仮想通貨市場の時価総額が過去最高に
仮想通貨市場の時価総額が過去最高値を更新した。ビットコイン価格の上昇を受け、12日時点で市場全体の時価総額は2.98兆ドル(約457.57兆円)に達し、2021年11月15日以来となる過去最高値を記録している。
ビットコインは同日、一時8万9517ドルまで上昇し、時価総額が1.735兆ドルに達した。これにより、ビットコインは世界第8位の資産となり、銀(1.731兆ドル)を時価総額で上回る規模となっている。
この急激な市場拡大の背景には、米国で1月に認可された現物ビットコインETF(上場投資信託)への継続的な資金流入がある。データによると、8日(現地時間)には米国のビットコイン現物ETFに単日で112億ドルの純流入が記録された。これは歴代2位の規模だ。
特に注目を集めているのは、ブラックロックの「iShares Bitcoin Trust ETF (IBIT)」だ。IBITは記録的な資金流入を受けて、同社の金ETF「iShares Gold Trust (IAU)」の資産規模を上回り、運用資産は340億ドルに達している(12日時点)。
Assets in the US spot bitcoin ETFs are now up to $84b, which is 2/3 of the way to what gold ETFs have, all the sudden there's a decent shot they surpass gold bf their first birthday (we predicted it would take 3-4yrs) pic.twitter.com/MlPZNhdKjO
— Eric Balchunas (@EricBalchunas) November 11, 2024
ブルームバーグのシニアETFアナリスト、エリック・バルチュナス氏は「米国のビットコイン現物ETF資産は840億ドルに達し、金ETFの3分の2の規模となっている」と指摘。「来年1月の発売1周年を待たずして、金ETFを超える可能性が高まった」との見方を示している。
一方で、金ETFからは資金流出が続いており、今年に入ってからの累計で192万トロイオンスの売却超となっている。これは、投資家のポートフォリオにおける資産配分の変化を示唆している可能性がある。
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