内閣府副大臣「ブロックチェーンはAIや決済の高度化と共に、政策基軸の一つとなる」

内閣府副大臣もブロックチェーン産業に期待感
国際ブロックチェーン講演では、日本銀行、三菱UFJを始め、IMF、カナダ、スイス、シンガポールの金融関係者らが重要発言。内閣府副大臣もフィンテック関係者同士の繋がりに期待感を示した。

内閣府副大臣もブロックチェーン産業に期待感

金融庁・日本経済新聞共催(メディアパートナーCoinPost)で、25日から開催されている「FINSUM2018」は、本日3日目に突入。 3日目は、東京丸ビルのメインステージで、内閣府の越智隆雄副大臣が開会の挨拶を行いました。

越智内閣府副大臣は、金融デジタライゼーション戦略を発表したばかりであることを述べ、「ブロックチェーンはAIや決済の高度化と共に政策の基軸の一つ」であると説明。

今回で3年目の開催となったFINSUM、ならびにREGSUMを通し、てフィンテック関係者同士のネットワーク構築にも期待を示しました。

その後行われた「xboarder(クロスボーダー) talk、当局者から見るブロックチェーン」と題された講演には、以下のように各国の中央銀行、金融機関や企業から錚々たる顔ぶれが揃いました。

出典:CoinPost撮影

  • 山岡浩巳、決済機構局長(日本銀行)
  • James Chapman、カナダ銀行
  • Morten Linnemann Bech、国際決済銀行
  • Nigel Jenkinson、国際通貨基金(IMF)
  • 相原寛史、三菱UFJフィナンシャル・グループ、デジタル企画部部長
  • Léonard Bôle、スイス金融市場調査局(FINMA)
  • Roy Teo、シンガポール金融管理局

CBDC、ICOと国際的な協力の必要性などについて各界の関係者が意見や調査結果を発表しました。

(なお、今回の講演で共有された意見・見解は個人的見解であり、必ずしも各団体や組織を代表するものではありません。

法定デジタル通貨(CBDC)について

日本銀行決済機構局長を務める山岡浩巳氏は、仮想通貨に通貨に欠かせないとされる信頼と安定した価値の2点が主に欠けているとしました。

仮に中央銀行がデジタル通貨を発行した場合、信頼と安定した価値は与えられると言われているもの課題が多く残ることを指摘しました。

日本での導入について具体的な言及はなかったものの、ウルグアイやスウェーデン、カンボジアやなどの国々では積極的に、法定デジタル通貨(CBDC)の導入を検討している事を挙げました。

国際決済銀行のMorten Linnemann Bech氏は規制に関するニュースがビットコイン価格に与える影響を可視化したグラフを公開。

規制のニュースが出た際、ビットコイン価格への影響はかなりあることが伺えます。

出典:BISレポート

以下の図では、横軸にGDPに対する現金の比率、縦軸にはカード決済の比率が可視化されています。

出典:CoinPost撮影

日本では、未だに現金での決済が根強い人気を誇っており、他国と比較してもアウトライアー的な位置を維持しています。

対照的に、スウェーデンでは現金の人気が唯一下がっていることが伺え、同国の中央銀行では独自のデジタル通貨『e-Krona』の発行も検討されているとのことです。

国際決済銀行の詳しい調査結果や23日に発表された最新報告書に関する情報はこちらから。

どの規制ニュースがビットコイン価格に大きく影響?日本情報は反応が遅れる傾向に|国際決済銀行報告書
9月23日に発表された、国際決済銀行による最新報告書『仮想通貨の規制:市場反応を判断する』が、ビットコイン相場は業界規制の関連ニュースや動きに左右されがちだと、論じている。

民間企業として唯一登壇したMUFGの相原氏は現在開発が進められているMUFGコインについて言及し、現在約1500人の従業員によって利用されていることを明かしました。

世界有数の大手銀行から発行される独自仮想通貨は2020年の3月にサービス提供開始を目指していると述べました。

スイスやシンガポールの規制状況について

スイスの金融当局のFINMAからはLéonard Bôle氏が出席し、「クリプトバレー」など、ICOを筆頭とした仮想通貨技術にオープンな姿勢を示している同国の規制について語りました。

Bôle氏はスイスが2017年からICOのハブになっていると説明し、イノベーションが生まれる環境づくりを大事にしていると述べました。

新技術に対して中立的な立場を保ちながら、犯罪防止とイノベーションの革新の両立することの重要さを強調しました。

仮想通貨の種別

仮想通貨は現在、以下のように3種類に分類されております。

出典:CoinPost撮影

Paymentトークン

仮想通貨/サービスや商品の決済や送金に使用される。支払い手段。

Utilityトークン

アプリケーションへのデジタルアクセスが発行時点で可能。サービスへのアクセス。

Assetトークン

資産を代表するもの(株式や負債など)や投資目的。有価証券とみなされるもの。

またこれらの3種類に加え、一つの通貨が複数のカテゴリーに当てはまることや、時間とともに分類が変わることも可能であるとBôle氏は説明しました。

  • Payment … 50%以下
  • Asset … 60%
  • Utility … 15%
  • Hybrid … 25%

そのほかにもシンガポールの中央銀行、シンガポール金融管理局からRoy Teo氏が登壇しており、今月も仮想通貨カンファレンスのConsensusが行われたシンガポールの仮想通貨状況について説明。

Teo氏もイノベーションを促す規制環境が大事だとし、近々「仮想通貨のリスクを適切に管理する」新たな規制が発表されることを示唆しました。

また規制がイノベーションを先走るのではなく、イノベーションと併せて規制も変化していくべきだと述べ、同国では旧式化している法案の見直しを積極的に行なっており、クラウドコンピューティングやアウトソーシングに関わる法案改正の動きを挙げています。

また、各国から集まったパネリストも、一貫して国際的な協力の重要性を強調し、世界各国でそれぞれ違う規制を設けることで生じる、投資者が規制が緩やかな国家に移動されるリスクを念頭におくべきだと合意していました。

仮想通貨、及びブロックチェーンの規制に関する課題は山積みですが、今後スイス、シンガポールと並び日本の規制が消費者保護とイノベーションを促進する体制に近づいていくことが期待されます。

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画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

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