はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

マイニング世界最大手の事業縮小が事実でも「仮想通貨市場への悪影響は微々たるもの」|経済学者が分析

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Bitmainの噂に関する市場分析
「世界最大のマイニング企業Bitmainが大量解雇を計画している」との報道が市場の不安材料視される中、経済学者であり分析家Alex Kruger氏は仮に噂が現実のものとなったとしても、実際に市場に与える影響は微々たるものであり、同社の更なる成長にとって不可欠なステップであるとの自身の見解を示した。

「世界最大のマイニング企業Bitmainが大量解雇を計画している」との報道が市場の不安材料視される中、経済学者であり分析家Alex Kruger氏は仮に噂が現実のものとなったとしても、実際に市場に与える影響は微々たるものであり、同社の更なる成長にとって不可欠なステップであるとの自身の見解を示した。

Kruger氏はTwitterで、同社の従業員の2割を占めるマイニングプールの運営やプロプライエタリ・マイニングの収益が、同社の中でほんの一部である点を指摘している。

Bitmainは主にASICチップデザイナーおよびマイニングハードウェアの売り手だ。マイニングプールの運営による収益は総収益の1.5%、プロプライエタリ・マイニングによる収益は3.3%を占めるに過ぎない。

総従業員数2600人のうち、500人強の人がマイニング事業部門に所属している状況である。

要するにBitmainにとっては本業はあくまでASICチップやハードウェア事業であり、収益の合計が5%にも満たないマイニングプール事業の為に、従業員の2割を割くのは非効率的--という判断をしたと見ているようだ。そして収益率の低さゆえに、一部閉鎖の影響は最低限に留まると楽観的な考えを示している。

Bitmainがマイニング事業を閉鎖したからといって、必ずしも市場に影響するということではない

また、Bitmainがマイニングプール事業から撤退することで、エンドユーザーが中古のマイニングハードウェアをより簡単に入手できるようになる可能性もあることを指摘、実際に閉鎖が行われているかを見る上でも中古市場の在庫数を見るのは重要であるとした。

事業の集中化 で、コア事業の価値の最大化を狙う戦略

今回の大量人員解雇の噂は、中国版Linkedin「マイマイ」に寄せられた、自称社員による複数の投稿が発端で、複数の部門が事業から切り離され、50%以上の社員が解雇されるというものだった。

しかしその後中国大手メディアsohu.comは、メディアで報じられている報道は誇張されており、厳密には事業に発展に応じた恒例の人員調節であると報じていた。

最終的にBitmainは、持続可能なビジネスの構築を維持する意図で、「従業員の調節」を実施した事実を認めた反面、多様性のある新たな才能を発掘する手段として新規雇用件数を倍増し続けている点を強調している。広報部は「リストラされる従業員数が全体の50%を超える」といった報道に関しては否定した。

ruger氏はsohu.comと同様の見方をしている。また香港メディアSCMPの報道からは、Bitmain が今回のリストラで事業の縮小および集中化を図り、コア事業の価値の最大化を狙う戦略に切り替えたことが明らかになっている。

Kruger氏いわく、Bitmainのマイニングプールおよびプロプライエタリ・マイニング事業は、評価価値が140億ドルを上回るといわれた時期もあったものの、現在の経済価値はそれには程遠いとも言及した。

そのような状況を背景に、Bitmainの戦略転換が仮想通貨業界に利益をもたらす可能性も示唆。同社は子会社や自社のハードウェアを利用して大規模なマイニングを行っているが、マイニングプール事業を撤退することで、大幅にハッシュレートが減少、長期的には、ネットワークセキュリティの回復が期待出来るという利点があると見ているようだ。

Bitmainについては創設者兼CEOであるJihan Wu氏とMicree Zhan氏が退任する可能性も報じられているが、同社は声明文で「現時点ではコメントを控える」と述べている。

ブロックチェーンの開発業務の世界的展開に挑む同社は、4億ドル相当の四半期損失を計上したほか、資金不足をカバーする目的で120億ドル級のIPOラウンド実施を計画していたものの、仮想通貨関連の規制環境が未だ不十分であると香港の規制当局が判断したため、実現しなかった。

▶️本日の速報をチェック

CoinPostの関連記事

「Bitmain大量解雇」との情報を誇張だとして、一部報道を否定|中国大手メディアが報じる
世界マイニング機器最大手のBitmain社が年末に向けて、大量解雇を行うとの噂や報道が相次ぎ、相場の不安材料になっていた中で、中国の有力誌sohu.comが、Bitmain社の発言を引用し、誇張だとして一部否定する内容を掲載した。
仮想通貨マイニング最大手Bitmain、投資家向けの新たな市場インデックスを発表
仮想通貨マイニング最大手企業Bitmainは投資家へ向けて新しい仮想通貨インデックス「Bitmain Crypto Index」を起ち上げた。ビットコインSVは時価総額上位10通貨のインデックスの対象外となっている。
CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者9,000名突破。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/27 土曜日
07:45
BNBチェーン、Fermiハードフォークを1月14日実施へ 
BNBチェーンが2026年1月14日にFermiハードフォークを実施する。ブロック間隔を750ミリ秒から450ミリ秒に短縮し、時間依存型アプリケーションへの対応を強化する予定だ。
07:00
プーチン大統領「米政府はザポリージャ原発でのマイニングに関心」
プーチン大統領は、ウクライナにあるザポリージャ原子力発電所で仮想通貨のマイニングを行うことに米政府が関心を持っていると述べたことがわかった。今後の和平交渉に注目が集まる。
06:35
米政府、1月末に再び閉鎖の可能性浮上 仮想通貨市場構造法案の審議に影響も
米政府が1月末に再び閉鎖される可能性が浮上した。再び発生すれば1月に審議入りが予定されている最重要な仮想通貨市場構造法案の議決がさらに延期されてしまう。
06:05
アーサー・ヘイズ氏がDeFiトークン買い増し、3億円以上のLDOとPENDLE
著名投資家アーサー・ヘイズ氏が185万ドルのLDOトークンと97.3万ドル相当PENDLEトークンを追加購入した。イーサリアムを売却して割安なDeFiトークンへの買い増しを加速。
05:50
バイナンス傘下トラストウォレットの10億円不正流出、CZ氏が全額補償を表明
バイナンス創設者のCZ氏が同社傘下のトラストウォレットのハッキング被害について10億円以上の全額補償を表明した。ブラウザ拡張機能の脆弱性が原因で、内部関係者の関与が疑われている。
12/26 金曜日
18:02
Aave、ブランド資産移管案を否決 DAOガバナンスの課題浮き彫りに
Aaveのブランド資産移管提案が26日のSnapshot投票で否決。反対55%、棄権41%、賛成わずか3.5%。CoW Swap手数料問題が発端となった所有権紛争は、DeFiガバナンスの構造的課題を浮き彫りに。
18:00
仮想通貨の税制改正大綱、押さえておくべき重要ポイントを専門家が徹底解説|Gtax寄稿
税制改正大綱で、暗号資産(仮想通貨)税制の大幅見直しが示されました。分離課税・3年間の繰越控除が導入される一方、対象となる「特定暗号資産」や取引形態には制限も。現物取引とデリバティブ取引の損益通算、ステーキング報酬の扱い、NFTの課税方式など、今後の制度設計を見据えて準備すべきことを公認会計士・税理士が詳しく解説します。
16:00
リトアニア、仮想通貨ライセンス義務化へ 申請低迷
リトアニア中央銀行が仮想通貨事業者にMiCAライセンス取得を義務化。2025年12月31日以降、無許可運営には罰金や最長4年の禁錮刑。370社以上が登録するも申請はわずか30社で全体の1割未満。同国はEU内でMiCAゲートウェイとしての地位確立を目指す。
15:05
仮想通貨投資への期待高まる、税制改正で約5割が投資拡大を検討=ビットバンク調査
ビットバンクが発表した2025年仮想通貨投資実態調査によると、2026年の市場期待として「税制改正」が34.3%で最多。税制が20%の申告分離課税に変更された場合、約5割が投資拡大意向を示した。知識不足が投資の障壁だが心理的ハードルは低下傾向。
14:01
ユニスワップ重大提案が圧倒的に可決 1億UNIバーンと手数料スイッチ起動へ
ユニスワップのUNIfication提案が賛成票1億2500万票超で可決。国庫から1億UNIをバーンし、プロトコル手数料を起動。取引量増加が供給減少に直結するデフレ型モデルへ転換。
14:00
ステーブルコインとは|市場規模・取引量・主要銘柄と規制の行方
ステーブルコインとは、価格が安定するよう設計されたデジタル通貨。本記事では仕組み・種類(USDT/USDC/JPYC等)・市場規模・リスク・将来性・国内での買い方まで、初心者にもわかりやすく解説します。
13:50
フィリピン当局、未登録取引所への取り締まり強化 コインベースなどアクセス遮断
フィリピン規制当局が無登録の海外仮想通貨取引所50社へのインターネットアクセス遮断を命じた。コインベースやジェミニも対象になっている。
13:20
ST市場効率化目指す、SBI新生銀行ら6社が新たな決済実証を開始 預金のトークン化で
SBI証券、大和証券、SBI新生銀行ら6社がトークン化預金DCJPYを利用したセキュリティトークンのDVP決済の実証に関する協業を開始した。
13:00
イオレ、仮想通貨レンディング「らくらくちょコイン」の事前予約開始
東証グロース上場のイオレが暗号資産レンディング「らくらくちょコイン」の事前予約を開始。年利8%〜、約1万円から利用可能。2026年1月下旬の正式リリースを予定し、事前登録者には4月まで13%の特別料率を適用する。
12:53
ビットコイン準備金とは | 米国・各州の法案動向まとめ
米国のトランプ大統領が「押収したビットコインを含む国家的なBTC準備金を創設する」構想に関する大統領令に署名。アリゾナやテキサスなど複数の州政府もビットコインを“戦略的準備資産”と位置づける法案を審議。連邦と州の両レベルで進むこれら2つの動向に注目が集まっています。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧