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米金融大手数社がついに仮想通貨カストディ事業参入へ SECルール撤回で事業拡大の狙い

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

規制緩和でついに参入か

世界第2位の資産管理機関である米ステート・ストリートと第4位のシティグループが、仮想通貨カストディ事業への参入を計画していることが報道で明らかとなった。ステート・ストリートは2026年の事業開始を目指しており、すでに昨年8月にスイスのカストディ技術企業タウラスと提携を結んでいる。両行の参入により、機関投資家向け仮想通貨カストディ市場が大きく拡大する見通しだ。

この動きの背景には、米証券取引委員会(SEC)による職員会計公報121号(SAB121)の撤回がある。同公報は顧客の仮想通貨を保管する企業に対し、それらの資産を負債として計上することを義務付けており、約3年にわたり米銀行の仮想通貨カストディ事業参入を実質的に阻んできた。今年1月の撤回により、銀行による参入の法的障壁が取り除かれた。

関連米SEC、仮想通貨カストディ事業の壁となる「SAB121」ルールを撤回

ステート・ストリートは2021年にデジタル部門を立ち上げ、翌年には英国のカッパー社と提携するなど、早くから仮想通貨事業に関心を示していた。しかしSAB121の導入などにより、一時的に事業展開が停滞。2024年初めのビットコインETF上場時には、規制により参入機会を逃していた。

同行が昨年実施した顧客調査では、トークン化と仮想通貨の双方で、特に仮想通貨におけるカストディサービスへの強い需要が確認された。これを受け、米大統領選前から新たな事業展開の準備を本格化させていた。

一方、シティグループは早くから債券トークン化企業シンガポールのボンドブロックスと提携し、デジタル資産カストディに関与。昨年には統合デジタル資産プラットフォーム(CIDAP)を立ち上げ、企業向けトークン化預金サービスを開始している。

さらに、世界最大の資産管理機関である米国のBNYメロンは昨年、SAB121の適用除外を最初に獲得。第5位のノーザントラストは2020年にスタンダードチャータードと共同でゾディアカストディを設立するなど、大手金融機関による仮想通貨カストディ市場への参入が加速している。

▼ カストディ(用語解説)

金融機関が顧客から預かった資産(有価証券や現金など)を保管・管理するサービスのこと。デジタル資産や仮想通貨においては、秘密鍵の管理や取引の実行、セキュリティの確保など、より高度な技術とインフラが必要となる。機関投資家の参入を促進する上で、信頼できるカストディサービスの存在は不可欠とされている。

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