に特定のウォレットアドレス(0x13e382dfe53207e9ce2eeeab330f69da2794179e)から、約36億円相当のイーサリアム(ETH)関連トークンが不正に移動されたことが明らかになった。

この事件は、スマートコントラクトの悪用が原因と見られ、暗号資産(仮想通貨)に関する単独の詐欺としては過去最大の被害額である可能性が高い。

被害に遭ったユーザーは、不正なウェブサイトで「increaseAllowance」と名付けられたスマートコントラクトを誤って承認した。その結果、攻撃者に保有するトークンのアクセスを許し、資産を自由に移動させてしまった。

この詐欺師の関連ウォレットアドレスは特定されており、「Fake_Phishing」とラベル付けされた。Scam Snifferによれば、過去にも同様の手口で多くの被害が確認されている。

既に、詐欺師は9,579.21 stETHと4,850.99 rETHを分散型取引所のCurveとUniswapを利用して14,430.2 ETHに交換。さらに1,000 ETHを163.5万DAIに交換し、それを複数のウォレットアドレスに分散した。残りの資産は、1,785 ETH、10,000 ETH、2,000 ETHに分けて、3つの別のウォレットアドレスに移動された。

関連:Web3ウォレットMetamask(メタマスク) 利用上の注意点を解説

詐欺の傾向と対策

巧妙にユーザーを誘いこみ、スマートコントラクトへの署名を促す手口は、仮想通貨詐欺の常套手段となっている。

DeFi(分散型金融)、ブロックチェーンゲーム、NFT(非代替性トークン)購入など、さまざまなdApps(分散型アプリケーション)を利用する際には、ユーザー自身が保有するトークンのアクセス権限をアプリケーションに許可する必要がある。

かつては「Approve(承認)」という機能が悪用されるケースが多かったが、警戒感が高まる中で、類似の「increaseAllowance」を使用するケースが増えているようだ。

詐欺のリスクを軽減する方法としては、信頼度の低いdApps(分散型アプリ)を極力避け、接続する場合はスマートコントラクトの内容をよく確認することが挙げられる。例えば、Web3対応ウォレット「MetaMask」では、「Edit Permission」機能を用いてトークンの移動上限を設定することが可能だ。

また、MetaMaskは、フィッシング攻撃を検出するセキュリティ機能を強化する計画を発表している。2023年末には、新しいプロトコル「Snaps」を導入予定で、これにより、ユーザーが取引を承認する前に悪意のあるコードや行動を警告する通知が表示されるようになる。

関連:MetaMaskが新プロトコル「Snaps」を導入へ、ウォレットのカスタマイズが可能に

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11:44
グレイスケール、XRP・ドージコインETFを上場開始 管理手数料は初期免除
グレイスケールがXRP・ドージコイン現物ETFを11月24日にNYSE Arcaで上場開始。管理手数料0.35%、初回3カ月間または10億ドル到達まで無料。米国初の純粋なドージコイン現物ETFとして、キャナリー・キャピタル、ビットワイズに続く市場参入。アルトコインETF市場が急拡大中。
11:35
米ビットコイン現物ETF、4週連続で資金が純流出
米上場の仮想通貨ビットコインの現物ETFは、先週の資金フローが約1,914億円の純流出だった。これで週次としては4週間連続で純流出となったが、ポジティブな見方も上がっている。
06:50
金融庁、仮想通貨交換業者の責任準備金積立を義務化へ
金融庁は仮想通貨交換業者に対し、不正流出などの事案に備えて責任準備金の積み立てを義務付けることがわかった。金商法適用の議論が進む中、投資家保護を強化する。
11/24 月曜日
17:50
ブラックロック、ビットコイン投資の本質は「デジタルゴールド」 機関投資家が重視する“真の価値”とは?
世界最大の資産運用会社ブラックロックのデジタル資産部門責任者が、機関投資家がビットコインに投資する理由を解説した。「デジタルゴールド」としての価値保存機能が重視される一方、決済手段としての利用は依然投機的との見方を示した。
11:47
ソラナのインフレ率を下げる改善提案 今後6年で2,230万SOLの発行量削減見込む
仮想通貨ソラナのコミュニティがインフレ減少率を引き上げる改善提案を公開した。目標インフレ率への到達が6年から3年に短縮する見込みだ。
10:25
「仮想通貨市場の弱体化、背景にマーケットメーカーの機能不全」トム・リーが指摘
ビットマイン会長が仮想通貨市場の下落が続いている要因を分析した。10月10日の清算イベントがマーケットメーカーを機能不全にしていると見解を示している。
11/23 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、ヴィタリック紹介のイーサリアム新ツールやXRPのステーキング導入案など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン売られ過ぎでも反転せず、12月FOMCの据え置きが現実味を増す|bitbankアナリスト寄稿
今週のBTC対円相場は1400万円割れまで下落。ヌビディア好決算後も1400万円割れが続き、米雇用統計の強弱まちまちな内容が見通し悪化を助長。12月FOMCでの金利据え置き観測が強まる。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|金融庁の暗号資産規制方針に高い関心
今週は、金融庁の仮想通貨規制方針、ビットコイン採掘割合の95%到達、ビットコインとイーサリアムの市況分析に関する記事が関心を集めた。
11/22 土曜日
13:45
ANAPホールディングス、企業向けビットコイン戦略支援「ビットコイン道場」を開始
ANAPホールディングスが企業のビットコイン活用を支援する継続型プログラム「ANAPビットコイン道場」の提供を開始した。会計や税務などの実務を専門家が包括的にサポートし、参加企業がコミュニティ形式で課題解決に取り組む仕組みを提供する。
13:02
コンヴァノがビットコイン戦略から本業回帰、AI・ヘルスケア事業に注力へ
コンヴァノが仮想通貨ビットコインを最大約2万BTC取得する計画を取り下げ、成長中の事業へ軸足を移す。業績予想を上方修正しており本業成長を重視する戦略転換となる。
10:55
米当局がビットメイン製品を国家安全保障リスクで調査、トランプ関連企業も1万6000台使用
米国土安全保障省が中国メーカーのビットメインを調査し、機器がスパイ活動や電力網破壊に使用される可能性を指摘。トランプ大統領の息子たちの会社アメリカン・ビットコインも1万6000台を購入した。
10:05
コインベース、ソラナのミームコイン取引所「ベクター」を買収
コインベースがソラナ基盤SocialFiプラットフォーム「ベクター・ファン」を買収すると発表した。年内に取引完了予定で、ソラナエコシステムへの参入を拡大し、すべてを取引できる取引所の構築を目指す。
09:35
ベセント米財務長官、ビットコインバーにサプライズ訪問 仮想通貨業界への影響は
スコット・ベセント米財務長官がビットコインバー「Pubkey DC」を訪問し、仮想通貨コミュニティで話題になっている。業界関係者の反応と今後の影響を解説する。
08:54
ビットコインの買い方、取引所選びの完全ガイド
ビットコインの買い方(始め方)を徹底解説。SBI VCトレード・bitbank・Coincheckなど主要取引所を比較し、安全な購入方法や投資メリットを初心者向けに解説します。最適な取引所選びで失敗しないコツも紹介
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧