ビットコインETFの現状
暗号資産(仮想通貨)ビットコインの現物ETFにおいて、ブラックロックの商品「IBIT」とグレースケールの商品「GBTC」が保有するビットコインの合計数量が、循環供給量の約3%まで増加している。
両商品が取引される米国市場では26日まで、ビットコイン現物ETFへの資金の純流入が8営業日連続で継続。ETF市場では投資家の需要が維持されていることが明らかになっていた。
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以下の画像は「CoinGlass」が提供しているデータ。ビットコインETFにおける商品ごとのBTC保有量を表示させている。GBTCは既存の商品をETFに転換させたため、以前は保有量が最も多かったが、現在はIBITが抜いている。
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本記事執筆時点の各数字は以下の通り。IBITとGBTCで、ビットコイン循環供給量の2.96%を保有している計算になる。
- IBIT:35万7,740BTC
- GBTC :22万7,700BTC
- 循環供給量:1,974万5,931BTC(CoinGecko参照)
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投資商品全体の動向
仮想通貨投資企業CoinSharesは26日、週次レポートを公開し、先週は仮想通貨の投資商品に合計で5.3億ドル(約766億円)超の資金が純流入したと報告した。
この流入額は過去5週間で最も大きいと説明。また、この資金の大部分は、23日の金曜日に米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が行った、経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」での講演後に流入したと述べている。
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銘柄別に見ると、最も流入が多かったのはビットコインの金融商品で5.4億ドル(約780億円)超。以下の画像が、CoinSharesが掲載した銘柄別の流出入を表すグラフである。
CoinSharesは、パウエル議長が9月の利下げ開始を示唆した後に流入が増えたことから、ビットコインは利下げ期待に敏感に反応するようになっているとの見方を示した。
なお、パウエル議長は講演時、利下げの時期やペースについては、今後のデータや見通し、リスクバランスに依存すると語っている。
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