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来週のビットコインは上値が重くも底堅い展開続くか|bitbankアナリスト寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

1/25(土)〜1/31(金)の週次レポート

国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が、今週の暗号資産(仮想通貨)ビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。


目次
  1. ビットコイン・オンチェーンデータ
  2. bitbank寄稿

ビットコイン・オンチェーンデータ

BTC取引数

BTC取引数(月次)

アクティブアドレス数

アクティブアドレス数(月次)

BTCマイニングプールの送金先

取引所・その他サービス

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

今週、1/25(土)〜1/31(金)の週次レポート:

今週もビットコイン(BTC)の対円相場は方向感に欠ける展開となっており、31日正午時点で、1610万円周辺で推移している。

中国製の割安AIアプリ、ディープシークが米国iOSのAIアプリランキングでオープンAIのチャットGPTを抜いて一位となったことで、週明けはナスダック先物が急落で取引を開始し、BTCも連れて下値を広げる展開を繰り広げた。

この日は金(ゴールド)にも換金売りが入り、米国債が買われ、金融市場はプチショックの様相を呈したが、ディープシークが米国の対中半導体規制の関係で開示できないエヌビディアH100チップを大量に駆使しているとの疑惑が浮上した他、アプリにアクセス制限が敷かれたことなどを切っ掛けにナスダック総合は安寄り後に急反発を演じ、BTCも買い戻された。

翌26日には前日の下げ幅を完全に奪回するも、10.3万ドル水準(約1600万円)近辺で失速。すると、フランス当局がバイナンスを資金洗浄と脱税の疑いで調査を始めたことを嫌気し、1550万円近辺まで水準を下げた。

一方、これによりドル建てBTC価格が10万ドルに肉薄すると、直後には押し目買いが入り反発。30日未明には、米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が「リスクを十分に理解した上で銀行は暗号資産の顧客にサービスを提供できる」、「FRBはアンチ・イノベーションではない」と発言したことを受けて、相場は1600万円の上抜けに成功した。

しかし、30日東京時間には1640万円台で上げ渋ると、まちまちな結果となった米国の経済指標を受けて小緩む地合いとなっている。

【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】
出所:bitbank.ccより作成

先週の保合から週明けに下放れを演じるも、米国時間からは下げ幅を奪回し、今週のBTCは底堅さを印象付ける推移となっている。とは言え、これで振り出しに戻った格好で、相場は2週続けて方向感を示せておれず、上値を追うにも何かしら切っ掛けが欲しいところだ。

今週はFOMCが開催されたが、結果は政策金利据え置きと市場の予想通りとなり、政策方針の側面では新たな手掛かりに乏しい内容だった。目先では本日(31日)の12月米個人消費支出(PCE)デフレーターが注目され、来週には米製造業・非製造業PMIと雇用統計の発表が控えている。

BTCが保ち合い上放れとなるには、インフレと労働市場の減速が条件と言えるが、直近のデータでは、インフレは前年比で加速、労働市場は底堅さを維持しており、あまり期待しすぎない方が良さそうだ。

仮にPCEデフレーターが市場予想を下回ったとしても、目先の上値目途はせいぜい10.7万ドル(約1655万円)とみている。同水準は前週に3度トライに失敗しており、強いレジスタンスとして意識されるだろう。

他方、足元では米証券取引委員会(SEC)がビットワイズのBTC・ETH混合ETFを承認、チェコでは中銀がビットコイン購入を検討するなど、好材料も散見され、BTCの下値余地も限定的か。

そもそも、トランプ米大統領の就任後に期待されていた内容の大統領令がなかったにも関わらず、相場は最高値圏を維持している。これは今後の展開への期待感の現れとも言え、暫くは上値が重くも底堅い展開が続くとみている。

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

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