UX重視のウォレット
国内企業株式会社NTT Digitalは12日、使いやすさにフォーカスした暗号資産(仮想通貨)ウォレットをローンチした。
「scramberry(スクランベリー)」というこの新たなウォレットは、仮想通貨・NFTといったブロックチェーン資産を保管するスマホアプリ。MetaMaskなどのように仮想通貨の入出金ができる。
関連:NTTドコモが小会社化、「マネックス証券」の強みとメリットは?
ウォレットが対応するブロックチェーンは、イーサリアム、ポリゴン、アバランチ、アスターの4チェーンで、電話番号のみで初期登録ができ、秘密鍵のバックアップ・生体認証といった機能も搭載している。
また、モバイルアプリ版はApp StoreとGoogle Playストアで無料で利用可能。一般ユーザー向けに3月12日にリリースしたが、法人向けのAPIは年内に提供する予定だという。
関連:ビットコインの買い方|初心者が知るべき投資メリット、リスク、最適な取引所選び
ユーザーが安心できるデジタル体験を提供
公式サイトによると、「scramberry WALLET」は以下のような機能を備えている。
- マルチチェーン対応:暗号資産ごとに対応するチェーンを表示し、ユーザーが一目で把握できる。
- セキュリティアラート:出所が不確かな資産に対して警告を出し、資産を守るのに役立つ。
- Web3サービスの紹介:便利なWeb3サービスを紹介、ユーザー体験向上を促す。
Web3ウォレットの中で特に知名度が高いのは「MetaMask(メタマスク)」であり、その多機能性と汎用性は高く評価されている。しかし、その複雑さから、初心者には難解で使いにくいと感じられることがしばしばある。特に、直感的でないインターフェイスは、暗号資産をこれから始める人々にとって、高いハードルになり得る。
フィッシング攻撃やその他のセキュリティ上の脅威への対処法は徐々に改善されてきたが、依然としてユーザーの警戒心に大きく依存している。秘密鍵や復元フレーズのような重要な情報の管理もユーザーの責任下にあり、これらを紛失すると、資産の回復が不可能になるリスクが伴う。
「scramberry WALLET」は、MetaMaskの問題点を克服し、特に使いやすさとセキュリティの面で強力な代替手段となることが期待される。