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DeFi業界の勝利に
米証券取引委員会(SEC)は世界最大の分散型仮想通貨取引所を開発したUniswap Labsに対する調査を終了し、執行措置を取らないことを決定した。同社は25日に発表したブログ記事でこの決定を明らかにした。この動きは、SECが仮想通貨業界の他の主要企業に対する同様の調査を打ち切った直後に行われた。
Uniswap Labsは昨年4月、SECから「ウェルズ通知」を受け取っていた。同通知では、Uniswap(ユニスワップ)の分散型取引所(DEX)が未登録の証券取引所および証券ブローカー・ディーラーとして機能しているとSECは主張。ウェルズ通知とは、SECが企業に対して訴訟を検討していることを示す正式な書簡であり、対象企業に回答の機会を与えるものだ。
先週、仮想通貨取引所コインベースはSECが同社に対する訴訟を取り下げたと発表し、NFTマーケットプレイスのOpenSeaも昨年ウェルズ通知を受けた後、調査が終了したことを明らかにした。また今週月曜日には、株・仮想通貨取引プラットフォームのRobinhoodもSECによる調査が執行措置なしで終了すると発表している。
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この一連の事例は、ウエダ新代理委員長の下でSECが、前バイデン政権下で仮想通貨業界に対して実施してきた数十の執行措置を解消する取り組みを進めていることを示している。
Uniswap Labsはブログで、「SECの決定は、我々が常に知っていたことを再確認するものだ。Uniswap Labsは適用されるすべての法律を完全に遵守して運営している。我々が構築する技術は、市場をより透明で効率的かつアクセスしやすいものにしている」と述べ、「分散型金融(DeFi)は金融市場をより良い方向へと形作っており、ユーザーは資産の管理や支配権を手放すことなく、即時、安全、透明に取引することができる」と強調している。
DeFi教育基金の法務責任者アマンダ・トゥミネリ氏は、SECの調査打ち切り決定について「SECがUniswap Labsに対する調査を正式かつ公に終了させたことは注目に値する。これにより、DeFi企業は防御姿勢から、分散型技術を構築する権利を受け入れる方向へと転換する安心感を得ることができる」とコメントした。
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