ビットコイン相場分析
暗号資産(仮想通貨)の分析を行うCryptoQuantは16日、取引所にビットコイン(BTC)を送金するアドレスの数が、2016年以来の水準まで減少していることを報告した。
この状況は、一般的には投資家の売り圧が低下していることを示唆するが、ビットコインの需要自体が低くなっている可能性もあるという。
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以下のグラフが、取引所にビットコインを送金したアドレス数の推移(紫線、左軸)。16日時点では、このアドレスの数が13万2,100まで減っている。
この状況について、CryptoQuantのリサーチ部門を率いるJulio Moreno氏は「The Block」に対し、「一般的に、取引所への入金が減っていることは、売却できるビットコインが減っていることを意味するため、売り圧が低下していることを示唆する」と説明。
一方で、価格上昇を見込んだ取引をするトレーダーが減っていて、ビットコイン全体の需要が低くなっている可能性もあるとの見方も示した。
Moreno氏は「価格上昇を予想してロングポジション(買い注文)を建てるためにデリバティブ取引所に入金するトレーダーがいることを考慮すれば、現在の状況はビットコインの需要が低くなっていることを示している可能性もある」と述べたという。
他のデータ
また、取引所に送金するアドレスの数と連動して、取引所にあるビットコインの数量も減少。以下の画像がその推移を表している(紫線、左軸)。
今年の傾向としては、2月から減少に転じ、15日には24年の最低水準まで減っている。そして、この数量は全期間で見れば2018年11月以来の水準にある。このデータも売り圧や需要の低下の可能性を裏付けている。
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