はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

GateグループCEOのハン博士がCEX・DEX市場動向を解説、今後の日本展開計画も明らかに|WebX2025

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

暗号資産取引所を運営するGateグループのCEO兼創業者であるリン・ハン(Lin Han)博士は、WebX 2025のキーノートセッションにおいて、Web3の大規模採用に向けた展望と、中央集権型取引所(CEX)と分散型取引所(DEX)の市場動向について発表した。

同社は現在、世界で3,700万人のユーザーを抱え、日本市場への本格参入を控えている。

CEO兼創業者 リン・ハン(Lin Han)博士

Gateの事業展開と市場ポジション

Gateは、CEXとDEXの両方の機能を提供する世界トップクラスの暗号資産取引所である。CoinGeckoのデータによると、同社はスポット取引量で世界第2位、先物取引量で世界第5位の規模を誇る。2024年にはイタリアのサッカーチーム「インテル・ミラノ」、2025年にはフォーミュラワンの「レッドブル・レーシング」のスポンサーとなり、グローバルなブランド展開を行なっている。

ハン博士は、暗号資産ユーザー数の急速な成長について言及した。2013年の同社創業時には世界で数百万人程度だったユーザー数は、現在約7億人に達し、全世界人口の約10%を占めるまでに成長している。特にトルコ、UAE、ドバイ、シンガポール、韓国では20%以上の人々が暗号資産を利用しており、日本においても約15%の人々が取引所アカウントまたは自己管理型ウォレットを保有していると推定される。

CEXとDEXの市場動向と将来予測

プレゼンテーションの中核となったのは、CEXとDEXの詳細な比較分析である。両者のユーザー数は現在ほぼ同等の規模で成長しており、預かり資産(TVL)においても2025年時点で約50対50の割合となっている。

特筆すべきは、DEX上での新規トークンローンチの急激な増加である。2020年のDeFiサマー以降、毎日5万以上の新規トークンがローンチされており、2025年だけですでに800万の新規トークンが市場に登場している。現在、新規トークンローンチの大部分はUniswapやPancakeSwapなどのDEXプラットフォームを中心に行われている。

取引量においては、CEXが依然として支配的な地位を維持しているが、ハン博士は重要な指摘を行った。CEXの取引量には多くのボット取引や機関投資家の自動取引が含まれているため、小売取引量で補正すると、DEXの実質的な取引量シェアは約40%に達するという。

セキュリティ面では、過去3年間で59億ドル相当の暗号資産が盗難被害に遭っており、その約58-59%がDEXから発生している。これは、ユーザーが自己管理する秘密鍵の管理の難しさを反映している。また、年間500億ドル規模のマネーロンダリングが暗号資産を通じて行われており、DEXの流動性向上に伴い、この問題も深刻化している。

市場予測について、ハン博士は2030年までにビットコインの価格が100万ドルに達する可能性があるとの予測を紹介した。これにより、ビットコインの時価総額は20兆ドル、暗号資産市場全体では40兆ドル規模に成長し、金市場に匹敵する規模になる可能性があるという。現在、暗号資産は銀の時価総額を上回っており、金に近づいている状況である。

日本市場への本格参入

Gateは世界各地でライセンスを取得しており、8月には米国向け取引プラットフォーム「Gate US」をローンチした。ドバイ、バハマ、ジブラルタル、マルタなど複数の管轄区域でライセンスを保有する同社は、グローバルなコンプライアンス体制を構築している。

特に注目すべきは、同社が日本でのライセンスを取得済みであること。日本でのプラットフォームはまだローンチされていないが、2025年中の開始を予定している。これにより、日本のユーザーは規制に準拠した環境でGateのサービスを利用できるようになる見込みである。

ハン博士は、CEXとDEXの両方が大規模なユーザー採用を達成しており、それぞれが異なる強みを持つことを強調した。CEXは使いやすさと流動性の面で優位性を持つ一方、DEXは自己管理と分散化の理念を体現している。Gateは、CEXとDEXの両方を提供することで、ユーザーのニーズに応じた柔軟なサービス提供を目指している。

※本記事はGate Group のCEO Dr. Hanスピーチ内容の要約であり、投資勧誘を目的とするものではありません。暗号資産は価格変動リスクがあり、元本は保証されません。取引に際しては契約締結前交付書面をご確認ください。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/14 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、トム・リーのイーサリアム相場分析やXRP現物ETFの連続純流入など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
来週の米雇用統計に注目、労働市場減速ならビットコイン相場に追い風か|bitbankアナリスト寄稿
BTC相場は1450万円周辺で推移。FOMCで利下げ決定、流動性供給再開で中期的な下支え期待。来週の米雇用統計で労働市場減速が示されれば、追加利下げ観測強まりBTCの追い風となるか。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|仮想通貨税制に関する国会質疑に高い関心
今週は、ストラテジーによるビットコイン押し目買い、仮想通貨税制に関する国会質疑、仮想通貨マーケットメーカー大手Wintermuteの市場分析レポートに関する記事が関心を集めた。
12/13 土曜日
14:05
米インタラクティブ・ブローカーズ、ステーブルコインでの口座入金を開始
ステーブルコイン入金を導入 ブルームバーグが報じたところによると、オンライン証券大手インタラクティブ・ブローカーズ・グループが、個人証券口座へのステーブルコインによる入金を可能…
13:35
仮想通貨業界団体ら、シタデルに反論 「DeFiは仲介事業者ではない」
DeFi教育基金など仮想通貨業界団体らが米SECに書簡を提出した。シタデル・セキュリティーズによるDeFi規制要求に反論し、自律的ソフトウェアは仲介者に該当しないと主張している。
11:55
ブラジル金融大手イタウ、3%のビットコイン配分を推奨
ブラジルの金融機関イタウがポートフォリオの1%から3%をビットコインに配分するよう推奨した。米国のバンク・オブ・アメリカやモルガン・スタンレーも最大4%の配分を提案している。
11:20
ファントムウォレットが予測市場機能を導入、カルシと提携
主要仮想通貨ウォレットのファントムが予測市場プラットフォームのカルシと提携し、ウォレット内で政治、スポーツ、文化イベントの契約を可能にする新機能を発表した。
10:25
Pyth Network、トークンの買い戻しメカニズム「PYTH Reserve」を導入
分散型オラクルPyth Networkが、収益の一部で仮想通貨PYTHを毎月買い戻す新メカニズムを導入する。DAOの資金残高の3分の1程度を購入に充てる予定だ。
09:20
テザー、イタリアサッカー名門ユベントス買収を提案
ステーブルコイン発行企業テザーがサッカークラブのユベントス買収を提案した。エクソール保有の65.4%株式を現金取得後、残る株式も公開買付けし、10億ユーロの投資を準備している。
08:30
テザー、自社株のトークン化や買い戻しを検討か
仮想通貨ステーブルコインUSDTなどを発行するテザー社は、自社の株式の流動性を確保するためにトークン化や自社株買いなどの手段を検討していることが報じられた。検討の背景が明らかになっている。
07:40
ソラナDEX大手ジュピター、7つの大型アップグレード発表 オンチェーン金融強化へ
ソラナ上のDEXアグリゲーター「ジュピター」がレンディングのオープンソース化、ステーブルコインジュプUSDローンチ、トークン検証システムVRFD拡張など7つの包括的アップグレードを発表した。
07:05
バンガード幹部がビットコインを投機的収集品と指摘、仮想通貨ETF取引解禁も慎重な姿勢
バンガードの責任者ジョン・アメリクス氏がビットコインを人気玩具ラブブに例え投機的資産と指摘。同社は仮想通貨ETF取引を解禁したが、独自商品提供や投資助言は行わない方針を維持。
06:35
ソラナ「ファイアダンサー」がメインネット稼働開始、100万TPS目指す
ソラナの新しいバリデータ・クライアント「ファイアダンサー」が3年間の開発を経てついにメインネット稼働を実現。1秒あたり100万トランザクションの処理を目指している
06:10
米ムーディーズがステーブルコイン格付けフレームワークを提案、準備資産評価へ
米大手格付け会社ムーディーズがステーブルコインを評価するための新たなフレームワークを提案した。ステーブルコインを裏付ける準備資産プールの各適格資産タイプを評価し、信用力に基づいて格付けを付与。
05:45
リップルやサークルなど5社、米連邦信託銀行免許の条件付き承認を取得
米通貨監督庁がリップル、サークル、ビットゴー、フィデリティ・デジタル・アセッツ、パクソスの5社に連邦認可信託銀行免許の条件付き承認を付与した。ステーブルコイン発行企業を連邦規制監督下に置く重要な一歩となる。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧