
IPO価格から3倍以上高
日本時間5日夜、仮想通貨ステーブルコインUSDCの発行企業Circle Internet Group(CRCL) が新規株式公開を開始し、株価が103.75ドル超まで急騰した。公募価格31ドルを大幅に上回る水準で推移している。
Circle社は今回のIPOで約11億ドル(約1,600億円)の資金調達を実現した。同社と既存株主が3,400万株を1株31ドルで売却し、当初計画を上回る調達額となった。価格設定は当初予想の24~26ドルから27~28ドルに引き上げられ、最終的に31ドルで決定された経緯がある。
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共同創設者兼CEOのジェレミー・アレア氏は5日、Xで「上場企業への転換は重要な節目だ」とコメント。インターネット金融システムへの移行が本格化するとの見通しを示した。
Circle発行のUSDCは3月末時点でステーブルコイン市場の29%シェアを占め、時価総額600億ドル以上で業界2位の地位を確立している。米議会でステーブルコイン規制法案の審議が進む中、規制明確化による市場拡大への期待が株価上昇を後押しした形だ。
一方で、トランプ大統領の関税再燃リスクやイーロン・マスク氏による政権批判も重なり、株式上場という材料が出尽くしたとの見方から“事実売り”が発生。6日朝、ビットコイン価格は104,000ドル台から10万ドル台まで急落した。
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