ブラックロックの現物ETF
著名ヘッジファンド投資家のチューダー・ジョーンズ氏が運営する投資会社が、ブラックロック社のビットコイン(BTC)現物ETFに大規模な投資を行ったことが明らかとなった。同社の保有額は現在、2億3000万ドル(355億円)に達している。
米証券取引委員会(SEC)に先週提出された13F報告書によると、チューダー・インベストメント・コーポレーションは9月30日時点で、ブラックロック社のiシェアーズ・ビットコイン・トラストETFの株式440万株以上を保有していた。これは6月時点の約87万株から大幅に増加している。
同氏は先月のCNBCのインタビューでインフレ継続への強い懸念を示しており、これが仮想通貨投資への積極的な姿勢の背景にあるとされる。特に米国の連邦債務増加を受け、ビットコインを有望な投資先として位置づけている。
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世界最大の資産運用会社であるブラックロック社は、このiシェアーズ・ビットコイン・トラストETFを通じて、従来型の投資家に仮想通貨への投資機会を提供している。ETFは、外国通貨や金、米国株式、銅など、様々な原資産の価格推移に連動する投資商品だ。
SECは今年1月、ビットコインETFの上場を承認し、これにより新たな仮想通貨投資家層の参入が可能となった。中でもブラックロック社のETFは最大の資金流入と取引高を記録しており、現在6.6兆円規模になっている。
チューダー・ジョーンズ氏は今月初めのCNBCのインタビューで、「全ての道がインフレに通じている」と述べ、ビットコインに加えて金や商品市場にも投資していることを明らかにした。同氏は「商品市場は極めて保有比率が低く、投資機会が存在する」との見方を示した。
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