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ビットコインマイニング株全面高、中国政府の禁止令でアップル続落|8日金融短観

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

9/8(金)朝の相場動向(前日比)

    伝統金融

  • NYダウ:34,500 +0.1%
  • ナスダック:13,748 -0.8%
  • S&P500:4,451 -0.3%
  • 日経平均:32,991 -0.7%
  • 米ドル/円:147.2 +0.02%
  • 米ドル指数:105 +0.1%
  • 米国債10年:年利回り4.25 -0.9%
  • 金先物:1,943ドル -0.02%
  • 原油先物:86.7ドル -0.9%
  • 暗号資産

  • ビットコイン:26,306ドル +2.2%
  • イーサリアム:1,650ドル +1.1%

本日のNYダウ・ナスダック

本日の米国NYダウは+0.1%と小反発。ナスダックはアップルやエヌビディアの続落で0.8%安となった。一方、仮想通貨ビットコインマイニング株は全面高。

昨夜発表の先週の米新規失業保険申請件数も前日の指標に続き労働市場の強さを示し、一時的に上昇した米国債利回りはIT・ハイテク株を圧迫していた。

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9月2日終了週の米新規失業保険申請件数

米労働省が昨夜発表した9月2日終了週の米新規失業保険申請件数は、予想の23万3000件を下回り前週比1万3000件減で21万6000件に。前週は22万9000件だった。2月以来の水準まで低下した格好だ。

現在の労働市場トレンドは緩やか軟化を示しながらもリセッション(景気後退)を回避できると示唆している状況だ。

関連9月株式市場見通しは|金融短観

ドル円

8日のドル円は続落し147.2円の終値。上記した労働市場の強い内容が円売り・ドル買いを継続させたが、ドイツの弱いデータで低調な欧州株式市場を受けてリスク・オフの円買い・ドル売りにシフトしたといった見方もあった。

一方、ドル指数は3日続伸し8週連続上昇となる見通しだ。米政策金利が高水準で維持されるという金利先高観が米国への資金流入を後押しした格好だ。

ブルームバーグによると、モルガン・スタンレーのマクロ戦略グローバル責任者、マシュー・ホーンバック氏は「特に欧州、続いて中国といった世界の成長が弱まりつつある一方で、米経済の底堅さが目につく構図になっているのは確かだ」と指摘。「金利差のストーリーはドルにプラスとなる」と話したという。

また、MarketWatchによると、OANDAのシニアマーケットアナリスト、エドワード・モヤ氏は投資家メモで「ドルの上昇は、投資家を不安にさせ始めている。前夜日本と中国の当局者は、ドル高を阻止しようとしたが、効果はなかった」と指摘した。

財務省の神田真人財務官は6日朝、「政府としてはあらゆる選択肢を排除せずに適切に対応していきたい」と記者団に話したが、具体的な政策決定についてはまだ明らかではない。

なお、中国人民元は7日ドルに対し下落し2007年以来の安値を付けた。中国当局は人民元の中心レートを54営業日連続で予想より元高水準に設定し元を下支えするための努力を見せているが、中国経済の弱い見通しは景気回復の厳しさを増している。

重要経済指標(注目度:★★★★☆)

米国株 ハイテク株続落

IT・ハイテク個別銘柄の前日比:エヌビディア-1.7%、AMD-2.4%、テスラ-0.1%、マイクロソフト-0.8%、アルファベット+0.5%、アマゾン+1.8%、アップル-2.9%、メタ-0.1%。

仮想通貨関連銘柄

  • コインベース|81.7ドル(+4.8%/+4.8%)
  • ストロングホールド・デジタル・マイニング|4.6ドル(+4.9%/-8.4%)
  • マラソン・デジタル|12.3ドル(+2.5%/+3%)
  • ライオット・プラットフォームズ|11.3ドル(+1.2%/+3%)

個別銘柄の関連情報

アップル続落

昨日、中国の政府機関がiPhoneをはじめとする外国ブランドの端末を職場で使用することを禁じているとの内容に続き、政府系機関や国有企業にも適用することが計画されていることがアップルの株価に影響を与え続けた。50万台の端末が影響を受ける可能性がある。その影響で、クアルコムやマイクロン・テクノロジーなどアップルのサプライヤーの株も売られた。

この動きは、中国の国営メディアがファーウェイの最新スマートフォンの明らかな技術的ブレークスルーを称賛したことに伴うもので、同国におけるアップルのライバルとしての地位を高める可能性があるとみられる。

ファーウェイに関しては、先月29日に発売されたファーウェイの新モデル「メイト60プロ」は中国で製造された7ナノメートルプロセスという高レベルの半導体が使用されているとされる。米国は中国向けの半導体技術の輸出について厳しく制限している、国産半導体の開発能力を強化し自国ブランドの競争力を高めようとしている格好だ。

ActivTradesのアナリスト、ピエール・ヴェイレ氏は「投資家たちは、北京(中国政府)から詳細が発表され、米国との貿易摩擦が再燃したことで、アップル製品の中国での販売が禁止されるとの見通しを消化した」とコメントした。

なお、アップルは今月12日のリリースイベントで「iPhone 15」を発表する予定。CFRAのAngelo Zino氏はリサーチノートの中で、「我々は、iPhoneの売上高がiPhone 15のサイクルで、5%成長すると保守的に予測している。これは主に、前年12月期のコロナ時期の供給制約とiPhone 14のサイクルでの米国全体の販売台数の減少から比較しやすくなったためである」と述べている。

ストロングホールド

ビットコインマイニング企業のストロングホールドは昨日の8月業績発表で、219ビットコインを採掘し、それに加えて自社発電により約7,400万円(約50万ドル)のエネルギー収入を生み出し、235 BTCの価値を計上したと発表。7月の生産価値225 BTCから増加した形だ。

また、マラソン社と違って、米国の熱波による運営影響は報告されていない。

ライオット・プラットフォームズ

一方、テキサス州に拠点を構える、ライオット・プラットフォームズはマラソンと同様に8月に熱波の影響を受けていた。これにより、ビットコイン生産量は7月の410 BTCから、8月には333 BTCに減少。

しかし、テキサス送電網会社ERCOTはライオットの生産量削減の代わりに、3,170万ドルのエネルギークレジットを付与した。ライオットは記録的な猛暑の中、自主的にエネルギー消費を抑えることでクレジットを獲得した形だ。

ライオットのCEOであるジェイソン・レス氏は同社のプレスリリースで、「8月はライオットにとって、当社独自の電力戦略の利点を示す画期的な月だった」、「これらのクレジットの効果は、ビットコインを採掘するために電力コストを大幅に低下させ、ライオットを業界で最も低コストのビットコインの生産者の一つにしている重要な要素だ」と話した。

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