はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ソラナDEX「ジュピター」の再担保に関する議論 「伝染リスクゼロ」主張を疑問視

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ジュピター幹部が発言を訂正

ソラナ(SOL)ブロックチェーン上のDEXアグリゲーター「Jupiter(ジュピター)」のカッシュ・ダンダ最高執行責任者は7日、「伝染リスクゼロ」を主張するプロジェクトの公式投稿は不正確だったと認めた。

ダンダ氏は動画声明で「隔離された金庫により伝染リスクがゼロであるという内容のソーシャルメディア投稿があった。それは100%正確ではなかった」と述べ、問題の投稿はすでに削除されたことを明らかにした。同氏は「さらなる拡散を避けるために削除したが、振り返ってみれば、削除と同時に訂正を発表すべきだった」と反省の意を示している。

「伝染リスクゼロ」とは、あるポジションや資産が損失した時に、その損失が他の利用者や他の資産に波及(伝染)しない状態のことである。

DEXとは

ブロックチェーン上に構築される非中央集権型取引所。「分散型取引所」の英訳である「Decentralized EXchange」から「DEX」とも呼ばれる。中央管理者を介さずに当事者間で直接取引を行う。

この背景には、ジュピターがリスクゼロとしたことについて、ジュピターの競合でもあるレンディングプロトコル「Kamino」のマリウス・チュボタリウCEOが、ジュピターの各機能の金庫(ボールト)は完全に互いに隔離されているわけではなく、再担保を行っていると指摘し批判したことがある。

これに伴い、Kaminoはユーザーを守るためとして、ジュピターからの資金移行ツールをブロックしている。

これを受けてダンダ氏は今回、ジュピタープロトコルでは預かった担保資産を別の貸付や運用に再利用していること(再担保)を認めている。担保の利回りはここから生じていると述べた。

ダンダ氏は、各金庫が独自のLTV、清算ペナルティ、資産上限などの設定を持つため「隔離されている」と主張。再担保は担保の利回りを生み出すために行われており、伝染リスクは「非常に限定的」だと強調した。また、10月10日の市場急落時にジュピター・レンディングが「不良債権ゼロ」を記録したことを、プロトコルの安全性の証拠として挙げている。

しかし、Kaminoのチュボタリウ氏は、そうした慣例は「隔離」とは呼べないと応じた。また、コミュニティからは「再担保」の問題により、Stream Financeの利回りステーブルコインxUSDと関連資産のデペッグを引き起こした事例も指摘された。

チュボタリウ氏は、ジュピターからの移行ツールのブロックを解除することには前向きだ。ただ、ジュピターは「ユーザーとソラナエコシステム全体を誤解させるのをやめ、移行ツールを双方向にする必要がある」とも述べた。

また、ジュピター・レンディングの技術基盤を提供するFluidの共同創業者サムヤク・ジェイン氏も、各金庫は独自の設定、上限、清算しきい値、清算ペナルティを持つという点で「隔離されている」と説明。資本最適化のために再担保を採用しているが、これは多くのプロトコルで採用されている手法だと述べた。

この論争の核心は「隔離」の定義の違いにあるとされ、ジュピター側は設定の独立性を重視する一方、チュボタリウ氏は再担保が行われている以上、完全に隔離された金庫とは言えないとの立場を取っている。

ジュピターのダンダ氏は、12月11日にアブダビで開催される「Solana Breakpoint」カンファレンスの後に、追加資料と説明ビデオを公開するとしている。

記事執筆時点では、こうしたやり取りはジュピターへの資金流入などに特に影響を与えていない模様だ。ジュピターのレンディングプロトコルへは、12月6日に3,650万ドル(約54億7,500万円)、7日に2,600万ドル(約39億円)が流入している。

ソラナ財団の反応

なお、ソラナ財団のプレジデントを務めるリリー・リウ氏は、ジュピターとkaminoのやり取りに対して、内輪の争いを止めるよう働きかける内容をXに投稿。次のように述べた。

私たちソラナのレンディング市場規模は合計で約50億ドル(約7,800億円)だ。イーサリアムはその約10倍である。伝統型金融(Tradfi)の担保市場はさらにその何兆倍もある。

お互いを批判し合うこともできるが、仮想通貨市場全体から市場シェアを獲得し、さらにTradfiのシェアも奪えるように注力することもできる。

関連:DeFiが抱える最大の課題は? トークン化時代見据えソラナ財団らが議論|WebX2025

関連:フランクリン・テンプルトンもソラナETFを上場、ステーキング報酬を付与

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
04/24 金曜日
18:11
ケルプDAO、ハック事件の回収進捗を公表 残り約8万9500ETH
ケルプDAOは4月24日、rsETHの損失補填進捗を公表。当初の不足16万3200ETHのうち約7万3700ETHを回収し、残り約8万9500ETHの補填に向けDeFi各社と協議継続中。
16:57
米ビットコイン現物ETF、5営業日で約1万9000BTC取得 新規供給量の9倍=ビットウィーズ
米ビットコイン現物ETFが直近5営業日で1万8,991BTCを取得。ビットワイズのドラゴッシュ氏が公表し、新規供給量の約9倍に相当すると指摘。機関需要の加速を示す。
15:44
「ビットコインとJPYCは表裏一体」メタプラネットCEO×JPYC代表が語る経済圏
メタプラネットがステーブルコインJPYCのシリーズBへ最大4億円出資を発表した。メタプラのサイモン・ゲロヴィッチCEOとJPYCの岡部典孝CEOが独占インタビューで明かしたのは、BTCを担保にJPYCを借りる「レンディング経済圏」構想、規制緩和への提言、そして日本が世界のビットコイン金融インフラの中心になるシナリオだ。
15:32
モルガン・スタンレー、ステーブルコインの「準備金」運用ファンドを新設
モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントが、米ジーニアス法(GENIUS Act)に準拠したステーブルコイン準備金運用専用のMMFを新設。機関投資家向けデジタル資産ソリューションを拡充。
15:06
ビットコインの価格下落も「確信型買い手」の保有量が69%急増=アークインベストQ1報告
ARKインベストメント・マネジメントが4月23日、2026年Q1のビットコイン四半期レポートを公開。価格22%下落の一方、機関投資家の保有継続や確信型買い手の急増、量子コンピュータリスクなどを詳細に分析した。
14:16
米司法省、東南アジアの仮想通貨詐欺拠点を一斉摘発 約1120億円相当を拘束
米司法省のスキャムセンター打撃部隊が東南アジアの仮想通貨詐欺拠点を一斉摘発。中国人2名を訴追し、約1,120億円相当の仮想通貨を拘束。503詐欺サイトとテレグラムチャンネルも押収。
14:00
米財務省、カンボジア上院議員に制裁 仮想通貨詐欺拠点にインフラ提供か
米財務省がカンボジアの上院議員コック・アン氏らを制裁対象とした。ロマンス詐欺や人身売買と結びついた仮想通貨詐欺拠点に関与した疑いが持たれている。
13:30
メタプラネットが80億円社債を発行、調達資金は全額ビットコイン購入に充当
メタプラネットが4月24日、EVO FUNDを引受先とする80億円の無利息普通社債の発行を決定した。調達資金は全額ビットコインの購入に充当する予定で、累計保有量は40177BTCと日本上場企業で最多を維持している。
13:10
リミックスポイント、前日に続き2.5億円相当ビットコインを追加購入 BTC保有量でANAPを逆転
リミックスポイントは24日、約2億5000万円相当のビットコイン(19.96BTC)を追加購入した。累計保有量は1451.29BTCに達し、先行するANAPホールディングスの保有量を逆転した。
11:35
国内初 SBI証券主導、トークン化預金でST決済即時化の検証に成功
国内初となるデジタル通貨とSTの実発行検証により、SBI経済圏におけるデジタル金融インフラの強化と、決済リスクを低減する即時決済(DVP)の実現可能性が確認された。
11:15
ケルプDAOハッキングでDeFiの流動性急減、USDe償還も加速=クリプトクアント
クリプトクアントがKelp DAOハッキングがDeFi市場に連鎖した様子を分析した。Aaveのステーブルコイン借入金利が急騰し、USDeの償還も加速した経緯を解説している。
10:40
ウズベキスタン、マイニング特区を創設へ 2035年まで免税措置
ウズベキスタンは、仮想通貨マイニングの特区を創設する。これからビットコインなどのマイニングが行われるとみられる。法令が公開され、具体的なルールが明らかになった。
09:50
ビットコイン財務戦略企業サツマに清算圧力、パンテラがBTC売却と資本返還を要求
英国のビットコイン蓄積企業サツマ・テクノロジーに対し、大手仮想通貨VCのパンテラ・キャピタルが保有する5000万ドル相当のBTC売却と資本返還を要求している。株価はピーク比99%超下落し、時価総額がBTC保有額を下回る状況だ。
09:15
ベネズエラ大統領拘束作戦に関係するインサイダー取引、CFTCが米兵提訴 予測市場で不当利益
米商品先物取引委員会(CFTC)は23日、機密情報を悪用して予測市場「ポリマーケット」でインサイダー取引を行ったとして、現役の米陸軍兵士を提訴した。ベネズエラ大統領の拘束作戦に関する非公開情報を利用し、40万ドル以上の利益を得た疑いが持たれている。
08:40
iPhone向け暗号化カメラアプリ「ZCAM」で写真の真実性を証明、Succinct Labsが生成AIによる詐欺へ対抗
暗号技術スタートアップのSuccinct Labsは4月23日、写真や動画の真実性を数学的に証明するiPhoneアプリ「ZCAM」を公開した。AI生成物と実写の区別が困難になる中、ハードウェア署名を用いて「本物であること」を直接証明する新たなアプローチを提示。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧