はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン市場の分岐点となる価格は? Glassnode分析

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

市場の短期的な転換ゾーンを分析

暗号資産(仮想通貨)分析企業Glassnodeは4日、週間マーケットレポートを発表。ビットコイン(BTC)は、10万4,000ドル~11万6,000ドルの出来高の少ないゾーンで推移しており、先物とETF(上場投資信託)の流入額は需要の冷え込みを示していると分析した。

ビットコインが11万4,000ドルから11万6,000ドルを回復すれば強気相場の見方が強まるが、逆に10万4,000ドルを下回れば、9万3,000ドルから9万5,000ドルへの下落が予想されるとしている。

Glassnodeは、3.5か月にわたる高騰局面は終焉を迎えており、価格は10万4,000ドル~11万4,000ドルのレンジに戻ったと述べる。歴史的に、このゾーンは次の決定的なトレンドに入る前の横ばいのゾーンだと指摘した。

短期保有者のうち含み益にある割合は、ビットコインが10万8,000ドルまで下落した段階で、90%以上から42%に急落している。過熱状態が一時的に冷えた形だ。

出典:Glassnode

その後、売りが落ち着いたところで、ビットコインは10万8,000ドルから11万2,000ドルに反発。現在の価格では、短期保有者の60%以上が利益を回復しており、ここ数週間の極端な状況と比較すると、中立的な状態に戻っている。

一方で、Glassnodeは、この回復は依然として脆弱なものだと指摘した。11万4,000ドルから11万6,000ドルを持続的に超えている状態、すなわち短期保有者の75%以上が利益を回復している場合にのみ、新たな需要を取り込み市場の勢いが戻る可能性があると続けている。

関連:ビットコインは2025年も「赤字の9月」になるか 過去と今後の相場を分析

ETFの状況

Glassnodeは、オフチェーン市場のセンチメントを測る指標として、現物ETF(上場投資信託)への資金フローにも注目した。これは、主に機関投資家の需要の強さを捉えるものだ。

まず、イーサリアム(ETH)については、5月から8月にかけて14日間の純流入額平均は、5万6,000~8万5,000ETHとそれ以前より急増し、イーサリアムが最高値を更新するにあたって大きな役割を果たしていた。

出典:Glassnode

しかし、ここ1週間でこのペースは急激に鈍化しており、1日あたり1万6,000ETHになった。価格がピークから下落する中で需要も弱まっていることを示している。

Glassnodeによると、ビットコイン現物ETFも同様の傾向を示しており、4月から7月にかけて1日あたり3,000BTCを超える流入は減少。14日間平均は540BTCにまで大幅減少しているところだ。

ビットコインについてもイーサリアムについても、伝統型金融機関に由来する購買力が縮小していることを示唆している。

ビットコイン現物ETFとは

実際にビットコインを購入し、そのビットコインを基にした信託(ETF)を株式市場で取引するもの。投資家は直接ビットコインを購入することなく、その価値に投資することが可能になる。さらにはデジタル通貨市場の成熟と認知度の向上が期待される。

Glassnodeは、ビットコインとイーサリアムでは需要構造に違いがあるとも指摘した。

ビットコインの場合、伝統市場の機関投資家は主に現物ETFを通してビットコインを購入していたが、イーサリアムの場合は、現物ETFへの投資に加えて、先物市場でのキャッシュ・アンド・キャリー取引を組み合わせる傾向があった。

キャッシュ・アンド・キャリー取引とはこの場合、現物ETFを買い、同時に先物を売ることで、先物と現物の価格差を利益として取りに行く裁定取引のことである。

関連:イーサリアムトレジャリー投資が加速、上場3社が数十億ドル規模でETH取得・運用

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
09/05 金曜日
11:30
「仮想通貨保有企業が牽引する新たなアルトシーズンはすでに到来」ブルームバーグETF専門家
ブルームバーグETF専門家が仮想通貨トレジャリー企業主導の新型アルトシーズン到来と分析。SECが10銘柄のETF承認準備も、ビットコイン並みの需要は期待薄と予測。
10:15
ストライプ、決済向けL1チェーン「テンポ」の開発支援を正式発表
ストライプのCEOは、決済向けL1ブロックチェーン「テンポ」の開発を支援していることを正式に公表。テンポも発表を行なっており、仮想通貨イーサリアムと互換性を持つことなどを説明した。
10:00
ビットコイン市場の分岐点となる価格は? Glassnode分析
Glassnodeが週間レポートで仮想通貨ビットコイン市場を分析。相場の分岐点となる価格帯について論じている。ビットコインとイーサリアムに対する需要の違いについても指摘した。
09:02
米国初のドージコインETF、来週にも上場か
レックス・シェアーズとオスプレー・ファンドがドージコイン直接投資ETF「DOJE」を9月第2週にも上場予定。
08:05
上場企業のビットコイン保有量100万BTC突破、半年で150社超に急拡大
上場企業のビットコイン保有総量が9月4日に100万枚を突破。マイケル・セイラー氏のストラテジー主導で半年間に80社から150社超へ急拡大。
07:00
Fireblocks、ステーブルコインのネットワークをローンチ
仮想通貨インフラ大手Fireblocksは、ステーブルコインのためのネットワークをローンチしたことを発表。USDCを発行するサークルなど40超の企業がローンチ時点で参加している。
06:55
ワールドリバティ(WLFI)、ジャスティン・サンのアドレスを凍結か
ワールド・リバティ・ファイナンシャルがトロン創設者ジャスティン・サンのウォレットを9月5日にブラックリスト化。900万ドル相当のWLFIトークン移動後に制裁措置。
06:25
ストラテジー、S&P500指数編入の可能性高まるか=ブルームバーグ
マイケル・セイラー率いるストラテジーがS&P500組み入れ候補に浮上。パッシブファンドの約160億ドル買い圧力への期待も。
06:00
SEC、仮想通貨規制枠組み明確化へ 規制アジェンダで新方針発表
SECアトキンス委員長が4日、仮想通貨規制の明確化を含む春季規制アジェンダを発表。イノベーション支援と資本形成促進を重視した新たな規制方針を表明。
05:40
ナスダックが仮想通貨保有上場企業への監督を強化、株価に打撃
ナスダックが仮想通貨トレジャリー企業への監督を強化。株主投票義務化や情報開示要求で、複数企業の株価が急落。
09/04 木曜日
18:30
10カ国で「政府よりビットコインを信頼」 コーネル大25か国調査
コーネル大の25か国調査で、10カ国が「政府よりBTCを信頼」。平均信頼度は4.67/10。株・社債は同等リスク視、日本は信頼・保有とも低位。
14:49
リップル社、ステーブルコイン『RLUSD』をアフリカ3社と提携し提供開始
Rippleの米ドル建てステーブルコイン「RLUSD」がアフリカで利用開始。Chipper CashやVALRと提携し、国際展開を拡大中。
13:45
スイ・グループ、保有量1億SUI突破
ナスダック上場のスイ・グループが9月2日時点でSUIトークン保有量1億枚超を達成。約3億4400万ドル相当のSUI仮想通貨資産を確保し株主価値向上へ。
13:10
「既存の枠組み活用で仮想通貨市場に迅速対応を」米CFTC代理委員長が提唱|WebX2025
米商品先物取引委員会のファム代理委員長がWebX2025に登壇。米国における新たな仮想通貨規制方針について講演した。既存の規制枠組みを活用することを提唱している。
11:35
米M2供給が過去最高の22兆ドル超に、ビットコインは年内18万ドル到達可能か=専門家分析
米M2マネーサプライが史上最高値を記録し、ビットコインと金への影響が注目されている。専門家らは相関関係に基づきビットコイン16万7000-18万5000ドル到達を予測する。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧