はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨イーサリアムの大型アップグレード、延期日程を「2月27日」前後に設定

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

イーサリアムConstantinopleの延期実装日が決定
1月17日に予定されていたイーサリアムの大型アップデートにおける脆弱性が発覚したため、急遽延期となったが、日本時間19日、デベロッパーPéter Szilágyi氏は、2月27日付近にブロック#7,280,000をもち、実施すると新たに発表した。

イーサリアムConstantinopleの延期実装日が決定

先日、イーサリアム財団は1月17日に予定されていた大型アップデート【コンスタンティノープル】における脆弱性が発覚したため、急遽延期を公表したが、日本時間19日、イーサリアムのデベロッパーのPéter Szilágyi氏は、2月27日に、ブロックナンバー7,280,000をもち、実施すると明らかにいた。(ブロックの生成により、27日前後となる可能性がある)

この決定は、金曜日に行われた、創設者のVitalik Buterin氏なども参加したコアデベロッパーの電話会議で議論し合意したものである。

Szilágyi氏が発表したように、27日に実装する予定のアップグレードには二段階あり、まず前回問題があったEIP1283も含めて一通り5つのEIPを実施してから、二段階目でEIP1283を取り除くという。

プルーフ・オブ・ワーク(PoW)からプルーフ・オブ・ステーク(PoS)への移行として話題を集めたイーサリアム2.0大型アップデートの第三段階として注目されていたコンスタンティノープルであるが、スマートコントラクトの調査団体であるChainSecurityから5つあるイーサリアム改善案(Ethereum Improvement Proposal, EIP)のうち一つがセキュリティ観点から弱点があると忠告されたのを受けて延期されていた。

コンスタンティノープルのアップデートで実装される事になっているEIPは5つあり、それぞれ機能を持っている。以下のようにリストアップ。

  • EIP 145: ビットワイズ・シフティングと呼ばれるイーサリアム上での情報プロセスの効率向上
  • EIP 1052:特定のアドレスハッシュを生成するラージ・スケールコードのオプティマイズ化
  • EIP 1283: ガス計量法の変更によりガスコスト削減
  • EIP1014:実際にアドレスが形成される前にアドレスを決めてやり取りを可能にする
  • EIP 1234:「ディフィカルティボム(マイニングの難易度を徐々に上げていくプログラム)」の延長、マイニング報酬の減少化

EIP 1234は特にPoWからPoSへ移行していくのに重要である。マイニングの難易度が上がるという事はそれだけ電力コストもかかりマイナーの収益率が低下してしまう。ブロックチェーン上で収益を得られるマイニングは当初から多くのマイナーを魅了したが、その分競争も激しくなり、また莫大な電力を費やす事で環境への懸念も多く指摘されていた。コンスタンティノープはその動きへの重要な一歩とされている。

しかし、ディフィカルティボムの難易度上昇が速すぎてもPoS導入前にバランスが崩れてしまう可能性が高いため、うまく調整しなければならない。まだ多くの課題を掲げているコンスタンティノープルであり、導入までにはしばらく時間がかかると見られている。

先日アップグレードの延期となった原因に関する詳しい内容はこちら

【速報】仮想通貨イーサリアムの大型アップデートが延期 リエントランシー攻撃への脆弱性発覚で
日本時間17日午後1時頃に予定されていたイーサリアムの大型アップデート、コンスタンティノープルにおけるリエントリー攻撃への脆弱性が監査機関ChainSecurity社の指摘で発覚した。これを受け、イーサリアム財団はアップデートの延期を発表、Geth・Parity最新版へのアップデートを促した。

イーサリアム、「ディフカルティボム」の影響で送金に遅延が出る可能性

仮想通貨メディアCryptoGlobe の考察によって、現在の流れで【ディフィカルティボム】がイーサリアムのマイニングの難易度を上昇させれば、イーサリアムのブロック生成時間に更なる遅延が発生し、送金速度の遅れなどdAppsエコシステムなどに悪影響を及ばす可能性がある。

ディフィカルティボムとは、イーサリアムのマイニングの難易度を計画的に上昇させ、ブロック生成時間を徐々に長くしていくことにより、PoWによるメリットがなくなり、最終的にPoSのコンセンサスへ移行するアルゴリズムである。

Ethhubの創設者Eric Connerは「ディフィカルティボムはすでに発動しており、遅いスピードでブロックタイムの増幅へ向かいつつある」と指摘している。

また、ブロックチェーン開発者Níckolas Goline氏によると、ブロック#7,100,002では、ブロック生成時間が30秒となる。現在のディフィカルティで向かっていけば、2日以内にこのブロックナンバーに到達する見込みである。そうなれば、トランザクションスピードが重要視される多くのdAppsのエコシステムに悪影響となり得るだろう。

medium.com/@nGoline

比較:現在(#7.010.000)のブロック生成時間は15.41秒。

しかし、以前EIP 649とEIP 1234を作成し、ブロック#4,370,000をもって、ディフィカルティボムを延期したイーサリアム・クライアントの開発者Afri Schoedon氏によると、2月27日前後に新たに予定されているイーサリアムの大型アップデート【コンスタンティノープル】でもディフィカルティボムの延期を行うため、心配はいらないそうだ。

だが、Níckolas氏の計算が正しければ、ブロック生成時間は2月27日までに60秒を越えてしまう。となれば、送金の遅延を含め様々な悪影響がdAppsのエコシステムにも及ぶだろう。

▶️本日の速報をチェック

CoinPostの関連記事

仮想通貨イーサリアム 「ProgPoW」の実装が仮決定|ASIC寡占の対策の重要性とは
1月4日のイーサリアムコア開発者の会合にて、イーサリアムの「ProgPoW」実装が仮決定した。それはASIC対策として機能するアルゴリズムであり、GPUマイニングの持続性と非中央集権性の維持という点で重要なものとなることが注目。
イーサリアム設立者ヴィタリック氏「チェーン分岐しない場合、アップグレードと呼ぶべき」|投資家不安を取り除く呼称を強調
イーサリアム設立者ヴィタリック氏は、ハードフォークとアップグレードの違いについて言及。投資家の不安を取り除く呼称にすべきであるとの見解を示した。
CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者10,000名突破。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/25 火曜日
06:50
金融庁、仮想通貨交換業者の責任準備金積立を義務化へ
金融庁は仮想通貨交換業者に対し、不正流出などの事案に備えて責任準備金の積み立てを義務付けることがわかった。金商法適用の議論が進む中、投資家保護を強化する。
11/24 月曜日
17:50
ブラックロック、ビットコイン投資の本質は「デジタルゴールド」 機関投資家が重視する“真の価値”とは?
世界最大の資産運用会社ブラックロックのデジタル資産部門責任者が、機関投資家がビットコインに投資する理由を解説した。「デジタルゴールド」としての価値保存機能が重視される一方、決済手段としての利用は依然投機的との見方を示した。
11:47
ソラナのインフレ率を下げる改善提案 今後6年で2,230万SOLの発行量削減見込む
仮想通貨ソラナのコミュニティがインフレ減少率を引き上げる改善提案を公開した。目標インフレ率への到達が6年から3年に短縮する見込みだ。
10:25
「仮想通貨市場の弱体化、背景にマーケットメーカーの機能不全」トム・リーが指摘
ビットマイン会長が仮想通貨市場の下落が続いている要因を分析した。10月10日の清算イベントがマーケットメーカーを機能不全にしていると見解を示している。
11/23 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、ヴィタリック紹介のイーサリアム新ツールやXRPのステーキング導入案など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン売られ過ぎでも反転せず、12月FOMCの据え置きが現実味を増す|bitbankアナリスト寄稿
今週のBTC対円相場は1400万円割れまで下落。ヌビディア好決算後も1400万円割れが続き、米雇用統計の強弱まちまちな内容が見通し悪化を助長。12月FOMCでの金利据え置き観測が強まる。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|金融庁の暗号資産規制方針に高い関心
今週は、金融庁の仮想通貨規制方針、ビットコイン採掘割合の95%到達、ビットコインとイーサリアムの市況分析に関する記事が関心を集めた。
11/22 土曜日
13:45
ANAPホールディングス、企業向けビットコイン戦略支援「ビットコイン道場」を開始
ANAPホールディングスが企業のビットコイン活用を支援する継続型プログラム「ANAPビットコイン道場」の提供を開始した。会計や税務などの実務を専門家が包括的にサポートし、参加企業がコミュニティ形式で課題解決に取り組む仕組みを提供する。
13:02
コンヴァノがビットコイン戦略から本業回帰、AI・ヘルスケア事業に注力へ
コンヴァノが仮想通貨ビットコインを最大約2万BTC取得する計画を取り下げ、成長中の事業へ軸足を移す。業績予想を上方修正しており本業成長を重視する戦略転換となる。
10:55
米当局がビットメイン製品を国家安全保障リスクで調査、トランプ関連企業も1万6000台使用
米国土安全保障省が中国メーカーのビットメインを調査し、機器がスパイ活動や電力網破壊に使用される可能性を指摘。トランプ大統領の息子たちの会社アメリカン・ビットコインも1万6000台を購入した。
10:05
コインベース、ソラナのミームコイン取引所「ベクター」を買収
コインベースがソラナ基盤SocialFiプラットフォーム「ベクター・ファン」を買収すると発表した。年内に取引完了予定で、ソラナエコシステムへの参入を拡大し、すべてを取引できる取引所の構築を目指す。
09:35
ベセント米財務長官、ビットコインバーにサプライズ訪問 仮想通貨業界への影響は
スコット・ベセント米財務長官がビットコインバー「Pubkey DC」を訪問し、仮想通貨コミュニティで話題になっている。業界関係者の反応と今後の影響を解説する。
08:54
ビットコインの買い方、取引所選びの完全ガイド
ビットコインの買い方(始め方)を徹底解説。SBI VCトレード・bitbank・Coincheckなど主要取引所を比較し、安全な購入方法や投資メリットを初心者向けに解説します。最適な取引所選びで失敗しないコツも紹介
08:25
NYSEがグレースケールのXRPとドージコインETF承認、25日上場予定
NYSEがグレースケールのドージコインとXRP ETFの上場を承認し、11月25日に取引を開始する。今週はビットワイズのXRP ETFやフィデリティのソラナETFも上場し、アルトコインETF市場が急拡大している。
07:45
「仮想通貨財務企業などの上場後の事業の大幅変更について対応を考える必要」JPXのCEO
日本取引所グループの山道CEOは、ビットコインなどを保有する仮想通貨財務企業への規制強化は現時点では検討していないと説明。一方で、事業の大幅変更については対応を考える必要があるとも述べている。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧