
XRPLへ対応拡大
今月ニューヨーク証券取引所に上場したCircle(サークル)は12日、同社のステーブルコイン「USDC」が、暗号資産(仮想通貨)XRPのブロックチェーン「XRPレジャー(XRPL)」上で発行・使用できるようになったことを発表した。
USDCは、時価総額がステーブルコインの中では2位で、これで22種類のブロックチェーンに対応したことになる。これからXRPL上で様々なユースケースをサポートする。
機関や開発者、ユーザーはブリッジなしでXRPL上でUSDCの使用が可能。サークルは「XRPLのエコシステムがUSDCの流動性に簡単にアクセスできるようになったと同時に、USDCのユーザーが速くて安全であるというXRPLの恩恵を容易に受けられるようになった」と述べている。
そして、サークルの技術やツールがXRPLに対応したことで、以下のようなユースケースでUSDCが使われることになると説明した。
- 決済や国際送金
- 機関による取引などDeFi(分散型金融)や金融サービス
- 法定通貨との両替
サークルは11日に、OpenAIのサム・アルトマンCEOの仮想通貨プロジェクト「World」のブロックチェーンにUSDCが対応したことを発表したばかりだった。
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ショッピファイがUSDCを導入
また、eコマースプラットフォームのShopify(ショッピファイ)が12日、仮想通貨取引所コインベースとオンライン決済大手Stripe(ストライプ)と連携し、決済にUSDCを導入したことを発表した。
コインベースが支援するL2ブロックチェーン「Base」を活用し、早期アクセス機会の提供を開始しており、小売店は世界の顧客からUSDCで支払いを受けることが可能になっている。ショッピファイは発表で、ステーブルコインはこの数年で取引高が増えており、世界のユーザーから信頼されていると評価した。
L2とは
「レイヤー2」の略で、「2層目」のネットワークのこと。全ての取引をメインチェーンで処理すると負荷が大きくなり、処理速度の低下やネットワーク手数料の高騰につながる。取引の一部をL2で行うことで、メインチェーンの負荷軽減や処理速度の向上を期待できる。
また、ビットコインなどの仮想通貨と違って価値が安定するように設計されていること、処理や手数料が安価なこと、ユーザー体験の向上が期待できること、小売店が世界の市場にリーチしやすくなることもステーブルコインのメリットに挙げている。
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