- LINEの取引所BITBOXで15種類のイーサリアム建取引ペアが廃止へ
- LINEの仮想通貨取引所「BITBOX」は、15種類のイーサリアム建取引ペアの取扱を廃止する事を公式HP上で告知した。廃止ペアに選ばれた通貨の場合も、ビットコイン建取引では継続される予定だ。
BITBOXで15種類のイーサリアム建取引ペアが廃止へ
日本でも有名なソーシャル・ネットワーキング・サービスを提供するLINEの仮想通貨取引所「BITBOX」は、15種類のイーサリアム建取引ペアの取扱を廃止する事を、公式HPの「notice:通知欄」にて掲載、告知した。
7月16日にオープンしてから、5ヶ月弱での「取引ペア一部廃止」を行う運びとなった。
#BITBOX is here! #LINE's #cryptocurrency exchange began operations today, offering a user-friendly UI and convenient customer support, along with robust security, to users around the world!
— LINE Global (@LINE_Global) 2018年7月16日
Learn more about BITBOX here: https://t.co/TvDjen54xU#Crypto #Blockchain #FinTech pic.twitter.com/UUpbzplsiL
BITBOXは、LINEが6月末に事業戦略発表会「LINE CONFERENCE 2018」にて発表した仮想通貨交換事業で、当初の発表では、BTCやETHを含む30種類以上の通貨(法定通貨建はなし)が取扱いを行なっていた。
15ヶ国の言語に対応しているが、法律の関係性からか、米国と日本からのアクセスは制限されている。
発表内容
なお、今回の発表は、同社英語ツイッターアカウントなどでは発表されておらず(6日0時時点)、日本から直接アクセスできない同社HP上で確認が可能となる。
BITBOXの公式発表によれば、取扱廃止の理由と注意事項は以下の通りだ。
- 一部のトークンが当社の取引パーフォマンス・信頼標準を満たしていないため、ETH建ての取引ペアは12月10日より取扱廃止
- サービスを廃止する際、全ての板注文は取り消され、自動的にウォレットへ返却(トークンの安全を確保するために、廃止日までに板注文の取り消しを推奨)
- ETH建ての廃止後も、上記通貨のBTC建て取引は継続
- 入出金は正常作動
最も注意すべき点は、今回イーサリアム建通貨ペアが取扱停止になるが、通貨自体が廃止される訳ではなく、BTC建ペアがあるものはそのまま取引が継続される事だろう。
取扱廃止通貨
なお、今回取扱廃止となるイーサリアム建通貨ペアは以下の15通貨ペア。
- BAT/ETH
- ZIL/ETH
- QTUM/ETH
- REP/ETH
- CVC/ETH
- NCASH/ETH
- OMG/ETH
- ELF/ETH
- SNT/ETH
- BTG/ETH
- QSP/ETH
- SALT/ETH
- RDD/ETH
- DGB/ETH
- KNC/ETH
「SALT/ETH」は、公式HP上で2度掲載されているが、誤表記の可能性があるため、1通貨ペアを引いた15種を掲載(タイトルは16通貨ペアであるため、残り1種が追加される可能性はある)。
LINKトークンはリスト入りせず
また、LINEが発表した独自トークン「LINK(LN)」のイーサリアム通貨ペアは取扱廃止リストには入らなかった。
LINKトークンは、10月16日にBTC、ETH、USDT建取引ペアにて取引が可能になっていた。
なお、LINKトークン関連の動きとして、日本では仮想通貨交換業の認可が下りていないため、LINKトークンの代わりにLINKポイントが発行されることが明らかになっている。
流動性の問題は顕著に
今回取扱廃止にある「一部のトークンが当社の取引パーフォマンス・信頼標準を満たしていない」という点は、現在仮想通貨取引所における重要な問題だ。
特に下落相場に伴い減少している出来高は、仮想通貨全体の問題であるが、取引所の対応は顕著になりつつある。
これまでの背景として、2017年の仮想通貨暴騰相場により新たなビットコイン(高騰倍率)を探す動きが加速し、草コインと呼ばれる時価総額の低い通貨の取引に需要が集まり、海外仮想通貨取引所は上場銘柄の種類を増やす動きが見られていた。
しかし、2018年の下落相場に伴い減少した出来高は、よりリスク性の高い草コインに顕著に現れ、約1年続く低調相場を経て、逆に「廃止」する動きが加速している。
この動きを淘汰の状況と取り上げるメディアも多いが、やはりアルトコインブームと共に盛り上がりを見せたICOに詐欺やプロダクトをローンチできずにいるプロジェクトが多い状況「信頼標準を満たしていない」点に繋がっていると考えられる。
大手OKExも度々の上場廃止を発表(3度)、バイナンスやLiqui、Poloniexと有名海外取引所の動きは相次いでいる。
本日の速報をチェック