BTCをガス決済通貨に
ビットコイン(BTC)のレイヤー2拡張プロジェクトである「BEVM」は28日、メインネットをローンチした。
同日には、BEVMの運営チームがシリーズAの資金調達ラウンドの一部完了も公表。プロジェクトは2億ドル(300億円)の企業価値を背景に、数千万ドル(数十億円)を調達したことを明らかにした。
この資金調達には、RockTree Capital、Arkstream Capital、ViaBTC Capital、Satoshi Lab、Web3portなど20社以上の著名投資家が参加し、BEVMのグローバルな展開を加速させる方針だ。
BEVMはEVM(Ethereum Virtual Machine)互換のネットワークであり、BTCをガス(ネットワーク使用料)として使用することが特徴。流通中のビットコインの10%をレイヤー2ネットワークに投入する目標を掲げている。
BEVMのテストネットであるCanaryネットワークは2023年7月に稼動を開始し、以来、10万人近くのオンチェーンユーザーや30以上のエコシステムプロジェクトが参加してきた。さらに、分散型ビットコイン「外国為替システム」であるDecentralized Bitcoin FX Protocolの構築も計画されている。
将来的には、BEVMは「BEVM-Stack」のローンチを予定しており、ワンクリックでプロジェクト単位の「BTCレイヤー2」を起動できるようになる。
レイヤー2とは
レイヤー2とは、ブロックチェーンのスケーリング問題を解決するために作られた追加層で、レイヤー1ブロックチェーンから取引処理を引き受けて、アプリケーションの拡張性をサポートする。
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分散性とセキュリティ性能に強み
BEVMは「分散型ビットコインクロスチェーンカストディ」サービスを実装しており、セキュリティと効率性を重視した「Taproot Consensus」というモデルを基盤にしている。
具体的には、トランザクションの効率化とセキュリティの向上のために「Schnorr Signature(シュノア署名)」を採用。さらに、「MAST(Merkelized Abstract Syntax Trees)」を利用することで、契約条件の柔軟性とプライバシー保護を実現。また、ビットコイン軽量ノード「SPV」を用いた迅速なトランザクション確認が可能だ。これらの技術の組み合わせにより、BEVMはユーザーに対して高度なセキュリティと使いやすさを提供している。
BEVMは最大1000のコンセンサスノードをサポートし、ネットワークの分散化とセキュリティを維持しつつ、卓越したスケーラビリティを提供する。POS(Proof of Stake)コンセンサスメカニズムを通じて、高速なブロック生成と信頼性の高いブロック確定を可能にする。
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